ムーンフェイス その1

生まれて初めて自撮りをしました。

断薬はできていませんが、ムーンフェイスが消滅したと納得ができたからです。数年ぶりに本来の自分の顔を取り戻せた嬉しさが込み上げてきて記念に残しておこうと思いました。

ムーンフェイスというのはステロイドを服用したときに生じる副作用のことで、顔がむくみ、文字通りお月様のように真ん丸に変貌します。
私の場合、体はガリガリなのに、顔は二十顎くっきりの真ん丸で、まさにマッチ棒みたいでした。服用し始めてから数日後のことです。

主治医から「顔がはれる。」とは聞いていましたが、それにしても「ここまで変わる!?人間の顔じゃない!」ってとてもショックを受けました・・・。

辛かったなぁ・・・。大泣きしました。母親の目の前で幼子のようにギャンギャン泣きました。精神のバランスが取れなくなっていました。
泣くときって、悲しい感情が徐々に湧き上がってきて、それがピークに達したときに涙が出るじゃないですか。それがどういうわけか、いきなり大粒の涙が流れだすんです。目と脳の神経がつながっていなくて・・・目だけに人格が宿っていて、目から勝手に涙を流し、涙が流れているから今私は悲しんでいるんだと、あとで脳が思い込む・・・。というように今まで経験したことがない状態に陥っていました。

思い返せば耐えて耐えての日々の連続だったけれど、ステロイドの服用をすすめてくれた先生方には感謝しています。おかげさまで体調は悪化することなく今まで過ごせました。それがなかったら、私は入退院を繰り返していたと思います。顔を隠すためにどこへ行くにもマスクが手放せない生活にはなりましたが、苦しまずにここまで生きてこれました。

ムーンフェイスで悩まれている方、薬が減れば必ずむくみはとれますし、それに案外周りの人たちは気にならないみたいです。
どうか私のようにとらわれてストレスをため込むことなく、穏やかな生活を送ってほしいです。

次回もムーンフェイスの話を・・・。



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