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花相の読書紀行№.84『御松茸騒動』

江戸の松茸大騒動!尾張藩士成長物語

【御松茸騒動】/朝井まかて
<あらすじ>
江戸中期、松茸は幕府への貴重な献上品であり、松茸狩は尾張藩主が好む一大行事であった。算術が得意な江戸育ちの尾張藩士・小四郎はそれを生かして藩財政の立て直しを夢見ていたが、なぜか「御松茸同心」を拝命。尾張の山守に助けられながらも松茸不作の原因を探る日々が始まった。やがて小四郎は、山に魅せられ、自分の生きる道を切り開いていく――。数式でははかれない世界がそこにはあった! 直木賞作家が描く、傑作時代小説!
 
★感想
尾張藩の若き藩士“小四郎”が松茸同心となり、自然を相手に奮闘しながら成長していく物語。
 
テンポよく愉快に進むストーリーに何故か現代の不器用な若者たちを連想してしまう。
改めて松茸の高貴さを知り、「国内産の松茸がなかなか口に入らない訳だ」と妙に納得!
魅力いっぱいの登場人物、中でも小四郎を育てた義母“稲”の生き方がとっても好きです。
 
同心って様々なお仕事がありますが、“御松茸同心”なるものが本当にあったのか?
ググっても幕府の管理下ではあったと記載は有りましたが、はっきりとは判りませんでした。
でも、まかてさんの本を読んでしまうと、事実有ったと思ってしまいます。

今回も素敵なお話を読ませていただきました。


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