見出し画像

ビーセイ上達に関する個人的なあれこれ考察

はじめに

本記事は Beat Saber Advent Calendar 2022 の14日目の記事です!
はるふぁさん企画ありがとうございます!

本記事はVRゲーム「BeatSaber」についてスコアの算出方法や、ノーツの配置パターンなどについてある程度理解している中級者以上向けの記事になります。
そもそもBeatSaberとは何ぞやという話については別の記事をご参照ください。(「MASOブログ」で検索したらわかりやすいページがきっと出てきます!)
また、記事内で出てくるBeatSaberの用語に関しては可能な限り一般的に周知されている単語のみを使用するつもりですが、わからないものがあれば調べるなり聞いていただくなりしていただけると助かります。(こういった記事を書くのは初めてなので・・・。一応こちらでゲーム配信もしておりますのでそういった場で私に直接聞いていただくでもOKです。)
そしてこれは結構大事なことですが、ここでお話しする内容、上達の工夫などは一つの参考としてみてください。私のやり方が合わないからうまくなれないとかは決してないはずなので、試してみたうえで合わない練習法などは見切りをつけて別の方法を探してみてください。モチベーションを保つことが何よりの上達法です。やらなきゃうまくならないので。楽しくビーセイしましょう。

まずは自己紹介から・・・

さて、本題に入る前に自己紹介をしておこうと思います。知っとるわ!本題だけみたい!って方はすっ飛ばしていただいて結構です。
はい、ということで遅れましたが「ケロきち」と申します。可愛い服を着たアバターが大好きです。

メリークリスマス!(10日前)
リンクは私のVroidHubにリンクしてます(露骨な宣伝)
※クリスマス衣装はないです←


2022/12/14 現在、非公式のランキングでpp(Performance Point)の値が11,765.01pp、日本13位(ワールド635位)の位置にいます。トップランカーの方々にはまだまだ遠く及ばない実力ですが、一般的には上手と分類される位置にいると思ってはいます。
BeatSaberの譜面にはノーツの配置傾向がいくつかに分かれておりまして、ランク譜面では主にスピードマップ※1、テックマップ※2、バランスマップ※3と呼ばれる分類のものが多数を占めます(一部例外はありますが・・・)その中で自分の得意な譜面で高得点を獲得し、ポイントを稼ぐことでランキングの順位を上げていくわけですが、私はスピードマップが苦手でテックマップと一部バランスマップで主にポイントを稼いできました。
しかし、スピードマップの対策は欠かさずこれまで行ってきました。なぜ、得意なテックマップ以外の譜面の練習をする必要があるかという話なのですが・・・2点あります。
1.バランスマップで稼げる譜面が増える(局所的なスピード地帯を対処できるようにする)
2.稼ぐ譜面の絶対量が足りない(スピード、バランスのマップの絶対数が多い)
テックマップだけで稼ぐにはある程度限界があると私は感じております・・・(とんでもない中心点を叩き出せれば話は別ですが)
そういった背景で私はスピードマップを斬るためにどうすればよいか9000ppくらいのころから絶やさず考え続けてきました
同じような悩みを抱えている方は多いと勝手に思っているので今回一つの参考になればと思い、筆をとっております。

※1 スピードマップ:ノーツの量が多い。ノーツのディレクションは上下の割合が多めで斬りやすいが、セイバーの秒間スイング回数が多く体力や体に負担の少ないスイング技術が必要。
※2 テックマップ:ノーツの量は控えめ。ノーツのディレクションや位置が複雑で一般的にミスを誘発しやすく、ノーツ量に対してスコアを稼ぎにくい。
※3 バランスマップ:スピードマップとテックマップを足して2で割ったようなもの、程よい密度とほどよい角度

さて、ここから本題です。

スピード得意な人とテック得意な人って何が違うんだろう??

以下の点で違いがあると私は考えています。
①体力面の話。スタミナを消費しにくい斬り方ができているか。
②ノーツの圧に対する耐性。焦らず音楽(リズム)が聴けているか。
③JumpDistance、ReactionTimeの差。反応速度の速さ、遅さ。
順番に語ります。

①体力面の話

この記事を呼んでいる方はこんな経験はないでしょうか。5分とかのスピードマップで中盤までSSキープしてたのに結局体力切れでミス、最悪フェイルしてしまう。 あると思います。私は100回以上あります(数えてませんが) そして対策として、こんな話も聞いたことあるひとは多いのではないでしょうか。腕で振ると体力の消耗が激しいから手首で振らないといけない・・! これは決して間違いではないのですが、ポイントとして抑えてほしいのが、ゼロイチで考えないことです。スイングで使う体の部位の割合で腕と手首を(細かく言うと肩や全身も含めて)満遍なくつかい、ノーツの密度によって多少割合をどこかに寄せるというイメージがよいです。この章で言いたいことはまとめちゃうとこれに尽きるのですが、理屈を理解しているかどうかで意識が結構変わるので、細かい話をこの後説明します。こういった話になると「手首振りが正義!腕ぶりは悪!」みたいな風潮になりやすいのですが、それぞれに特徴が(いいところも悪いところも)あるのです
腕振りのメリットは手の位置をノーツ近くに移動できるため、「セイバーをノーツにあてられる時間(区間)が長くなる(図1,図2)」(図は真横からプレイヤーを見たものと思ってください)

図1:手(セイバーの根本)が遠い例
図2:手(セイバーの根本)が近い例

「ノーツの中心を狙いやすくなる(図3,図4)」

図3:手(セイバーの根本)が遠い例
図4:手(セイバーの根本)が近い例

のでスコアを伸ばすためには非常に重要な部位になります。(ACCなどで根元切りが良いとされるのはこれが理由ですね。)デメリットはご存じの通り「体力の消耗が激しい」に加えて「(振り方によっては)セイバーの先端がブレやすい」ことが考えられます。
大して手首振りのメリットは「体力の消耗が少ない」「セイバーの先端がブレにくい」「角度点を稼ぎやすい」といったことがあると思います。
こちらについてはイメージしやすいと思うので図は省略しますが、こうしてみると腕振りと手首振りはお互いにメリットとデメリットが対称的に見えませんか?(「セイバーのブレ」については後述のおまけで少し書きました。良かったらご覧ください。)
なのでお互いのデメリットの影響が大きくならないラインをうまく見極めて、カバーしあうように腕と手首を使うことが大事なのです。細かく言えば、「体力がきれないように手首を使って消費エネルギーを抑える」「ノーツのミスや中心点を落とさないように腕を使って手の位置をノーツに近づける」大まかにはこれら2点をバランスよく行うことが重要です。

そして、これも結構大事なのですが、体力の消費を抑えるためには「角度を出しすぎないこと」も大事です。
私がそうだったのですが、「角度出せなかったら点数落ちちゃうから多めに振っておこう」って考えでかなりの期間ビーセイをしていました。体力が持つうちはそれでよいのですが、この状態のままで上達していくとそのうち「どう頑張っても体力持たねえ!!」ってなる譜面が生まれます。
体の関節は(個人差はありますが)可動域がありますので、一定以上角度を出そうとすると動かす関節を増やす必要が出てきます。手首だけで振りかぶり、振りぬきともに満点を出すのは普通は厳しいため、角度を増やせば増やすほど手首だけで振っているつもりでも腕も一緒に振っていることになります。先ほど手首と腕の使用割合を調節するのが大事といった話をしましたが、そもそもの関節の絶対使用量が多いとその調節もままなりません。普段のスイングが腕100%、手首50%で振っている人がいたとしたら、割合を移動できる限界は腕50%、手首100%で、結局かなりの量腕を酷使して体力切れになってしまうなんてこともあります(数字は例えですが)。大げさな振りは振りの調整幅を狭めてしまいます
「そんなこと言ったって角度出せてるかわかんないから大げさかどうかもかわからん!」って人はうまい方のリプレイ(スピードマップの)を真横から見てみるといいかもしれません。(BeatSaberゲーム内が良いですが、BeatLeaderのバトルロイヤル機能で自分の振りと重ねてもよいかも)これくらいの振りで角度出るんだぁってなる人もいると思います。あとはEasyOffsetのModを利用してみるとか。(ここでは長くなるので使い方は省略します;;)

②ノーツの圧に対する耐性

続いてノーツの圧に押されてリズムが崩れてしまうことについて。
よくある例として、局所的に密度が上がる地帯(バイブロやバースト配置とも呼ばれます)でノーツにセイバーが当たらない(早振りしやすくなってしまう)といったことがあります。
こちらについてはいわゆる根性論的な方向に行ってしまうのですが、意識的な面で改善できるところが大きいと思います。私が自分に言い聞かせていることとしては、
・単ノーツとスライダー(タワー)はノーツの数こそ違えど、どちらも1回のスイングで斬れる
・密度が上がろうが、ノーツはリズムに合わせて飛んでくる(基本的に突然BPMが変わることはない)
この2点です。
(スライダーのノーツが一つ抜けてしまう問題に関しては絶賛私も悩んでいるので、対策知ってる方は教えてください(泣)今回はここに関する話はないです・・・。)
タワー、スライダーが増えてノーツの圧に負けてしまうと、「頑張って振らないと・・・!」と無意識的に力が入ります。私の場合この状態に陥ると、
1.まともに音楽が聴けなくなる
2.自分の体の感覚でリズムを刻みはじめる
3.結果実際の音楽とタイミングがずれる
となります。
楽器(バンドとか)でも「ドラムが走ってる!(リズム早くなってる!)」とか言われるのを想像してもらうとわかると思いますが、人間夢中になると早まりがちです。感覚なんてあてにならんです。
音ゲーの曲は基本的にはメトロノームのごとく等間隔でビートを刻みます。感覚ではなくこの事実をしっかりインプットしてリズムを整えましょう。
「そんなことわかってて悩んでるんだよ!!」って方・・・わかります。参考に私の練習法を一つ記載しておきます。
ビーセイのバースト地帯ですが、傾向として「直前に同じリズムの単ノーツ」が流れてきてから「単ノーツだった部分がスタック、スライダー」となって襲ってくるパターンが結構多いです。まずはこれに対応できるようになりましょう。バースト地帯に入る前の単ノーツ地帯で刻んだリズムを頭に叩き込んでバースト地帯で同じスイングをしてみてください。フェイルしてもよいです。(極論ノーツを見なくてよいです。)感覚的には「思っているよりスイングのタイミングは遅くてよい」と感じる人がおそらく多いはずです。(直前の単ノーツ地帯が斬れない人はストリーム練習に立ち返ってください)その感覚を忘れないようになるまで繰り返します。それだけです。反復練習は大事!

③JumpDistance、ReactionTimeの差

まず、スピード得意な人はJumpDistance(以後JDと書きます)値が小さい、テック得意な人はJD値が大きい傾向があります。これはだいたい知っている方が多いかと思います。一般的にはJDは小さいほうが視認性が上がりミスが起きにくいとされますが、小さくすると反応速度の要求量が増えます。見えなく(反応できなく)なってしまっては元も子もありませんので、適切な値にする必要があります。
ではなぜこの差が出るのかですが、ノーツを斬るまでのステップが違うと私は感じました。具体的には
【テックの人】
1.ノーツの色を視認する
2.ノーツのディレクションを把握する
3.ディレクションに合わせて手とセイバーの先端の位置を調整する
4.スイングする
【スピードの人】
1.ノーツの色を視認する
2.ノーツに向かってスイングを始める
3.ディレクションをざっと見てスイングしながらセイバーの向きを調整する
私がスピードの人じゃないので「ちげえよ!」って場合はごめんなさい・・・;;
テックの人は一つずつ工程を踏んで確実にノーツを斬るのでバッドカットが少ない傾向があります。結果としてJDが遠くなりがちです(視認性が下がり、ノーツの圧に負けやすく、負けると手が止まりフェイルします)。
大してスピードの人はノーツに向かってとにかく手を伸ばせるので、多少崩れても復帰が早い(クリア力が高い人が多いのはこのためと考えてます)ステップが少ないのでJD値を小さくできるといった傾向がありそうです。その代わりセイバーの向きを調整する猶予が少なく、角度がきつくなるとバッドカットをしやすいと思われます。
こうした特徴を認識すると、お互いがお互いのスイングを意識することでスピード、テックへある程度の対策が可能かと思います(あくまで理屈では)。
テックの人は、ディレクションを確認する時間を少なくし、まずはノーツにセイバーを持っていくことを意識する(これによりJDを近くできる)、スピードの人は、セイバーを振る前にノーツのディレクションをしっかり視認して、手とセイバーの位置を整えてからスイングを始める(必然的にJDを遠ざける必要が出てくる)。もちろん単純な反射神経の個人差はあるので、「あの人がリアクションタイム●●msだから私もこうしないと」と思う必要はありません。ある程度スイングステップを変えたらあとは個人の感覚で調整になると思います。

おまけ

ここから先はおまけになります。一番書きたいことはここまで書き切りましたが、ここからは本題で少し話の出た「セイバーの先端のブレ」について私なりの持論を語ります。結論をいうと中心点の平均精度に関係すると考えています。その話を少しします。(科学的であったり、ゲームの仕様的な根拠ははっきりできていないので信憑性は???です。参考にするしないは自由で!)
あとこの先は中心点の話ですが、個人的には中心点の平均を上げるよりまずは角度点(振りかぶり、振りぬきともに)を確実に取ることが大事だと思ってるので角度出てない人は先にそちらの研究をすることをオススメします。(私の目安は振りかぶり69.5点以上、振りぬき30点)

セイバーがブレると何がまずいの?

ブレるよりブレないほうがいいでしょ!っていうのはなんとなくわかるとは思いますが、ブレてもそんなに得点に影響するの・・・?っていうところは疑問を抱いている方もいるのではないかと思います。まずは以下の例をご覧ください。
灰色の線がそれぞれセイバーの軌跡と思ってください。どちらの軌道が中心点が高いと思いますか?

図:セイバー軌道A,B

実際の中心を通ったのはAですが、実はBのほうが中心点の点数が高いです。ビートセイバーにおける中心点の採点タイミングはセイバーとノーツが触れたとき(当たり判定にあたった時)なので、振れたタイミングの延長線上に中心があるかどうかで点数が決まります。画像がかなり適当で申し訳ないですが、ここで言いたいのは
1.当たり判定にあたった時のセイバーの軌道が重要
2.セイバーが実際に中心を通る必要はない
ということです。
1から、セイバーがブレるとせっかくノーツの中心に近い部分を通っても直前の軌跡から低い点数を出されてしまう危険が増えるということがわかります。(単純に思ったところからずれたところを斬りやすいために中心点が下がるというのもあります。)
また、2も実は大事でこれはいいかえると「振りかぶりの前半」や「振りぬき」の向きはさほど重要ではないとも言えます。これを利用するとスタックノーツやタワーノーツは弧を描くように斬っても高得点をとれる理屈になります。

スタックでもまっすぐ切らなくても115点取れる!(取れない

また、まっすぐ振らなきゃという観念で最初から最後まで徹底してまっすぐ振ると、次のノーツへの準備が遅れたり、体の部位が邪魔で振り切れなくて角度点を落としてしまうといった危険が生まれたりします。(あまりにも急激に向きを変えてしまうとそれはそれで角度点の加点判定から外れてしまうので注意、確か90度以内だった気がします・・・)

じゃあブレないためにはどうしたらいいの?

私が気を付けているのは「遠心力か重力を常に利用して斬る」です。
本題でも言いましたが、人の感覚なんて当てにならんです。「まっすぐ腕を振りました!」←これが実際にまっすぐ振れている人なんてほぼいないでしょう。なので自然の力を利用します。
重力に関しては振り下げに限定されるので今回は言及しません。(ACCほどこちらは重要になりますが。)遠心力の話がメインです。遠心力を利用するためには円運動をしなくてはいけません。本題で手首振りがブレにくいと言っていたのは手首関節を中心とした振りが円運動をしやすいためです。下の図は左が手首主体とした場合に描かれやすいセイバー軌道(ブレにくい)で、右が腕を特に大きく振った場合に描かれやすいセイバー軌道(ブレやすい)です。大げさに表現してはいますが、簡単に言うと、セイバーが平行移動すると遠心力が適切にかからないので体の力に依存する割合が増え、ブレやすいです。(関節の自由度とかいろいろ人体構造的な話はありそうですが、長くなりそうなのでふんわりイメージ説明までにしておきます。)

図:ブレにくい振り方(左)とブレやすい振り方(右)

注意点としては、遠心力を強くかけると体力の消耗が激しくなります(コントローラが飛んでいかないように体でコントローラを支えなくてはいけないので)。なので、強くはかけず、かつ絶えず軽くかけ続けるようにするのがポイントです。遠心力が強くかからないようにするには重心を回転中心に近づけることなので、結果的に重さの割合が高いコントローラ部分が回転中心に近い→手首主体の振り方になるという理屈です。腕ぶりでも肘を支点とした回転運動を意識することでブレを減らすことが可能なので腕主体にした時もこの回転を意識するとよい気がします。(その場合、遠心力が強くかかりやすいことが注意点です。)

おわりに

今回、私がビートセイバーの上達のために試行錯誤したことについて言語化しました。「はじめに」でも「あくまで参考として見てください」と話しましたが、この記事の内容は「これをすればうまくなれる」ではなく、「うまくなるための一つの方法かもしれない」という温度感で見ていただきたいです。大事なのは試行錯誤することです。こうしたほうがいいかもしれない、を繰り返し、ダメなものは深追いせず捨てて次のことを考える。そのなかで自分に合った方法を探すことですこしずつ上達していくと私は思います。その「こうしたほうがいいかもしれない」の一つの選択肢として私が試した方法もぜひ試してみてください。みなさんのppがすこやかに伸びていきますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?