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クロニンジャーの七因子モデルで性格を分析する

・自分や相手の性格を考慮して付き合う

「拒食症・過食症を対人関係療法で治す」
水島広子著/紀伊國屋書店 参照

性格によって拒食症・過食症になりやすい人なりにくい人がいるらしいです。

普段の私達の人間関係でも相手の性格を理解せず、無意識に自分の性格や価値観に沿って相手を価値判断していませんか?


・クロニンジャー博士の七因子モデルとは

一般的に「性格」と呼ばれるものの中には遺伝的な影響が強いもの(4つ)と環境的な影響が強いもの(3つ)に分かれるそうです。


遺伝的な影響が強いものはその人が持って生まれた性格です。
どのような人やどのような環境で育てられたかには影響されません。

4つの遺伝的な影響が強いもの

1 冒険好き
i-phoneの新機種が出たらいつもすぐに買う。新しいもの好き
未知の環境に飛び込むのが好き
あまり考えずに行動して後悔することも多い
熱しやすく冷めやすいとよく言われる

2 心配性
何事もネガティブに考えてなかなか行動に移せない
失敗するくらいなら最初からやめておいたほうがいいと思う
細かい作業が好き、真面目で信頼できるとよく言われる

3 人情家
人から褒められるとすごく嬉しい
恋人や特定の友達に依存しやすい
困っている人がいたらほっておけない
仲間はずれにされるとひどく落ち込む

4 ねばり強さ
ひとつのことをコツコツと真面目に続けることができる
ときおり頑固で融通がきかないと言われることがある
何かひとつのことを極めることが好き


これらの4つの因子は下図のようにその度合が低い人から高い人までいます。

例えば「冒険好き」の値が極端に低い人は新しいことにほとんど興味を示さず毎日同じ生活パターンを繰り返すことに安心する。

逆に極端に値が高い人は命知らずの冒険者でエベレストに登ったり、単独で北極点を徒歩で目指す人などです。

このような極端な人は分布図でも分かるように人数としては少数派になります。

極端はよくないのではなく個性的ということです。

多くの人はどちらかと言うと保守的、どちらかと言うと新しいもの好きに分類されます。


そして他の3つの因子に関しても同じようなことが言えます。


次に環境的な影響が強いものは幼少期の育成環境で形作られます。そして大人になってからも自分で学習したり経験して伸ばしていくことができます。


3つの環境的な影響が強いもの

1 自尊心
3つの因子の中で一番重要
根拠もなく自分のことが好きかどうか
自分という存在や自分のやり方を信頼しているか
自尊心が高いと自分の性格(4つの遺伝的な影響が強いもの)を自覚してうまく活かすことができるが、低いと悪い方向に出てしまう

2 協調性
他の人の気持ちに敏感で思いやりを持って行動できるかどうか
「自尊心」が高く「協調性」が低い人は我が道を行く人
「自尊心」が低く「協調性」が高い人はよくまわりに流される

3 精神性
現実生活を超えた、自然や宇宙への関心のようなもの。
良くないことが起きても何か意味があるから起きていると考る
不幸な家庭に生まれても何かを学ぶために自分が選んで生まれてきたと思う
精神性が低いと何かトラブルが起こったらすぐに他人の責任にする



・七因子モデルを人間関係に活用する

まずは「3つの環境的因子」を自分自身が高める努力をする。

そして自分が付き合う相手もできるだけこの「3つの環境的因子」が高い人を選ぶ。



「4つの遺伝的因子」に関しては変えることができないので、それを自覚してうまくコントロールする。

例えば「冒険好き」の値が高い男性と「冒険好き」の値が低く「心配性」の値が高い女性が付き合うとトラブルを起こしやすい。

解決策は例えばこのような男性は過激な旅行などには同じ趣味の友人と行って、彼女との旅行は冒険好き以外の要素(たまにはゆっくりする。親密な関係を深める)を目的で行くなどバランスをとる。


このように自分の性格と相手の性格を客観的に把握して、相手とじっくり話し合いお互い納得するポイントを探しましょう。

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