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アルチノテ

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2024年3月の記事一覧

夜の素顔

週末、午前中の休憩時間、シューティングゲームのコーチング動画を見ている私の向かいの席で、二人の上司がニヤニヤしながらお互いのお気に入りの女の子の写真をスマホで見せ合っている。幸せそうで何よりである。

私には対人関係が問題で職場を転々とした過去がある。社会適正に難があることは大いに自覚している。今の会社には辞めようと思うほどの敵意や嫌悪感を抱かせる人間は一人もいない。朝っぱらから、なんちゅう会話し

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必然的パラドックス

空想上の生き物、有識者。

仮に、そのヒューマノイドの理想形のひとつが実在するというのであれば、そこに数多の矛盾が生じてしまう。かつて数学者を志したこともあるこの私が理論的に検証してみよう。

かつての夢が、分数の割り算という概念の出現により、惜しくも儚く散ってしまったことは、いったい何度目の挫折の時であったろう?人生つらいことばかり。それでも己を奮い立たせて、本題を始めるとしよう。

博識、見識

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光の正体

人類の能力の限界値と真相への到達を目的とする思いの狭間で生まれた概念のひとつ。その名は真実相当性。

平日、とある動画の見過ぎで寝不足のまま、やっと乗り切り訪れた終業時刻、UFOの目撃談で見知れた顔ぶれの目を集める同僚。夜空に停空していた眩い光の正体を突き止めるべく、長机を囲んでの会話は盛り上がり、そして終わる気配を見せない。

ともに過ごした時間によって得た信頼度により、彼が嘘をついている可能性

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