見出し画像

テントウムシとの記憶と記録 3.想起

≪【テントウムシとの記憶と記録 2.襲来】


3.想起

しばらくテントウムシのいなくなった空間を見ていた

アリに対しての感情は無い
アリは生物として当然の行動をしたのだ
アリの行動を、たとえば残酷だなんて思うのはナンセンスだ

しかし私はテントウムシが昨日いたところ、そしてその周辺を見ていた
逃れたテントウムシに会えるかもしれないなんて期待があったのかもしれない

そうしている時にふと目に入ったものがあった

幼かった頃の記憶を思いだした
そうだ、たしかテントウムシがいたところでこうした物をよく見かけた
急いで他の場所も見た

他にもあった
これは

テントウムシのサナギでは無いだろうか

テントウムシと卵を見かけた時にまったく思いつかなかった
今はまだ寒い春の始まりだ
私は昨日、テントウムシと卵を見た
想像してみる
今それらを見たのだから、テントウムシは成虫で越冬しその後卵を産んだのであろう
これが、もしもサナギであれば私が気づかなかっただけですでに成虫が目覚め、卵を産み、幼虫が育ち、サナギになっている
卵はすでにたくさん産まれ、暖かい日を待ち幼虫になり育ち、私が今見ているサナギになった
私が昨日見た卵はまだそこまでたどり着かなかったのかもしれない

そこで気になった事があった
卵があって、サナギがある
それならば幼虫もいるはず
どこかにいるはずだ
私は幼虫を探した
そして私は見つけた

イモムシのような何かを見つけた
そうだ、たしかテントウムシの幼虫はイモムシのような形だったはず

試しにつついてみたが、ビクともしない
見た目はまるで違うが、反応はサナギとまるで変わらない

私は何もわかっていないと思い、テントウムシの事を知ろうと部屋に戻る事にした

To be continue…

テントウムシとの記憶と記録 4.堕罪≫


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?