最後の夜は…カミナリ来襲&イタリア電気事情
<イタリア旅行記(2007年秋・シチリア東部&カラブリア)no.23>
この日は、お昼過ぎから雨が降り始め、夕方からは、本降りとなりました。
ちょうど夜8時頃、空がゴロゴロ言ってるな…と思っていたら、
突然の、雷電が!!
疾雷、到来!(Sta arrivando fulmine !)
物凄い音!
耳をつんざかんばかりの雷、フルミネ(fulmine)です。
「疾雷(しつらい)」→ 急に激しく鳴り響く雷
「迅雷(じんらい)」→ 激しい雷鳴
まさに、そんな感じです。
「きゃ~!」。
ホテルの部屋、室内に居ながらも、耳を塞いで叫んでしまった私。
ビックリして外を見てみると、また、ゴロゴロいってから、ガシャーン!
タオルミーナは、海からすぐの丘の街。
目の前に広がる海、そして空に響き渡る疾雷と稲光は、圧巻。
こんなすごい雷は、生まれて初めてで、怖くてビクビクっとなり、鳥肌が立ってしまいました。
よく、「雷に打たれたように…」と、引用でありますが、こんな感覚なのでしょうか。
その後も、何度も何度も、雷が落ち、稲妻が走っていました。
雷が遠ざかった後の同じ景色
(La stessa vista dopo che il fulmine è scomparso)
いかに、すごい雷光だったかが、分ります。
翌朝、タオルミーナを発つ朝。
部屋を出ると、ホテル全体が暗くて、
ホテルスタッフの皆さまも、バタバタ、ザワザワと、忙しそうです。
「どうしたんですか?」と聞くと、「昨夜の雷で、電気系統がやられたんだ。自家発電しか点かないんだよ」っと。
厨房の電気、フロントのパソコンやクレジットカード処理機等々、
すべて動かなくなってしまったそうです。
そういえば、部屋の洗面台も電気が点かなかったなと、ふと思い出して。
それでも、何とか朝食の用意をされ、チェックアウトのお客様対応をされてました。
私も、チェックアウトで、出発しなくてはいけません。
1週間、お世話になった皆さまに、ご挨拶。
「最後の朝に、バタバタして申し訳なかったね」っと、フロントのお父さまが謝られて。
「とんでもない、良くして頂きました」っと、私。
イタリアは、原子力発電を拒否している国です。
電気代も高く、一日の供給量を抑えている場所もあり、
普段でも、時々、停電があったりします。
不便だと思う事もあるけれど、それ以外の事を、大切にして、尊重している。
こういう考え方にも寄り添って、イタリアを旅したいものです。
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