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フラクタルの美・ロマネスコ

フラクタル(仏: fractale, 英: fractal)
フランスの数学者が導入した幾何学の概念で、
図形の一部分と全体像が相似な形(再帰)になっているデザイン等のこと。

この「フラクタル」という言葉を、形として認識したのが、
この野菜を、イタリアの市場で、初めて目にした時でした。

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ロマネスコ(Broccolo Romanesco)

アブラナ科の野菜で、カリフラワーの一種ですが、
「ローマのブロッコリー」という名で、市場に出ています。

コリコリっとした食感は、確かに、カリフラワーの仲間。
個人的には、アルデンテに茹でて、その食感を味わうのが好きです。

トスカーナ州・モンテカティーニ・テルメ(Montecatini Terme)のホテルの厨房でも、冷凍加工されたロマネスコをよく使っていました。

冷凍加工品は、既に、小分けになっているので、ピンッときてなかったのですが、市場で、一株、丸のままのロマネスコを見た時に、「フラクタル」という言葉を、デザイン(図形)として理解したことを覚えています。

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ひと房、ひと房が、まさに、ロマネスコ全体像に類似していて、
「小さいロマネスコの集合体」という外観。
しかも、中心部に向かって、ゆるい曲線を描いて、きゅっと集まってきているのも同じなのですよね。

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ずっと見ていると、不思議な感覚になり、吸い込まれそうになります。

写真のような美しいフラクタル形に栽培するのは難しいそうですが、
本当に、自然界の不思議。
野菜売り場に、ロマネスコを見つける度に、そこだけ幾何学の世界を感じてしまう私です。

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