![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60001305/rectangle_large_type_2_65327089b8d9a5d859c66ca2ce8b60cb.jpg?width=800)
約2500年前のロマンが残る、巨人像・テラモーネ
<イタリア旅行記(2013年 シチリア横断)no.61>
シチリア州の南・アグリジェント(Agrigento)にある古代ギリシャ神殿の遺跡群「神殿の谷(Valle dei Templi)」。
世界遺産登録もされていて、多くの観光客が訪れます。
その神殿の谷へ行く途中にある「アグリジェント州立考古学博物館(Museo Archeologico regionale di Agrigento)」に立ち寄りました。
館内には、様々な出土品が展示されていて、紀元前につくられたものも多くありました。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60001341/picture_pc_5d410ab470c1162f85df930f4fea8497.jpg?width=800)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60001369/picture_pc_84880db4b621106d3f40f1b21cbb66b3.jpg?width=800)
その中でも、目に止まったのが、いくつもの「金(d'oro)」の装飾品。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60524812/picture_pc_4d3a7fa038adfb16f5e14f40914b7cca.jpg?width=800)
(Ornamento per capelli d'oro)
その煌びやかさに、ここアグリジェントが、古代ギリシャ人によって造られ、繁栄したことが窺えます。
そして、この博物館の目玉でもあり、私が、本当に、自分の目で見ておきたかったのが、こちら。
高さ 7.75mもの石の巨人・テラモーネ(Telamone)です。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60001439/picture_pc_eff36c1bc7cd5fa380abb6b1b1056d29.jpg?width=800)
(Telamone)
紀元前480~470年以降に建築が始まった「ジョーヴェ・オリンピコ神殿」を
支えた人像柱です。
別名「ゼウス神殿」を呼ばれたこの神殿は、もし完成していたら、高さ 17m近くあったとか。
5階建てマンション位の高さでしょうか。
紀元前406年、カルタゴ軍によって、未完のうちに破壊され、残されたのが、この巨人・テラモーネだけ。
オリジナルが、神殿の谷から運ばれ、この博物館に保存・展示されています。
とにかく、この目で見ておきたかったオリジナルの「テラモーネ」。
やはり、目の前にすると、その大きさ、存在感に圧倒されます。
テラモーネについての資料も見ることが出来ます。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60001500/picture_pc_ac865cd5c5cd62b6a65f49bd1b5e94e1.jpg?width=800)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60527547/picture_pc_25fc28b348ab06d94f81c008e6951041.jpg?width=800)
8m近くあるテラモーネだけでも圧巻なのに、それが、神殿の一部であった、さらに大きい、ギリシャ建築最大級の神殿が、紀元前5世紀頃に、造られる予定だったと想像するだけでも、武者震い。
ゾクゾクしてしまいます。
約2500年前のロマンを感じずにはいられません。
少し後ろに下がって、改めて、全体像を眺めてみました。
左・横下のグランドピアノと比較すると、その大きさ、壮大さを感じて頂けるでしょうか。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60001608/picture_pc_d8591af66d76ec75d2661bdac918b7d0.jpg?width=800)
(Pianoforte a coda & Telamone)
このテラモーネを眺めながら、色々な想いを馳せていると、時間を忘れてしまいました。
どのぐらい時間が経ったでしょうか。
そろそろ、神殿の谷に向かわなくてはです。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60001647/picture_pc_cf50a136102e83b037276e3081d596df.jpg?width=800)
(Guarda la Valle dei Templi dal Museo)
博物館から出ると、ぐわっと、真夏のシチリアの、暑い空気が、私を包み込みます。
その視界の先には、2500年の時を重ねた神殿の谷が、待っています。
さあ、2500年前の遺跡が残る世界に向かいましょう。
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