眩いばかりのモザイク装飾・マルトラーナ教会
<イタリア旅行記(2013年 シチリア横断)no.11>
パレルモのベッリーニ広場にある教会のひとつ。
マルトラーナ教会(Chiesa della Martorana)。
正式名称は「海軍提督の聖母マリア教会 (Santa Maria dell'Ammiraglio) 」。
12世紀に建造されましたが、15世紀に隣接するマルトラーナ女子修道院に委譲されて、現在に至ります。
修道院そのものは、もう存在はしませんが、その流れを汲むこの教会が、
その名を引き継ぎ、歴史的価値が評価され、2015年世界遺産に登録されました。
内部は、とても華やかで、荘厳です。
ピザンティン様式の伝統を受け継いだ、光り輝くモザイクの装飾は、
目を奪われるばかりでした。
マルトラーナ教会内は、シチリア最古と言われる、眩いほどの黄金のモザイク装飾で溢れています。
このクーポラも、素晴らしいですよね。
印象的なモザイク画も、見ることが出来ます。
15世紀に、ベネディクト派によって取り壊された画が多くある中、
かろうじて残ったものだそうで、どちらも、傑作です。
この教会を建設した海軍提督ジョルジョが、亀のように描かれ、
聖母マリアの足元にひざまずいています。
亀は忠誠心の象徴、提督の忠誠心の高さを表していると言われています。
そして、この教会(厳密には、今はなき修道院)から、シチリア名物菓子が誕生しました。
様々な果物を模ったマジパン菓子「フルッタ・マルトラーナ(Frutta Martorana)」です。
まるで、本物の果物が並べられているようですよね。
このマジパン菓子は、マルトラーナ修道院の女性達が、作り始めたもので、今では、シチリア各地で作られ、食べられています。
なぜ「マルトラーナ」という名前なんだろう?と、不思議に思っていたのですが、この話を聞いて、納得した私です。
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