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素晴らしき、サンセヴェーロ礼拝堂

<イタリア旅行記(2019年夏・南イタリア横断)no.81>

ナポリの下町「スカッパ・ナポリ(Spacca Napoli)」
荘厳のナポリ大聖堂(Duomo)で、心震わせた後は、こちらも有名な礼拝堂に向かいました。

サンセヴェーロ礼拝堂(Cappella Sansevero)
ナポリ滞在中は、必ず、訪れる場所です。

目的は、「ヴェールに包まれたキリスト」(Cristo Velato)
本当に、素晴らしく、いつ見ても、何度見ても、その美しさに、心惹かれてしまいます。

とにかく、人気の礼拝堂。
朝一番に訪れるのが、ゆっくり鑑賞できるポイントです。
私は、開場すぐに入場できるように、向かいました。

初めて訪れた時は、実は、早めに行きすぎて、チケット売り場も礼拝堂も、
まだ閉まっていて、前を通り過ごしてしまった私。
本当に、ここ?と、思うほど、細い路地に入った場所に、ひっそり佇む礼拝堂。
さすがに、3度目の今回は、通り過ぎることなく到着しました。

まずは、チケットを購入します。

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チケット売り場(Biglietteria)

礼拝堂の入口・西側。
道を挟んだ、左手にあります。
初めて訪れる時は、このチケット売り場の看板を目印に行くと良いですね。

チケットを、握りしめて、
さあ、「ヴェールに包まれたキリスト」に、会いに行きましょう!

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サンセヴェーロ礼拝堂(Cappella Sansevero)入口

シンプルな外壁とは違い、礼拝堂の中に、一歩入ると、
その豪華で、贅を尽くした、大理石と漆喰の空間が広がります。
壁一面に広がる美しい彫刻、天井には、昇天を思わせるフレスコ画を、
見ることが出来ます。

16世紀に建築され、内部の装飾は、18世紀頃に完成したと言われていて、
彫刻の、流れるような、滑らかな線が大好きな私には、堪らない空間です。
一歩進むたびに、礼拝堂の中を見渡すたびに、ただただ、感嘆のため息…。
素晴らしい…。

その中でも、特記すべき、愛すべき作品が、再会したかった
この「キリスト像」。
祭壇前で、迎えてくれました。

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「ヴェールに包まれたキリスト」(Cristo Velato)
(絵葉書です)

内部は、撮影禁止なので、絵葉書でのご紹介。
見て下さい、この波打つようなヴェールに包まれたお姿。
何度見ても、本当に、素晴らしくて…。
いつも、この作品の周りを、何周もしてしまいます。

キリスト様が包まれたと言われる布・聖骸布(せいがいふ:Sindone)
聖骸布をはじめ、聖遺物に纏わる話は、イタリアにも色々とあるそうです。

私が、「聖骸布」に興味を持ったのは、この本を読んだ時。

内田康夫氏「浅見光彦シリーズ」の「貴賓室の怪人2 イタリア幻想曲 」

トスカーナ地方から始まるミステリー小説で、豪華客船「飛鳥」を舞台に、物語が展開していきます。
ダ・ヴィンチが残した謎や、聖骸布に纏わる秘密が、エッセンスになっていて、ワクワクしながら、読んだのを覚えています。
ちょうど、14~15年前、料理教室を始めた頃でしょうか。

その後、私が、トリノを訪れた時に、その聖骸布が、トリノの大聖堂(Duomo)に保管されていると知り、足を運びました。

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トリノの大聖堂(Cattedrale di San Giovanni Battista)
(2011年夏・トリノにて)

大聖堂内の、サン・シンドネ礼拝堂(San Sindone)に収められていて、
一般公開はされていないのですが、映像での説明があります。
礼拝堂前では、お祈りをされている方々も多く、静かで厳かな空気が流れていました。

少し歩いたところに、聖骸布博物館(Museo di Sindone)もあります。
詳しく学びたいと思ったら、こちらもお薦めです。

もう、随分前になるので、また、機会があれば、訪れたいと思っています。

ナポリの礼拝堂を訪れながら、遠くのトリノ大聖堂にも、思いを馳せて…。

こうやって、知識や経験を重ねていくと、点と点が繋がって、線になっていくのが嬉しいですよね。

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【観光情報】

★サンセヴェーロ礼拝堂(Cappella Sansevero)

https://www.museosansevero.it/

https://www.museosansevero.it/the-sansevero-chapel/?lang=en


★トリノのドゥオーモ
Cattedrale di San Giovanni Battista




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