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ラグーサのレストランで、感動の一皿を頂く

<イタリア旅行記(2013年 シチリア横断)no.100>

シチリア島、バロックの街・ラグーサ(Ragusa)での昼食。
シラクーサ滞在先B&Bオーナーさんの友人シェフ、彼のレストランへ向かいました。

事前に、オーナーさんが連絡を入れて下さっていたようで、
お店に着くと、シェフが出迎えてくれて「聞いてるよ、美味しい料理を用意しているから、楽しんでいってね」っと。

旅先での、こういう心遣い、歓迎は、本当に嬉しいです。

内陸にあるラグーサでは珍しく魚料理を中心に提供していて、メニューには、どれも本当に美味しそうな料理ばかりで、目移りしてしまいます。

そして、ここで、この旅一番の「感動の一皿」に出会ってしまったのです。
こちらです。

まぐろ入り・カポナータ
(Caponata con tonno)

前菜として注文した、シチリア郷土料理の代表格のひとつ「カポナータ」。
シチリア各地でも食べましたし、私も、よく作る料理ですが、これは、また別格でした。

茄子、パプリカなどの野菜と一緒に盛り付けられた「まぐろ」。
これが、凄かった…。
脂がのっている部位、カマトロや中落ちのあたりを使っているのではと思うほど、とろっと口の中で溶けていき、ほぐれていくのが堪らなく、何とも言えない美味しさ。

そうか、こういう使い方もあるんだ…と、スタートの一皿からノックアウト!
胃袋を鷲掴みにされてしまいました。

その感動を、シェフにお伝えして、ちょこっと作り方を聞いてみたら、
「うん? 教えてもいいけど、聞いても、俺にしか作れないよ」とのこと。
シェフの、料理人としての自信をヒシヒシと感じましたし、断り方も上手で、感服。

今、思い出しても、また食べたいと思う一皿。
あ、すぐにでも、飛んでいきたい。

もちろん、他にも、美味しいお料理を頂きました。
「これ、サービスね」と、シェフが持ってきてくれたのが、こちら。

しらすのフリット
(Fritto di neonata)

生しらすは、シチリアの特産でもあり、フリットも定番料理。
でも、ふわふわっとした食感と、シラスのうま味、塩梅…。
すべてのバランスが素晴らしい。
これまで食べた中で、一番のしらすフリットでした。

そして、パスタは、迷いに迷って、こちらを注文。

赤海老とリコッタチーズのパッケリ
(Paccheri di gambero rosso con ricotta) 

 赤海老の風味が、ぎゅっと凝縮されて、口の中に広がり、リコッタチーズのコクも加わって、これも美味しい…。
至福のひと時です。

手長海老のトマトソースのリングイネ
(Linguine con scampi alla salsa di pomodoro)

実は、迷っていた、もうひとつのパスタが、こちらのリングイネ。

シェフが「迷っていたでしょう~。味見だけしてみたら」と、作って持ってきて下さいました。

いやいや、味見って、ほぼ一皿分ですよ。
わあ〜、どうしようと思いましたが、でも、こんなに美味しそうなパスタ、
食べないわけにはいきません。

手長海老の旨みが、リングイネに、ぎゅ~っと染み込んでいて、美味しい。
ひと口、またひと口と、結局、ぺろりと食べてしまった私。
さすがに、お腹がいっぱいです。

お料理を堪能した後、シェフからの、またまたサービス。

食後酒・モスカート
(Moscato)

消化を助けてくれる食後酒は、別腹です。

モスカートも、美味しいなっと、味わっていたら、
さらに、シェフから、たたみ込むように、最後のサービスが!

シチリア人が愛する郷土菓子・カンノーロ(Cannolo)

「作業中に割れてしまって、賄いに回した分のお裾分けだよ」と、シェフ。

スプーンに盛りつけてくれたデザートも、やっぱり、別腹?
お腹いっぱいだ…と、思いながら、しっかり、美味しく頂きました。

抜群に美味しい料理と、温かい歓迎のおもてなし。
B&Bオーナーさんの紹介もあって、本当に、本当に、良くして頂きました。
シェフ、そして、オーナーさんに、感謝、感謝。
本当に、お腹も、気持ちも、温かく満たされた、素晴らしい昼食でした。

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