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路上で暮らす子供の生活とは? |みさき

こんにちは、みさきです!
国際協力メディアのnoteを訪れてくださり、ありがとうございます。
私たちの活動は始まったばかりですが、すでに多くの方がサイトを訪れてくださっているようで、とても嬉しいです!これからどんどん更新していくので、今後もぜひ読んでもらえたらなと思います。


さて本題ですが、今回は路上で暮らす子供たちを取り上げたいと思います。「路上で暮らす子供たち」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか。
生活費は?食べ物は?寝るところは?
様々な疑問が浮かびつつも、具体的な生活の様子を想像するのは難しいかもしれません。

この記事では
・なぜ子供たちが路上で暮らすのか?
・路上での生活に潜む危険
・子供たちを支えるアプローチ

について書いていきます。


1.路上で暮らす子供たちとは?

世界には、路上で働いたり、寝泊まりをして生活する子供たちがいます。彼らは「ストリートチルドレン」と呼ばれることもありますが、言葉の明確な定義はありません。そのような子供たちはアフリカや東南アジアの国々、ロシアなど世界中に存在しています。その数は1億人以上とも言われていますが、正確な人数は把握されていません。

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2. 生活の背景には貧困や家族の喪失

子供たちが路上での生活に至った経緯は様々ですが、共通するのは、そこで生きていくしかなくなってしまった、という事実です。
具体的には、以下のような背景があります。

貧しい家計を支えるため、自分の学費を稼ぐために路上で働いている
・紛争や災害で家族を失い、生活のために路上で働きながら暮らしている
・親からの暴力やけんかなど家庭内のトラブルが原因で家を飛び出し、そのまま路上で過ごしている

個人によって背景はちがうものの、このような生活の中で彼らの多くは教育の機会を喪失しています。学費を払えずに退学にされてしまったり、家族のために働かなければならなかったりするからです。彼らは、土産物の販売や靴磨き、使えそうなごみを拾って売るなどして生活費を稼ぎます。食べ物は、そのお金で買ったり物乞いでもらったりすることもあります。

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また、彼らの中には家族がいる子供も、そうでない子供もいます。家族がいる子供は日中だけ路上で働いて家に戻る一方で、家族がいない子供は、寝泊まりも含め完全に路上で生活を送っているのです。


3. 彼らの生活に潜む健康被害や犯罪の危険性

衛生的な水やシェルターへのアクセスがない路上での生活は、決して安全とは言えません。子供たちは、どのような危険と隣り合わせで生活しているのでしょうか。

・暴力を受ける危険性
路上で過ごしていると年上のホームレスから暴行を受けたり、性暴力の被害に合ったりする危険があります。また、彼らの存在が治安を乱すとして警察によって子供たちが弾圧されることもあるといいます。

・健康への被害
子供たちはバランスの取れた食事にありつけずに、飢え栄養不足に陥りがちです。衛生的な水の確保も難しいため、腹痛や感染症を引き起こすこともあります。寒さや暑さ、雨風をしのげないことも体調を崩す一因となるでしょう。また、具合が悪くても病院に行くお金が足りず、治療を受けられない子供たちもいます。

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・犯罪に巻き込まれる可能性
子供たちが寝ている間に窃盗の被害にあってしまうことがあります。また、空腹や生活の苦しさから逃れるために、薬物を使用する子供もいます。特に薬物中毒になってしまうと学校や仕事にも支障をきたし、生活状況はさらに悪化してしまう恐れがあります。



4. 教育や食事で子供たちをサポート

路上で生活を送る子供たちに対して、各国のNGOやユニセフといった国際組織は主に教育や職業訓練、食事の提供といったサポートを行っています。

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日本からも、複数のNGOが活動しています。

①国際協力NGO「国境なき子どもたち」
カンボジアフィリピンバングラデシュなどで子供たちの生活を支援する施設を設立。施設では、子供たちに食事を提供したり教育や職業訓練にも取り組んでいる。地域の住民と共に子供たちを見守りながら、彼らが社会で自立した生活を送れるように後押ししている。

【参照】https://knk.or.jp/knk/about/

②NPO法人アクション(ACTION)
フィリピンと日本で活動。フィリピンの現地NGOと協力して、青空教室を開いている。教室では、読み書き・計算に加え自分たちが持つ権利の勉強給食の時間もある。

【参照】http://actionman.jp/

それぞれのNGOの活動方法の数だけ、子供たちに対するサポートの種類も多く存在していることがわかります。


5. 子供の生活に馴染む支援が大切

今回、焦点を当てた子供たちににとって、路上は生きるために選ぶしかなかった場所です。ただ、それだけでなく、彼らにとって路上こそが生きられる居場所になっているのもまた事実です。特に、子供たち同士で一緒に暮らしている場合は、路上がひとつのコミュニティの役割を果たしていることもあります。そのため支援施設に入っても、その環境や暮らし方に馴染めず、中には施設を抜け出して路上生活に戻ってしまう子供もいるといいます。

路上で同じような生活を送る子供たちでも、考え方や価値観は個人で異なるので、すべての子供に均質な支援を届けることが効果的とも限りません。だからこそ、彼らを「ストリートチルドレン」と一括りで認識せずに、子供たち1人ひとりが困っていることや大切にしたいものなどに合わせた支援を行うことが大切なのではないでしょうか。彼らが求めているものに合致し、生活にも馴染みやすい支援こそが生き方の選択肢を広げ、効果を発揮するのだ思います。

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さいごに、支援というものがサポートを必要とする人の生活に馴染む形であるか、という観点はどんな分野の支援においても重要だと思います。特に国際協力で行う支援には様々な土地柄や環境で育った人が関わるため、自分とは異なる生活スタイルや他者にとって居心地の良い場所を理解することは欠かせません。
国際協力の大前提に、協力する人たちのことを深く知って理解する必要性があることを忘れずにいたいですね。



私たち国際協力メディアの大元である国際協力企業AlbaProjectでは、毎月の「国際協力交流会」を開催しています。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!


【参考】
https://knk.or.jp/knk/about/

文化人類学(81-2)_312-321 (jst.go.jp)

https://www.unicef.or.jp/children/children_now/street.html

https://the-social-issues.com/street-children/?msclkid=2a2cff72ce9f11eca4d7c7bcd6215e93

http://www.awps.jp/category/1536731.html

http://actionman.jp/tatag2.html

http://actionman.jp/tatag.html



作者 みさき
チェック みや
アドバイザー 松田淳也


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