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安全な水を届ける国際協力 |みさき

こんにちは、みさきです。
国際協力メディアのページを訪れてくださり、ありがとうございます!

5月も後半に入り、少しずつ気温の高くなる日も増えてきました。気温が上がると、こまめな水分補給が欠かせませんね。

私たちが生きていく上で必要不可欠な
日本で生活していると飲料水や生活用水は身近な存在で、誰でも簡単に手に入れることができると思います。
一方で、世界には水の入手が難しい国が多く存在しています。

この記事では、
世界の人々が直面する安全な水へのアクセスの現状について取り上げます。また、安全な水へのアクセスを確保する事例から、国際規模で問題解決に向けて協力することのメリットについても考えてみたいと思います。

☆この記事でわかること
・世界で安全な水にアクセスできない人々の現状
・安全な水を提供する日本の取り組み
・水のインフラ整備から見える国際協力のメリット


1.安全な水は当たり前じゃない…!

日本のように水道水を飲める国は世界でも数少ない、という話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。とはいえ、北アメリカやヨーロッパ、ニュージーランドなどの国では人口の75%以上が水道水ではなくとも、安全に管理された飲み水を利用することが出来ます。

一方、2020年の時点で世界では安全な水を使用できない人々は20億人にものぼります。このうち1億 2000万人は、河川や湖などの未処理で安全とは言い難い地表水を使用しています。特に、サハラ以南のアフリカや、アジアといった地域では安全な水へのアクセスが困難な状況です。これらの国々では、国家の資産状況的に水資源のインフラ整備に長期的な投資を行うことへのハードルが高いとされています。
2000年から2020年にかけて、地方部ではアクセス率が39%から60%へと増加しましたが、都市部では人口増加に伴う整備が進まず、アクセス率は86%から変化しませんでした。

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安全な水を確保できないことで起こる問題としては、主に健康への被害があります。水不足や不衛生な水が原因とされる病により、乳幼児を中心に年間50万人以上が死亡していると報告されています。また、乳幼児の低体重・栄養失調の50%は水や衛生の問題に関連しています。特に、乳幼児の身体の水分保有率は80%とも言われ、多くの水分を必要とします。しかし、乳幼児は内臓機能が未発達のために脱水症状に陥りやすいです。この脱水症状は低体重を招く一因となっています。
さらに、水を確保するために女性や子どもが担う水汲み労働も重大な問題です。

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2.安心して水道水が飲める国だから出来ること

ここでは、安全な水へのアクセスを実現するための取り組みとして、日本の国際協力機構であるJICAの取り組みを紹介します。

JICAは、1993年からカンボジアに対して水道サービスの改善・向上を目的に資金協力や技術協力を行っています。水道の施設整備をはじめ、水道事業に関わる人材の育成、水道法の策定に向けた支援まで、幅広い取り組みを行っていることが特徴です。

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日本の組織であるJICAの取り組みは、
日本が持っているノウハウを活かし、安全な水へのアクセス環境が整っていない地域に向けて様々な技術や知識を提供している、とも言えるでしょう。

日本は特に、水道事業に関して高水準なノウハウを持っています。
それは、高度経済成長期に発生した水質汚濁によって人々の健康への被害が増加し、水資源に関する法制度の整備や、技術開発、研究が進められたからです。また、その経験を経て、施設建設のための資金調達や人材育成などにおいても高度な技術を手にいれました。

自国の強みを活かして、国際協力の取り組みが行われているとわかります。

3.問題を迅速かつ効率的に解決する国際協力

ここまで、安全な水へのアクセスが困難となっている人々の現状や、日本による取り組みについて書いてきました。また、国際規模で問題解決のために協力するメリットについても触れました。

改めて、私は国を越えて協力するメリットは、ある国の問題を改善するために他の国が得意分野の知識や技術を活かせる所にあると思います。なぜなら、そうすることで迅速かつ効果的に問題を解決することが出来るからです。

世界には地理的な特徴や人口の多くを占める年齢層の違いなどが原因で、開発に役立つ技術を自国で賄えない国も存在します。また、1つ得意分野といえる技術を持っていたとしても、他の分野では他国の力を必要とする国も多いです。

国同士が互いの強みを活かした取り組みの重要性は、どんな分野の国際協力においても共通しているでしょう。

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ただ、注意したいのは、技術提供は有償で行われる場合もあるということです。国の強みを生かして技術を提供することは良いことですが、技術を持つ国の民間企業や技術者の利益ばかりが大きくなりすぎないように、バランスを取る必要があると言えるでしょう。

最後に、国境を越えて協力する重要性は他にも考えられると思います。私自身、国際協力の重要性について様々な方向から勉強している最中です。

今後の記事でも、国際協力の多様な側面を発信していきます。


私たちは、読者の皆さんにとって学びとなったり、国際協力に向けた行動のきっかけとなる記事を発信できるように、アンケートを実施しています。回答で個人が特定されることはありませんので、ぜひ回答へのご協力をよろしくお願いいたします!


最後までお読み頂き、ありがとうございました!




作者  みさき
チェック  みや
アドバイザー  松田淳也


【参考】

https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_act01_03_water.html
https://www.jica.go.jp/activities/issues/water/index.html
https://www.jica.go.jp/activities/issues/water/case/index.html
https://www.worldvision.jp/news/works/africa/20150710.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211208/k10013377861000.html
https://www.jica.go.jp/priv_partner/activities/sdgsbvs/kaihatsu/ku57pq00002azxod-att/171012_water.pdf
https://www.unic.or.jp/files/54c38330d412f4b7ccafd086511476f8-1.pdf
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/rim/pdf/9496.pdf




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