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3/23 超軽量!!僅か1060gのグラベルホイール

■BERDスポークとは

1060gという超軽量の立役者は、超高分子量ポリエチレンを原材料としたBERDスポークにある。始めにBERDスポークから説明したい。

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メーカーサイトによる説明は以下。(google 翻訳)

BERDスポークは、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)と呼ばれる高度なポリマーから作られます。UHMWPEは、鋼の12倍の比強度(強度重量比)を持ち、水に浮きます。また、疲労寿命が大幅に改善されており、要素の影響を受けません。これが、Berdスポークをこれまでに発明された中で最も軽く、最も強く、最も耐久性のあるスポークにしている理由です。

強度に関しては、比強度で特徴を説明している。比強度は、物質の強さを表す指標で、密度あたりの引張強度(引張強度/ 密度)で得られる。
この比強度が大きいほど、軽くて強い材料と言えるという訳だ。

ネットで調べてみると超高分子量ポリエチレンの比強度は約40KN・m/kg。DT-SWISS等で使用されているのはステンレスで、各メーカーで味づけが異なるようだが、一般的なステンレス(SUS304)の比強度は63KN・m/kg。
ステンレスより引張強度は少し低いようだ。
メーカーの説明にある「鋼の12倍の比強度」は、加工されていない一般鋼との比較と思われる。

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ここで、早速疑問が沸く。ステンレスより比強度が低いことがホイールの機能に影響を与えるかどうか?

これは一概には評価できない。ステンレススポークの降伏点ギリギリのテンションを掛けたホイールであれば、超高分子量ポリエチレンに置き換えることは出来ないが、引張強度に余裕がある場合なら超高分子量ポリエチレンに置き換えられ、外周部分が軽量化できる恩恵は非常に大きい。

そういった強度の側面から、スポークが使用中に飛んでしまうようなギンギンに張る組み方をするビルダーには扱いが難しいかもしれない。ホイールを取り扱うGS Astutoや信頼できるビルダーに調整をお願いすることが必要だ。

スポークの形状は円形だ。
このため、速度域の高いロードレースには不向きだろう。
一方で、速度域の低いシクロクロスやヒルクライムにおいて性能を発揮すると思われる。

その他、鋼材と比較して剛性が低いため振動吸収性に優れている。これによって、乗り心地の向上が期待される。特に振動の大きいグラベルでは疲労の軽減に繋がるんじゃないかと期待される。

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■BERDスポークを実装したホイール

BERDスポークを実装したホイールは、GS Astuto で取り扱っている。

完組ホイールとしては、リム高36mmのTLRタイプが用意されている。約400gのリムとDT240のハブという決して軽量ではないパーツでアッセンブルされていても、ホイール重量は1300gと軽量である。

Rims: 36mm x 29mm migh modulus carbon construction. 'Blind' assembly (no tape) required for TLR fitting.
Hubs: DT240sp (CLD) 24/24
Spoke Assembly: Berd Polylite
Weight: 1300g (+/- 25g)*

また、GS Astuto ではBERDスポークへの組み換えサービスも提供している。完組より安価に導入できるのがメリット。

自分が今回テストするホイールは、imeZiの167GRV-700CホイールTLRフックレスをベースとして、スポークをBERDスポークに置き換えたプロトタイプ。シクロクロスやグラベルでの使用を想定して、このホイールにアッセンブルした。

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リム 700C、リム高25mm、リム内幅25.6mm、リム外幅30mm、フックレス、スポーク穴なしのブラインドタイプTLR対応
ハブ DT240Disc Brake F24H, R24H
スポーク BERDスポーク

ちなみに、ホイール重量は、もともとの重量が公称値1318g+-30gであり、BERDスポークに置き換えた結果、なんと実測値1060g!!
軽いホイール=走るホイールでとは限らないが、BERDスポークがステンレススポークと同等の性能を発揮するのであれば、この重量は物凄い武器になる。

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■これから検証したいこと

①ホイール全体としての剛性
超高分子量ポリエチレンはステンレスより比強度が低いが、BERDスポークで組まれたホイールは進むのか?

②振動吸収性
乗り味はステンレススポークより快適なのか?

③耐久性
がんがん乗り込んでもホイールが振れたり、BERDスポークが破断・摩耗することが無いか?

そんな所を見ていきたいと思ってます。

良いタイミングで、今週末28日にシクロクロス新潟県選手権が開催されるので、早速投入してみます。
レポートをお待ち下さい。

#gsastuto
#imezi
#BERDスポーク

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意識の仕方、ちょっとの工夫、継続、そんな少しずつの積み重ねで、同じ練習内容でも得られる結果は変わってきます。沖縄4位、ニセコ総合優勝、国体ロード7位、乗鞍2位、Mt.Fuji優勝、数々の戦歴を残してこれました。いまは年齢に抗いながら、新たな工夫や意識を加えながら日々努力。一緒に頑張りましょう!!!

40代半ばのサラリーマン。そんな筆者が、家庭と仕事のバランスに苦悩しながら、ツールド沖縄、ニセコクラシック、マスターズ全日本選手権で上位を…

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