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横木安良夫写真展 ”JULIE” 10月31日~12月3日 pm5時~midnight 日曜休み Bar山﨑文庫 入場無料 Barは通常営業しています。

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ギャラリーと違い、ギャラリーバーは、
ゆっくり酒を飲みながら写真をめでる。贅沢な時間を体験できます。
OPNE PM5時~midnight  日曜休み
チャージ¥1000 飲み物 ¥1000 
11月30日㈬は、クロージングパーティなので、5時~9時まで、チャージ¥0になります。


今年7月に、沢田研二x早川タケジの豪華写真集が出版された。定価¥25000のヘビーで濃厚な写真集。その写真集の表紙や、中身をたくさん撮っている横木安良夫の撮影した写真から、横木安良夫が厳選して選んだ写真を展示します。

Julieを撮る 

初めて沢田研二を撮ったのは、1978年だった。プロになった3年目。山口小夜子のカレンダーの写真を見て、沢田研二の衣装デザインからアートディレクションまでを担当しているイラストレーターの早川タケジに声をかけられた。
その頃の僕は女性を撮ることが圧倒的に多かった。すでに高倉健も小林旭も撮っていたけど、男性俳優や歌手を撮ることは苦手だった。彼らの男としての存在感にどのような距離感を保てばいいのか、つかめなかったからだ。大女優とでも気楽に話せるのに、大人の男に対しては自意識過剰だったのかもしれない。考えてみれば若いころ、例えば年上の編集者やアートディレクターにあまり好かれなかった。
沢田研二は僕よりひとつ上だが同学年だ。早川タケジは1947年生まれなので学年はふたつ上だ。もっとも沢田研二に対しては同世代という感覚は全くない。僕が高校生ぐらいからすでにスターとして10年以上も活躍している第一線の表現者であり、10歳ぐらい年上の先輩という気分だった。
最初の撮影は「ヤマトより愛をこめて」のシングルジャケットだった。早川は、シンプルなイラストのコンテを書いた。撮影はいつもどおりの自分の世界観で自由に撮った。当時僕は、スタジオ撮影ではシンプルな、ストロボ1灯ライティングを好んでいた。光源の質や距離、発色、光の角度がつくりあげる写真の場で、表情を狙うというより、カメラの前にただ存在してくれればいいという写り方だった。だから会話はほとんどない。動きや気分の指示をするぐらいだ。撮影中、早川は古典絵画的なポーズを2,3付け加えた。僕は目の前の光景を、事件を記録するように撮った。それが僕のスタイルだ。目の前の沢田研二というリアルな存在を撮るというより、早川タケジのイメージする、異世界に住むフィクションとしてのジュリーを遠い目でながめながらシャッターを切った。それは見えないオーラに向かってシャッターを切ることだった。
2回目の撮影は、「Love〜抱きしめたい」のジャケット撮影だ。この撮影も、スタジオではシンプルなライティング、いや、動きを出すためにタングステンライトを補助光として、スローシャッターを切った。銀座のバーでの撮影は、コンパクトストロボ1灯を使いやはりスローを切っている。
翌年、3回目の撮影だったろうか。渋谷と原宿の間にあった、早川のアトリエに呼ばれた時、雑然とした部屋には画架や壁に、そしてテーブルには何十枚ものコンテとしてのイラストが描かれていた。それは極彩色で、樹里という酒の広告、ポスターと雑誌が十数ページ分と、大掛かりな内容だった。早川は、イラストを見せながら、今回はこんなイメージで撮ってほしいと言われた。それはどう見ても、絵の世界、イラストレーションの世界観だった。早川の口からは、ジャンコクトーやビスコンティ、やニジンスキーの名前が飛んだ。彼らの名前は知っているし、映画も見たものがある。沢田研二でデカダンスな世界を描く。極彩色の早川のイラストレーションを眺めながら、古典的なモノクロ写真なら理解できるけど…。あくまでポップでキッチュな原色のカラー世界。問題はライティングだ。シンプルなライティングでは撮れないと分かっていた。極彩色を出すには、絵画の点描画のように、スポットライトでムラを作る。赤やグリー、黄色ピンクのゼラチンーをストロボはグリッドにして、タングステンのスポットライトもゼラチンをかけた。濃密な写真を撮るには時間をかけること。忙しい沢田研二の場合、最低何十カットも撮ることになる。スタジを2面借りライティングセットを2つ用意して撮影したこともあった。僕たちは昼から準備し、沢田さん夕方に入る。撮影は翌日の午前2時、3時ぐらいまでかかったこともあった。まだ若かったけれど、終わるとフラフラになっていた。


横木安良夫 よこぎあらお 1949年千葉県市川市生まれ 日本大学芸術学部写真学科卒
1975年フリーランスのフォトグラファーとして独立。広告、ファッション、エディトリアル、ドキュメンタリーなど多方面で活動。1994年はじめてベトナムを訪れ以後20回以上通う。2009年からCanon提供、テレビ朝日「世界の街道をゆく」2015年Kindleデジタル写真集出版のプロデュースをしている。

沢田研二写真集BY早川タケジは、こちらから購入することができます。

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https://www.instagram.com/alao_yokogi/
横木安良夫のインスタグラム

横木安良夫写真展 ”JULIE”
BAR 山崎文庫 12月3日まで。日曜休。
港区赤坂6-13-6 赤坂キャステール107 080-5489-6193
pm5時~Midnight
写真展入場無料

Barは、通常営業です。
チャージ¥1000
飲み物 ¥1000

横木在廊予定

11月14日㈪ pm8~
11月15日㈫ pm7~
11月19日㈯ pm7~ 
CRP撮影会+写真集、御徒町のあとに来ます。募集中
https://note.com/alao_yokogi/n/n843172e8b078?fbclid=IwAR35nq7xXIcoZfnWWJiMYZGMUZawUaKMcM1UBNCrv8Z4zjLMrOTc9G0pc_c

11月25日㈮ pm6~
11月26日㈯ pm6時~

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