【小説】カレイドスコープ 第4話 恭平
前回
年季の入ったワゴン車に乗せられて着いた場所は、恭平にとって今まで無縁で足を踏み入れたことのない、その地域随一の高級住宅街であった。
今回は清掃関係の仕事だと聞いていたので、作業系の仕事の際にいつも着ているつなぎを着てきたのだが、ところどころほつれや汚れが目立つそのいでたちは、明らかにその土地の醸し出す上品な雰囲気から浮いており、恭平は目に見えない圧迫感を感じさせるような雰囲気をそこかしこから感じさせられた。
このような歩合の良い仕事を得る為に、事務所の