ギフティッド教育
7月25日の日経新聞に、文部科学省がギフティッドの児童支援に乗り出す、という記事があった。2023年から特性に応じた高度なプログラムを提供する実証実験を開始するという。
ギフティッド教育は欧米では古くから行われてきたが、すぐにイメージされるのはIQがものすごく高い、いわゆる「天才」が飛び級して9歳、10歳で大学進学、みたいな事例ではないだろうか。
ただ、「ギフティッド」とは何もそういうIQの高い児童向けの教育だけを指すのではない。その名の通り、何らかの才能を授かっている(ギフティッド)子供たちに対して、それぞれの個性に合わせた教育を行う、それが「ギフティッド教育」なのではないだろうか。
数学や語学だけではなく、音楽や芸術、はたまたコミュニケーション力や何かへの集中力、リーダーシップ、そういったものだってその子が授かった才能であり、それをいかに育んでいくか。それが広義の「ギフティッド教育」であろう。
その点では、「特定分野に特異な才能のある児童生徒」の支援策を検討してきた文部科学省が、IQなど客観指標の使用は見送った、というのはIQ偏重を防ぐことにもなり、良い判断だったと思う。
その子の秀でた才能は何か、それをどう伸ばし、どう生かしていくのか、そしてどう愉しい人生を送れるよう支援していくか。すべての子どもたちの可能性を最大限に引き出していけるよう、より多くの教育や環境の選択肢が提供されることを願いたい。
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