クイックショット 各手札考察

本文における序盤・中盤・終盤は、下記の状況を示す。
序盤
1ラウンド目~脱落者が少ない場合の2ラウンド目
中盤
脱落者が多い場合の2ラウンド目~3ラウンド目
終盤
4ラウンド目

各カード考察

1.潜伏
表立った裏目は1で他家とかぶり→5のボムで脱落位しかない安定感の高い手。
ゲームメーカーを回避する力にも優れる。
序盤
ごちゃキル狙いの5,6が飛び交う序盤を無難に生き残るのに有用。特に先出ししなくてはいけない親番で、読み合い無しに生き延びる手はこれくらいしかない。
中盤
終盤に向けたゲームメーカーの押し付け合いにおいて強みがある。
終盤
3の狙撃(強弱逆転)が出た際の最強札。生き残り人数が多いならば読み切ってワンチャン狙え。

2.トラップ
序盤に強い5(ボム)、終盤に強い4(乱射)に対するメタカード。また、最終ラウンドにおいて強力な3,4双方に有利かつ、多人数が残っていれば8にも勝ち目がある特徴がある。
序盤
前述の通りボムへのメタカードだか、だからといって親が5を見せてきたときに出すと他家と2で被って逆に狩られることも。
同じく序盤にぶっぱされやすい6に対して弱いのが気になるが、序盤は1も出されやすいのでそこまで気にすることも無いか。
中盤
これも特徴で話したように、トラップは終盤に強い手でもあるので、ボム狩りに使わないのなら4ラウンド目に取っておきたい手ではある。
終盤
ポイントは3と4両方が出るか。
それぞれタイマンだと有利な相手だが、両方が並んだ場合数字が9扱いになってしまい3に勝てなくなる。

3.狙撃
数字の強弱を逆転させるカード。中盤、ゲームメーカーを回避しようとする相手へのゲームメーカー押し付け&最終ラウンド、4・8への勝利手段が主な役割。
この他6,7あたりは常にこいつの影に怯えながら切る事になる。基本的に裏目がないのが強く、何枚でも欲しい。
序盤
わざわざ3を出さなくてももともとカオスな盤面になりがちなので、あえて3を出す利点は薄い。(もちろんその裏をかいて出せば有用なシーンも多々有る、が中盤終盤に取っておきたいのは確か。)
6(突撃)に狩られないのは有用。
中盤
4・8への勝利手段としてキープしたい反面、ゲームメーカー押し付けにも使えるので需要は高い。
なお、3ラウンド目タイマン時に親が先出しで置くと、子は難しい選択を迫られる。
(1,2→マーカー受け取り 3,4,8→最終ラウンドにキープしたい 6→敗北 7→セルフハンデス 5が無難だがタイマンになっている=既に使われているケースが多い)
終盤
裏目は1,2のみとかなり強いカード。故に生き残りが3人以上だと被ることも多い。

4.乱射
最も大きい数字を出せる可能性がある札。
そのため基本は終盤用だが、一番真ん中の数字であること、カードが出揃ってから数字を可変させられる事から、2以外には狩られにくく、ゲームメーカーも回避しやすいという特徴もある。
序盤
ボム狙いの2でついでに狩られる可能性を考えると、なかなか出しにくい。
中盤
基本的には終盤までキープでいい気がするが、前述の通りゲームメーカーを回避しやすいので複数枚あれば切ってもいい。後述するがタイマンでは弱いし……
終盤
8に対するメタカードだが、同じく8メタの3に勝てない。タイマンの状況では実質3の下位互換。
生き残りが多い時、3が被る事を読んで使うと最強札に。

5.ボム
このゲームの作者が「ラブレター」の作者と同一であると知らしめるカード。
性質上、生き残りが多いほど機能しやすい。
なお、親が5を見せてきた場合一番丸いのは5で相殺する事。
序盤
ボムが最も輝く場面。親として出して圧をかけても、ごちゃキルを狙っても。
2(トラップ)の考察で書いたとおり、親として先出ししても意外とトラップ側からは狩りに行きづらい。
中盤
脱落は狙いづらくなってくる。
数字の大きさが真ん中に近いことから、4と同じようにゲームメーカー回避力と6の突撃回避力をある程度両立できる。
終盤
2,3,4,6,7,8全てに負けるのでさすがに強い訳がない。
4ラウンド目、親が5を先出しするというプレッシャー戦略が考案されたが、冷静に考えると4ラウンド目で他家が被ったら別に5じゃなくても勝ちなんだよなぁ
乱射の弾としては出番がある。

6.突撃
ボムに並ぶカオス事故死発生カード。
裏目多すぎて自滅しがち。人が減れば減るほど自滅しやすくなる。
役割的には2を狩るカードなんだと思うが、(むしろ自力では2と5くらいしか狩れない)2が4や5を狩ると9になって結果自滅みたいな事もままあるし、そこに3が入ってきて9になった2が脱落みたいな事もままある。

序盤
「なんやかんや処理していったら結果自分が一番弱い」がまぁまぁ起きる。いっそ親が1を見せたときに合わせて投げて無難に処理するのが一番安全まである。
中盤
人数が減ってくるとますます自滅のリスクが高まる。3でひっくり返される可能性も高まる。
序盤でも言えることだが、親が7を見せてくれると、3を受けても自滅する確率が下がるので少し出しやすくなる。
終盤
普通は切ることのない札になる。出すとしたら消去法なので考察は割愛。

7.特殊弾
ハンデス弾。役割としては1を出し得にしない為にプレッシャーを掛けるポジションか。
弱点は3,狙撃。元の数字の高さも相まってほぼ自分にハンデスする羽目になる。ハンデスだけならまだ良いが、突撃を合わされたりすると目も当てられない。(突撃で考察した通り、突撃側は特殊弾に合わせてくることがある)
ハンデス自体の強さについて。おそらく漫然と使っても、使わない札を捨てられるだけであまり強くない。活用するためには、勝ち筋まで意識する必要がある。

序盤
弱点である狙撃が飛んでくる確率が低そうな事を考えると比較的切りやすい。ある程度メタが回った身内同士でやると親が1見せ→7合わせ→それを読んで突撃合わせ→それを読んで3狙撃で脱落とかもありえるのか?
中盤
基本的に3ラウンド目でゲームメーカーを取る=4ラウンド目で親になる事は避けたいものと考えられるが、特殊弾に関してはそれを推奨しているように感じる。
クイックショットでは手札が5枚からはじまり、最終ラウンド時点でゲームメーカーになっていなければ残り手札は2枚。ハンデスを食らえば1枚だ。
ところで最終ラウンドの親が不利な理由は、当然先に選択したカードを公開しなくてはいけないからだが、それは子が「公開されたカードに対応した選択肢を選べるから」である。
では、第3ラウンドで、あるプレイヤーが、親になったことのないプレイヤーに対してハンデスを決めてゲームメーカーを取ったら?
最終ラウンド、親は山札から1枚ドローするので手札は3枚。ハンデスを受けたプレイヤーは手札1枚。
こうなると、選択肢は明らかに親が持っている。
さらに、ハンデスで捨てたカード自体が子のカードを絞り込むヒントにもなる。
実際にはこんな単純な話にはならないが、少なくともこのような勝ち方を想定してデザインされたカードであるということは、特殊弾に7というかなり大きい数字が割り振られていることからみてもそう間違っていないはずである。
終盤
6と同じで普通は切ることはない。8が枯れている場合、8の代わりという役割が発生する可能性はある。

8.砲撃
特殊効果なし。シンプルに数字が大きい。
用途としては、手札補充のためゲームメーカーになりたい時か、最終ラウンドで使われる。
4と性質は似ている。差別化点はトラップに掛からないことか。
序盤
手札補充のためゲームメーカーになりたい時に。トラップに掛からないため、この用途で使うなら4より優れる。(ただしこちらにも3狙撃+6突撃という裏目はある)
中盤
基本的には第1ラウンドで切らないならば最後まで持っていたほうが良い。
終盤
8・砲撃を考察するということは、最終ラウンドそのものを考察することである。
最終ラウンドとは
「3が居ない場合」4が居る→2の勝ち 4が居て2が居ない→4の勝ち 4が居ない→8の勝ち 
「3が居る場合」4・8<3<2(ただし場に4が居たら負け)<1というゲーム。
つまり、駆け引きの大部分は「3が出るか?→4が出るか?」に集約される。
逆に言えば、親が3ないし4を出すと、駆け引きが簡略化されることで子はひとつ読みを省略して有利な読みあいができる。(もちろんこれは子に読み合いができる選択肢が残っていることが前提)
さらに親は1を出して勝利することも難しい(1が見えていて3を出す人はいない)ため、親が出して子に不利の付きにくい最終ラウンドの札は2か8に限られるとロジック出来る。(なおこれは子に十分な選択肢が与えられている場合の話であり、先述したハンデス戦略などによって3で押し切ったりすることも考えられる。)

今回はここまで。
次回は
・ゲームメーカーを取ることによる有利不利の考察
・最終ラウンドのもっと詳しい考察
を考えたい。



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