怒りと憎しみに目が眩んだ異常者は【アイカツ! 10th Story ~未来へのStarway~】を観て魂を救済されるか?

救われるわけねえだろ、映画一本ぐらいで。俺の怒りと憎しみはマリアナ海溝よりも険しくて深い、そう簡単に静まるものかよ。

はい、では答えが出ましたので今回の記事は以上となります。ありがとうございました。ウソです。また少し続きます。

まず経緯を述べましょう。まずはですね、先週の土曜日、YouTubeのアプリを開いたら、こんな画面が現れたんですわ。

私が目論んだ通り、アイカツプラネット映画の時みたいになんの前触れも宣伝もなく突如現れたんですわ。いや、もしかしてMuseの公式FacebookやInstagramで宣伝していらかもしれないが、いかんせん私はそれらのアカウントを持っていないので知るよしもありません。動画は2本があり、それぞれ中国語と日本語バージョンに分かれている。もうほぼ異常者しか関心を持たないコンテンツだが一応字幕が読めないターゲット層に気を配っている。

しかしよくも今さら出てきやがりますね。忘れませんよ未来へのStarway、去年の3月に北海道に訪れた際は上映期間内にもかかわらず道内のシネマはすでにやっておらず、テレビで放送されるCMを目にした際の虚しさたるや。それだけでなくBANDAIが定めたアイカツプラネットのサービス終了日までまた余裕があるものの、多くのゲームセンターは独断で早期に稼働を停止し、遠くからみなみの国からやってきて最後の最後でアイカツプラネットを遊び尽そうとした私の目に映るのは北の大地で凍死したかのように静かなデータカードダス筐体だった。

こんな風にな

公式からサ終の告知が出たし、人気があまりないアーケード筐体なんて場所取るし、電力の無駄使いだし、音がやかましいだけのオブジェですよね。店側から見れば早く外装を変えてソフトをインストールして新しい筐体として生まれ変わって稼ぎたいと思うでしょう。理解できるが、納得はしない。はるばるみなみの国からアイカツしに来た私はそれを重大な背信行為とみなし、コンテンツに対する情熱を削ぐに十分すぎる理由だった。私は深酒した。

それから1年半の時が過ぎて、今になって映画が観れるようになった。観てやらなくもないので、観てやった。もう相互フォローの異常者たちの感想やリポストで展開や22歳の姿がスポイル済みだしサプライスはほぼないだろうと思ったが、飲酒シーンはこいつら大人になったなぁって実感させられて感慨深かった。ジャック・ダニエルらしき瓶が目立った。あとOPとEDがある。所々過去テレビシリーズを彷彿させる部分があって自分はアイカツ!5シーズンのテレビアニメを観ているのでは?と錯覚させる。ライブシーンも新規ドレスばりばり出てより研ぎ澄ました3Dモデルによるパフォーマンスは良かった。唯一残念なのはスペシャルアピール演出が一切ないってところですかね。テレビアニメではスペシャルアピールを出すためあんなに苦労したというのに。こんなじゃデータカードダスの亡霊は成仏できないよ。

こんなものでしょう。全体的に平穏な映画でした。感受性豊かな異常者なら情緒が穏やかじゃなくなる場面が数か所あるでしょうけどここ数年BANDAIの数々非道な仕打ちを受けて冷え切った石となった私の心には響かなかった(スポイル済みでもあった)。やはり私にとってアイカツ!は観る、尊ぶコンテンツではなく、やる、集めるコンテンツと再認識しました。

私は浅はかな人間だ。作品からメッセージを汲み取って、感動や理解に出力する能力に疎いし、虚構の人間に感情を抱くほどきもくもないので人の心を動かす感想文も書けない。地道に筐体の前でタイミングよくボタンを押し続けることが性に合った。ゲームをするだけの十数分だけではない、カードバインダーを鞄にしまって、仕事の合間に休憩時間はどこの筐体設置店に行ってプレイするか考えたり、実際に店に行くとそこにメインターゲット層が居座っておのれの異常さに恥って何もせず帰ったり、休暇の午後に狭い店で汗だくになりながら特典のカード欲しさに何時間拘束されてイベントに参加したり、勇気を出して他の異常者とトレードを申し出たり、それすべてが私にとってアイカツというコンテンツに内包されている、貴重な経験だ。私にとってデータカードダスアイカツこそがオンリー・ワンでノー・
アザー・ワン。データカードダスアイカツを経らずして一人前の異常者とは呼べないと私は常に思っている。もちろん異常者という時点で人間のカーストにおいて最下位なので気にしないでくれて結構。

今はシリーズ最新のアイカツアカデミーが盛り上がっているようだが、キャラクターの外見を知っているぐらいでほかはミリしらです。相互フォローの異常者たちは「これが真のアイカツだ」「まごうことなきアイカツ」と話しているが、彼らもまた異常者という人間のカーストにおいて最下位なので聞く価値もないです。私はアイドルを尊びたいわけではない。なのでしばらく身を潜めたいと思います。

あとそうですね、実は前から「10thを観たら剣闘小説を再開する」と内心に思っていましたが、そろそろ再開してもいいっぽいですね。まあ私の決心と約束はアメリカーノよりも薄いものなので期待しないでくれて結構です。

それではまた10年後。


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