【nier:automataプレイ日記⑤】
◆バンカーより通達◆
【nier:automataプレイ日記】ご愛読いただき、ありがとうございます。これまでの内容について、執筆担当のヨルハAK型26号、通称AK26は当時【ナクソス・アンダー・ファイア】なるニンジャスレイヤーのエピソードからニーア・オートーマータとの関連性を見出し、興奮したままでキーボードを叩き始め、機会生命体ドーモなんとかと強引に名付けた結果、意味不明な文書に仕上たことにより多くの読者を混乱させた。政治戦闘センターは速やかに彼を確保し、マンゴ研修プログラムを施しました。いまの彼は至って正常です。
それでは引き続き、【nier:automataプレイ日記】を楽しんでください。
おのれ司令……マンゴを剝き過ぎて人口皮膚に果汁が染みついて甘酸っぱい臭いがする。でもこの程度の研修で私を止められると思ったら大間違いだ。2Bと9Sの冒険が進むことにつれて、私は新たなニンジャ真実を見出した。ポストアポカリプス、アンドロイド、ロボット、月面基地、カラテ、ハッキング、そしてカラテ!相性が良すぎる!もう創作意欲が止められないぜ!でもドーモ成分をぶち込み過ぎたのはたしかに反省点だ。これからはちゃんんと機会生命体と呼ぶようにするが、忍殺テイストは続いていく、いいな!
「なあ、にぃちゃん。なんでわざわざ紙で出来た本を読み必要があるんだ?」
半裸、左半身を覆ったタトゥーと白い短髪がワイルドな雰囲気を醸し出している美形の機会生命体のイヴは兄に問った。ここはとこかの屋上、平坦で、天気がいいので見晴らしもよく、読書に最適だと兄が言った。
「こんなことしなくても、インターネットからダウンロードすればデータが頭んなか入るだろ?」
「……この指でページをめくり、文字を目で追う動作自体に、意味があるんだよ、イヴ」
長いテーブルの向こう、イヴと容貌が瓜二つの美貌だが、白シャツにピッタリフィットした黒いズボン、長くても整った白髪に区と黒縁メガネ、インテリジェントな印象を与える男(ネクタイの結び方は奇妙だ)、アダムが答えた。
「データ丸ごと飲み込むじゃなく、こうやって文字を一つずつ脳に投影し、理解し、脳内で映像が生じると。昔は人間がこうやって遥か先の未来、或いは誰も覚えていない過去へ行けたらしい」
「ふーん、それ、モウソウっていうんじゃないの?」
「そのモウソウというものに、人間の価値と尊さがあると、私は思っている」
「へー、そこまで考えているんだ。やっぱにぃさんはすごいや」
イヴはそう言い、ページの縁が赤いインクで染まった小説本に目を落とした。
「なぁ、にぃちゃん」
「……なに?」
「これ読み終わったら、カラテのケイコ、付き合ってくれよ」
「いいよ、これを読み終わったら」
「マジ!?ヤッター!俺、頑張って読んで、ワザに組み込むよ!ところでにぃさん、どこまで進んだのさ」
「キョート・ヘル・オン・アース【上】、ニンジャスレイヤーとディテクティブがケイビインと戦ってる場面だ」
「あっそれにぃさんが一部を読んでいたときに読んでいたよ。熱かったな!ちなみにロード・オブ・ザイバツの正体は」
「イヤーッ!」「グワーッ!?」
アダムが咄嗟に放った掌打の衝撃がテープルを動かしてイヴを突き飛ばした!
「なるほど、これがネタバレに対する怒りというものか」
アダムはおぞましい鉤爪を嵌めた右手を握った。
「感謝とでも言っておこう、兄弟よ。でももう二度とネタバレはしないで欲しい」
「分かった。役に立てて、嬉しいよ……にぃさん」
イヴは仰向けのままで応えた。
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