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灼熱!真夏の南国旅!Day 1

府城少女ちゃん、一年ぶりだね。前回と比べてちょっと色が褪せた?紫外線がやばいよね。駅を出て数十メートル歩くだけで汗がもう噴き出ている。府城少女ちゃんもそんな格好で原付に乗ったら肩と手頸が焼けそうだね。

暑いっすわ、フォロワーさん。また台南に来ております。今度のメイン目標はこれ。

キョンシー映画が衰弱している現在、リアルのキョンシー人をドンと出して、あまりの怖さとインパクトで世を騒がせたアレです。写真を見た途端に行かなきゃ!と思った。フォロワーさんもきっと興味を持たれると思うけどいつ日本に出展するかわからいので、アクズメさんは特派員として会場に潜入して写真をいっぱい撮ってきて皆さんの好奇心を満たします。そしてこの記事はたくさんスキされてまた公式がピックアップして私の承認欲求が満たされます。Win-winです。

会場は台南市美術館。台南駅から歩行で15分ぐらいで結構近い。でもここで注意点。台南市美術館をグーグルマップで検索したらたぶん結果が2つ出ます。

台南市美術館1館。略して南米館。日本統治時代は台南市警察署だった建物を美術館として再利用しました。

そしてこれが新しくできた2館。THE 美術館な外見をしていますね。現在時間10時50分なのに結構人が集まってるな?皆キョンシーを見に来たか?

列に並んで、美術館に入る直前にスタッフに止められた。

「こんにちは、アジアの地獄と幽霊展をご覧になりますか?」
「はいそうです」
「ただいま入場人数が満員になりましたけど、予約券はお持ちですか?」

よ、予約券だと?なんだそれは?

「いえ、持ってませんけど」
「あーそうですか。でしたら次に現場で整理券を配るのは11時50分になりますけどそれまでにそとに待っていただくことになります」
「11時50分……また1時間あるけど、遮蔽物もないここで耐えて待機しろと?」
「そうなりますね。さらに言うと整理券をもらえても候補に入るだけで必ず入場できるとは限らないです」
「……また来ます」

この日差しの中で1時間突っ立つなんで、冗談じゃない、グリルになるわ!それにしても暑い……暑いよぉ!暑すぎるッ!こんなじゃまともに思考もできない!

コンビニ駆け込んで涼しむついでにカフェインを補充。体温が下がり、ニューロンが活性化してはるかにいい。

さっきのことを思い返す。予約券、と言ったな?そしてコンビニには大体、ライブや美術展のチケットを買える端末がある。

ならば試してみる価値がありますぜ。端末を操作……ビンゴ、アジアの地獄と幽霊展があった。ほう、55分ごとにセッションを設ける形式か。大人気じゃないか。今日は15時30分のセッションがまた予約が空いてるが、それまでにどこかで時間をつぶして待たなければならないこととなる。いやだめだ。目的も大事だけど、まず俺はレジャーしに来たんだ。遠いところに来て4時間もどこかのカフェに籠りたくない。

明日11時半のセッションを予約した。これで問題ない。明日はこれをあのスタッフに突き出してリベンジしてやろう。さて、散策しながら駅の方に行ってバイクをレンタルしに行こう。

いつの間にかナゴヤが侵略してきていた。

古都だけあってこういう味のある小道がそこら中にある。

野猫は近づいても逃げはしない。体格いいし多分餌付けされてるでしょうね。

ただのお菓子屋ではないな

寄り道しながら駅に帰った。まじ暑いっすわ。Tシャツがシャワーを浴びたぐらいに濡れている。

前にもお世話になったレンタルバイク屋でスクーターを借りて、昼食を求めて走り出す。行く場所は決まってある。

チャーハンコンテストで銀メダルを獲得した実績のある店なんだ。前に来たときはシェフがワンオペで30分以上待たれるという理由で食べ損ねたけど、オフィスが林立する地帯でもないので平日のランチタイムはそんなに忙しくないだろうと思って今度こそメダリストのチャーハンを賞味したい、と思って炎天下でバイクを走らせましたがー-

あれ?なんかシャッターが下りているぞ?

「今日より店内での食事はやめさせていただき、予約したうえのテイクアウトだけにする。8月3日からイートインを復帰させる予定」と書いてあります。まあまあまあ……

心のサミュエルLジャクソンが「マダファッ」と言いかけて絶命した。

いやぁ俺が悪かった。グーグルマップで調べた営業時間と個人の判断で決めつけて、炎天下のなかバイクで20分走ってマラソン選手並みに汗をかいて勝手にやってきたもんな。事前に電話でもしとけば避ける事態だったのにテクノロジーと自分を過信して人々の営みを忘れた俺への戒めだ。

今日の昼飯は南部にチェーン店を展開している周氏蝦巻の蝦巻、肉燥飯、紅茶です。

蝦巻は蝦、魚のすり身、豚肉を脂網で包んだ揚げ物です。これまでは色んな蝦巻を食べてきたけど周氏のサイズは最大とも言えましょう。味は普通。肉燥飯はデフォルトでパクチーが入って少し不満。

15時となってやっとチェックインできた。

今回の宿泊代は1階がガレージで、2階に登ると部屋となっています。いわばMotelですね。ガレージは今までの人生において持ったことがないのでとても新鮮で、秘密基地感があっていいです。写真に映っているのはこの数日に私の馬となる電動スクーター、名付けて”サイバー・ローチ”です。彼女に関しては後に紹介しましょう。

部屋が広々としている。一晩が宿泊代は東横インのシングルルームと同じぐらいけど面積は東横インシングルルームの5倍ぐらいありそう。快適です。

5時間以上日に当たっいてて疲れたし全身が汗臭い。シャワーを浴びて、しばらくソファに沈み込んで脳を空にしていました。

そろそろ夕食の時間なのでまた駆け出します。台南名物がと言えばまずこれ。

鱔魚乾意麵です。鱔魚とは中国語でタウナギのことです。タウナギが入った焼きそばと認識していいでしょう。意麵は結構の種類がありますが、台南では油で揚げておいたやつがメジャーです。揚げた麺は表面がコツコツになっていてよくタレと絡めます。タウナギは血の味が強く癖があるけどそれを甘酸っぱいタレでバランスを取れている。なによりイールである。もうすぐ土用の丑です。ウナギが食べれないならタウナギ食べるといいですよ。

サツマイモの葉です。台湾では炒め物やスープで活躍しています。若くて新鮮な葉っぱは繊維が柔らかくてつるッとした食感です。私は結構すき。

二軒目。今度はシーフード屋に来ております。

サバヒーの皮をフライパンで焼いただけ、きわめてシンプルな一品です。ネズミギス目サバヒー亜目サバヒー科サバヒーは台湾ではかなりメジャー魚で、台南で養殖が盛んでいます。身はミルクのような濃厚な味で美味しいとされますが小骨が多くて食べるのは若干めんどう。魚をまるごと砕いてつみれにすることが多いです。魚皮に関しては焦げているかそれとも内臓の膜がついているせいか苦味がある。正直いって美味しくなかったけど、魚を隅々まで利用するご先祖様の節約精神を嚙み締める一品でした。

続いて西瓜棉とハタの頭のスープです。西瓜の白いところで作られる漬け物は聞いたことがあるが実物を目にするのは初めて。漬け物の塩分がスープに溶け出してちょうどいい塩加減になっています。酸菜白肉火鍋や菜脯鶏湯と似てますね。

そしてハタの頭。魚の頭は言うまでもなくいいだしが取れます。肉もわずかながらあるので頑張ってしゃぶり尽くしましょう。皆さんも軽率にスーパーで任意の魚の頭を購入してバラバラにしてみそ汁に入れてみてはどうでしょうか。

無数に並んでいる鋭い歯。これは下顎で間違いないでしょう。周り分厚い唇肉がついている。美味しんぼで山岡はネズミハタの一番おいしい部位は目と唇って言いましたよね?本当でした。口に触れた途端にそのぷるっとした食感に僕は虜になってハタの唇を吸うのに夢中でした。こんなにもおいしいスープはなんとたったの110元。安すぎる。

美味しかったうえ見識が広まって、今日はこれで円満です。あしたは南米館にリベンジしますぞ。

(続く)

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