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ふたりはPre-cure パートナーを救え!

「クレイトン、ずっときみと勝負したかったんだ。この際、誰か真のPre-cure戦士に相応しいか決めようではないか?」
「いいだろう。おれはどんな挑戦も拒まない。元レンジャーの力を見せてやる」
「ククク……My dear クレイトン、さすがに今回はきみのレンジャー流マーシャルアーツも見せ場がないと思うぞ」
「なんだと?」
「勝負を決めたのは、これだッ!」

 サミーはクラッシュアイスゲーム・OREO・インフィニティ・ファン・ボックスVer.をテーブルに叩きつけた!

Pre-cure! Two guys are Pre-cure!(Pre-cure!)
Pre-cure! Two guys are Pre-cure!(Pre-cure!)
いつだって超本気Pre-cure!
ゲームだって超ガチPre-cure!

「対戦はブロックの組む時から始まっている」
 勿体ぶりに言いがら、サミーはテーブルにに散らばっている白と黄の六角形ブロックを六角形の枠に嵌めていく。
ン「プロのスキーヤーとクライマーのように、真のアイスクラッシャーはフィールドを眺めるだけで頭の中Way……道が見えて、取るべき行動が自ずとわかってくるんだ。僕の言ってることわかるかね?クレイトン君」
「御託はいい、さっさと始めようぜ。ようはブロックを叩けばいいだろ?」
 クレイトンはそう言い、ショットグラスにウオッカを注いだ。
「まあ焦らないでくれたまえ……よし」
 サミーは組み終わった盤をひっくり返し、テーブルの上に立たせた。
「ルールを説明しよう。プレイヤーはこのルーレットを回して、矢印が止まったとところに描かれた絵と同じ数のブロックを落とす。そして」
 サミーは盤面の中央にペンギンのミニチュアをちょこんと置いた。
「自分のターンでペギタが無限の深淵に落としてしまったら、そいつの負けだ」
「赤いペギタン……禍々しいな。テラビョーゲンになりかかっていないか?」
「ならば一刻も早く助けてお手当してやらねば。まずはこのゲーム結構やり込んだ私がお手本お見せしせよう。ルーレットにFlip!」
 パチッ!指に弾かれたルーレットの針が高速回転。そして回転速度が徐々に減って、最後に白いブロック一個が描かれたに絵のところに止まった。
「白いの一個だな。この場合はこうして」
 サミーはプラスチック製のピッケルでコッ、コッ、コッと、三回叩いて落とした。
「ふぅ。こんな感じ、プレイヤー交代でルーレットを回して、指定されたブロックを落とすんだ」
「OK、完全に把握した。おれのターンだな」
 クレイトンはルーレットをFlipした。止まった針は白2青1を指した。
「おい待て。青いブロックはないぞ?」
「あっごめん、このOREOとのコラボVer.は結構ガバくでね。青いのを黄色い思って」
「企業の傲慢が表してるな。まあいい、いってみよう」
 クレイトンはピッケルを頭上にあげて、ミョルニルを掲げる雷神ソーのようにに構えた。
「おいおいちょっと、クレイトン。クラッシュアイスは繊細のゲームだからさ……」
 サミーの言葉に構わず、クレイトンはピッケルを振り下ろした。トコッ!白3黄1、一気にブロックを4つを崩した! 
「ゲア!?」驚愕するサミー!
「隙間だ。隙間を狙ってみた。ルーレットに描かれた絵より1つ多く落としたけどルール的に大丈夫か?」
「あ、まあ……どうせい最後は全部崩れるので」
「じゃあOKだな」クレイトンはぐいっとショットグラスを呷っり、口ひげを濡らした。「そっちの番だ。クラッシュアイスマスターさん」
「ぐぬぬ……」
 ぐぬぬつつも、サミーはルーレットで白1が出て、無難に崩せた。クレイトンはのターン。
「フッ」
 またしても4ブロック崩し!衝撃でペギタンが横に倒れてしまい、深淵の縁に瀕した!
「クレイトンさ……」サミーは自分の顎髭をもみながら言った。「そんなことしてさ、楽しい?」
「真剣の勝負だ。楽しくやる必要はない」
「……一理ある」
 サミーがルーレットをFlipした。黄2。
「OK、おちつけ。また最悪のシチュエーションではない。これ以上に辛い状態を抜けた。今回だって……あっ」
 しかし1個目の黄色いブロックを崩せたものの、2個目にピッケルで触れた瞬間、ブロック同士の均衡状態が崩れて、盤面が崩落!ペギタンが深淵に落ちた!
「アアアアーー!」
「おれの勝ちだ。真のPre-cure戦士は俺の方だったな」クレイトンはブロックに埋まれたペギタンを拾って手に持った。「さすがにクレイトン、頭脳のフィジカル兼ね備えて超一流ぺエ!(裏声)おうよ、よろしくなペギタン。これからはおれとお前でキュアフォンテーヌだ。旅館とハイジャンプ両刀で頑張るぜ」
「ぐぐぐ……もっかい!」よこど悔しかったようで、サミーはやけになって瞬時に盤面を整えた。「またフォンテーヌの座を諦めていないぞ!」
 クレイトンからペギタンミニチュアを奪って場の中央に設置した。
「おいおいペギタンを乱暴にあつかうなよ。そうだぺえ!(裏声)
「おらぁ!今度はクレイトン先攻だ!」
「わかった」
 クレイトンはルーレットをFlipした。黄1。
「少しゲームを加速させよう」
 クレイトンは前回より小振りで、流暢な動きでピッケルを連続に繰り出した。
「人体の破壊」トッ。
「勢力の破壊」トッ。
「信仰の破壊」トッ。
「精神の破壊」トッ。
「建造物の破壊」トッ。
「破壊した物を再破壊」トッ。
「おれは軍隊であらゆる物のぶっ壊し方を教わった、破壊のプロフェッショナルだ」
 クレイトンは器用にピッケルを操り、六つの角にあるブロックを落ちる寸前まで沈めて、最後にペギタンすぐ隣の黄色いブロックを1つ落として、ピッケルを置いてターンを終了した。
「おのれぇ……」サミーは下の唇を噛み締めた。「やってくれたな!グアイワル!」
「誰がグアイワルだ」
「しかし僕は……プリキュアはどんな絶望な状況に陥っても、決して絶望しない!絶対に相棒、ペギタンを、見捨てないッ!」
「おぉ、かっこよ」
「行くぞ!ふぬぬぬ……」
 パチっとルーレットをFlip、サミーは目から火を吹かんばかりの力で回転している針を見つめた。
(クレイトンは恐らくどのブロックを落としてすぐ場が崩壊するように仕込んだ。もしスルーかリバースが出れば逆転勝利!)
 針の動きが徐々に遅くなり、サミーの運命が、決まる!
「これはッ!!」
 針の先端は🚫と書かれたところを指している。スルーだ。
「ウォォォーッ!イィーッェェエス!!!」
 サミーが両手でガッツポース!
「どうやらまた運命に見放されていないようだね~。さぁクレイトン、きみが植えた因果だ、応報を受けもらおうか」
「うぇー」
 クレイトンはさりげなく針を指でつつくと、針が360度回転して、スルーゾーンに戻った。
「アッ?」瞠目し、口を広げて、サミが叫んだ。「アァーッッ!!?」
「レンジャー流マーシャルアーツの達人でもなれば、これぐらいのパワー制御できて同然だ」
「アバッ、アバババ……」サミーは絶望の檻に閉じ込められた感覚を覚えた。周りに檻の幻視が見えてきた。「でも、僕は……フーンヌッッ!」
 絶望はしない!彼は誇り高いPre-cure戦士だからだ!
「諦めない……諦めるもんですか!プリキュアは諦めたことあったのか?ない!フレェー!フレェー!サァ!ミィ!エルー!!!」
「それでこそだ我らがヒーローだ」クレイトンはピッケルをサミーに差し出した。「魅せてくれよ?」
 ピッケルを受け取ったサミーは目を閉じ、深呼吸した。「シュー……」そしてまた開いた時に、目の奥に決断の意志が宿った。
 息を止めて、サミーは狙い定めて、慎重でピッケルを叩いた。そして。

 タララララ……ブロックが総崩れを起こし、ペギタンが落下した。

「これでおれがキュアフォンテーヌってことが確定だな?」
「……おぅ」
「どうするサミー?もう1ゲームでも」
「いや、もういいや。クレイトンとの力量差を分からせちゃって萎えちゃった」
「ごめん」
「それとルーレットに指定されたブロック以外を叩くのは一応Bad mannerだから」
「悪かったって。ほら」
 クレイトンは二つのショットグラスにウオッカを注いだ。
「詫び酒だ。飲んでくれるか?」
「……酒に罪はないので」
 二人は乾杯し、ウオッカをイッキした。


Pre-cureとは何か?それはプリキュアファンがプリキュアファンを描いた真のプリキュアファン小説さ!


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