ヴァルキリーが舞い降りった

ジュリリリ……スマホから発した光の粒子を、ヴァルキリー(CV:田中敦子)の腕輪がそれらを吸収し一層強い光を放った。

「喜べ、これでオヌシのnote”蛇魚の神”も、ヴァルハラの収蔵となった」

「はい、ありがとうございます」

「浮かない顔だな。何があったか?」

「それは……僕は今日Twitterで自分のnoteにスキを押すのがださいと言ってしまって、そのあとフォロワーが『いつも自分のnoteにスキしてるよ』とリプが来て。自分の軽率な発言が誰かを傷つけたと。後悔しています」

「でもちゃんと話し合って誤解が解けたんだろう、えらいぞ。私がなでなでしてやろうか?」

「や、やめてくださいよ!もう30の大人ですよ僕は!」

「私から見れば十分子供だ、じっとしていろ」

ヴァルキリーは強引におれの坊主頭に手を付け、時計回りに撫で始めた。おれは恥ずかしくて俯いた。

「いいね……この感触、毛髪密度……まるで上質な獣皮のようだ」

ヴァルキリーは手を回る速度をあげ、指に力を込めた。

「ちょっ、ヴァルキリーさん?ちょっと痛いんすけど!」

「痛い?それがオヌシが生きている証拠よ!」

興奮気味のヴァルキリーはおれの首を抱え、脇に挟み込んだ!頭が自然に彼女のおっぱいに触れたが、おれにはその感触を堪能する余裕なんてあるはずもない。さらになでなで!

「よい!よいぞ!この頭皮を引ん剝いて、鞍の上に敷いてやろうか!」

「こほっ!やめ、やめてください!痛いっ!痛いってええええーっ!」

ペガサスはその辺の花を咀嚼しながら、人と神がじゃれている姿を目に納めた。

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