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パスポートがexpiryしてしまう

10月。長い時を経て、日本は個人旅行者に向けて国境を解禁する。

せっかちさんのアクズメさんが早速チケットとホテルを予約し、11月の日本旅行に向けて想像を膨らませている。しかし先週ラジオを聴きながら運転している際に局のパーソナリティがこう言った、

『皆さん、久しぶりの出国に向かって準備している?俺はもう待ちきれないぜ!ところでパスポートの申請が今おお忙しそうだだそうだ。きみも自分のパスポートが期限切れしてないかちゃんチェックしなよ!』

そういえば僕のパスポート期限はいつまでだっけ?当夜、引き出しから2年も光を見ていないパスポートを掻き出した。Date of expiryは23 FEB 2023と書いてある。なんだまた結構時間があるじゃん。これで安心だね。よかったよかった。

「いや全然よくねえわ」世界的企業で勤まり、昔は世界各地を飛び回った支配者が僕のパスポートを見てこう言った。「パスポートはexpiryまで6月以上の期間がなければ入国はおろか、出国ですらトラブルになる。一般常識だぞ。知らないのか?」

えっ、初耳なんですけど?なんですかそれ?誰が定めたん?まさかなんか暗黙のルールじゃないだろうな?じゃ空港の審査員にとって賞味期限寸前で特売されるお菓子やタイムセールの弁当もアウトってわけ?

不服ではあるが、議員に陳情して修法を検討してもらうのも現実的じゃないので大人しく官僚的施設に行ってパスポート交換することにした。

10月3日の午後、仕事の合間に外交部領事事務局にやってきた。一階に夥しい人数が列をなしている。現場申請待ちの人たちだ。この人込みの中に混ぜる気はない。2年間日本に行きたい一心の僕に戦神マルスがご加護を下さり、インターネット申請予約残り最後の1名に滑り込ませたのだ。

優越感に浸かりながらKIOSK端末に身分IDを読み込ませてエントリーする。端末が吐き出した番号札を持って三階へ。ここもやはり人が多いが、インターネット予約の番号がけっこう近くに来ている。

呼ばれたカウンターに就いて、申請書、身分ID、古いパスポート、証明写真を渡すと、職員さんが手際よく事務を進めていく。官僚的な手続きは面倒で長ったらしいイメージと大違いだ。

ちなみに写真は午前に撮ってきた。外交部領事事務局に写真集はあるけど、これから10年にわたって使用するパスポートだし、できるだけイケメンを見せたい。写真館のおばさんは自然に斑やニキビ跡を消し、肌色を少しだけ白く調整してイケメンにしてくれた。まあ僕の地力は75%って感じかね?にしても10年前と比べて顔が丸くなったな。毎日ビールを1~3リットルを毎日欠かさず飲んでたらそりゃこうなる。

渡されたレシートを支払いカウンターに持っていき、お金を払うと今日の手続きは完了。新しいパスポートは金曜の午後にできるそうだ。これで心置きなく想像を膨らませながら予定を立てられる。

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