「会社人」ではなく、「社会人」に
私は、今年で52歳になりますので、記事にも書かれているアラフィフ世代に当たります。
ただ、「自分の人生は自分で楽しみたい。まずは自分があり、自分の人生のステージの一幕として会社がある。これこそ社会人の生き方だ。」と言う考え方に近いものは、20年前に思っていました。
当時は、物流会社の現場でルーティーン作業を毎日行っていました。
ただ、その仕事には不満はなかったのですが、インターネットのオフ会に参加して、色々な人と出逢い、色々な仕事を知る事で、漠然とした将来への不安感を感じました。
その時、目に入ったのが「自分の人生の主人公になる」と言うコーチンスクールのキャッチコピーでした。
コーチングを学ぶ事で、会社に依存する生き方から、自分を軸とする生き方へ変わっていきました。
また、リッツカールトン・ホテル元日本支社長である高野 登さんのセミナーに参加して、自分軸・センターピンの重要性を学んだ事も大きいかもしれません。
日本の場合、昔から学校を卒業し、そのまま会社へ入社し、一つの会社で勤め上げる事で、自分の人生=入社した会社の社歴と言う事になり、社会人ではなく、会社人としての一生を終える事になっていたのではないかと思います。
また、自分のやるべき事(使命・ミッション)と言った事に関して、日本の場合は、ほとんど教育をされていないのではないかと思います。
その結果、どうしても、入社した会社の教育・指導によって、価値観などが方向付けされ、自分は、何をやるべきかと言う事を考えるのを放棄して、社会人ではなく、会社人としての道を歩んでしまうのではないかと思います。
これは、ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用と言う雇用形態にも分かりやすく表れている気がします。
日本の場合、メンバーシップ型雇用がほとんどのなので、自然と会社の組織の中にどっぷりと浸かってしまい、会社人と言う道と歩む事になってしまうのだと思います。
逆にジョブ型雇用は、自分のやるべき事とやらない事が明確になっているので、仕事に対して、会社に対して、自分なりに明確な境界線を引く事が出来、その結果、会社人にならずに済むのではないかと思います。
アラフィフ世代は、メンバーシップ型雇用で、しっかりと教育され、それなりの恩恵も受けてきているので、なかなかパラダイムシフトが出来ないのではないかと思ったりします。
それに比べて、今の若い世代は、終身雇用は崩壊し、一つの会社で、一生働く事が出来るかどうかは分からない不安定な経済状況の中で、仕事をしているので、自然と社会人として生きざるおえない状況に追い込まれているとも言えるのではないかと思います。
問題は、この流れを受け入れ、自分の人生を自分の人生で切り拓ける人とそうでない人がいると言う事。
本田技研工業の初代副社長である藤沢武夫氏の言葉である「松明は自分の手で」と言う言葉の様に、自分が進むべき道は、自分の力で照らす時代へきているのだと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?