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個人開発の外注が下手くそでよく失敗する

発注先との距離の取り方がわからない

主に個人ゲーム開発の外注が下手です

個人でゲーム開発をしています。画像やUIは自前で用意することが多いですが、プログラム、音まわり、校正やデバッグは外注になります。プログラム以外の外注成功率(この場合「ゲームに組み込んでリリースできる状態でデータをもらえた」)は極めて低く、成功:失敗=1:5 くらいです。

ゲーム素材以外では、稀に動画を外注することもあり同じく失敗しがちです。

基本的な私の依頼方法

無料でお願いすることは基本なく、アルバイト代として時給で支払ったり、案件ベースで支払った、あるいは、支払う前提で話を進めていました。先方から「要らない」と言われても、amazonポイントカードなどで支払います。納期は、特別な理由がないかぎり余裕をもって頼むようにしており、特に副業で受けてもらうケースは1〜2ヶ月程度みることも多いです。

仕様や発注内容は、プレイ動画を撮って共有したりskypeで打ち合わせしたりと、かなり細かく伝えている方だと思います。

逆にお金を払わなかったり、事細かに説明しない方が巧くいくケースもあると思うのですが、その見極めができていません。「自分はちゃんとしているのになぜ巧くいかないんだろう?」と思ってしまいがちです。適当に頼んで適当なものが上がってくれば納得はできますが、不毛です。だからしっかり発注するしかない。参考動画を探し、リストを作って、プロトタイプで恥ずかしいけど止むを得ないからできたところまで自作のゲームを渡して、不安と期待に包まれながら仕上がりを待ったら、なんか微妙なふわっとしたものが上がってくると、説明が悪かったのか、どうしたら伝わったのか、どうしても駄目なのか、そして「お前のゲームなら、この程度の素材でいいでしょ?」と暗に示されたようでめちゃくちゃ落ち込みます。あまりの伝わらなさにリテイクを諦め、依頼を取り下げて自力でやったり、有料の既成素材に頼ることもあります。

以下ご紹介する失敗ケースは全て先方が企業さんではなく個人でした。

失敗したケース5例

失敗ケース1:連絡が途絶えた とあるイベントで使うPR動画の作成をネットで探したいい感じの動画を作る人にお願いしたところ、絵コンテを送ってから連絡がなくなりました。どうなっているか問い合わせてみると「引っ越しでネット環境がなく作業もできていなかった」と、上がってきたものが絵コンテが少し動いてる程度のかなり微妙なもので、納品まで時間もなかったためお断りしました。すると「この収入をあてにしていたので少しでも振り込んで欲しい」と言われ、何故……と思いながら、動画の素材を一部いただくことと引き換えにお金を振り込んで終わりました。

申し訳ないがこの件に関しては私は悪くないと言いたい。最終納期以外、スケジュールを細かく設定しなかったこと、連絡がないと気づくのが遅かったことなどはありますが、そこまで私が管理しないといけないのか。

なお、上記動画の代打で依頼した方とは上手くやりとりができ、無事納品していただきましたが、普段その方が、その金額と納期では絶対受けないという内容になってしまって申し訳なかったです。

失敗ケース2:やっぱり連絡が途絶えた 上記と同じようにイベントで使うPR動画の作成を、知り合いの大学の先生を通じて紹介してもらった学生さんに頼みました。ある程度進んだのですが進捗が悪く、体調不良という連絡があり「よくなったら連絡をください」と伝えていたものの結局締め切りが近づいても連絡はなく、予定が立たなくなってしまったためこちらから途中までの作業費用を振り込んで「あとはこちらでやります」と伝え仕事を引き上げました。

体調がいつよくなるかわからないのに逐一「何日何時までに返信をもらえない場合は依頼を取り下げます」まで言わないとダメだったのか……? 「学生さん/若い人だから仕方ない」のかも知れませんが、同じ学生でもプログラマさんとは数年上手く仕事のやりとりができているし、別件の動画依頼で納品まで完遂してもらえたケースもあるので「学生さんだからダメ」だとは考えていません。

あと「体調不良」を理由に挙げられると、メールの通知で起こしたら悪いしなーとか考えてしまいこちらからは連絡しにくくなるので頼む側としては正直やめてほしい。「所用で」とか適当にごまかしてもらえると嬉しい。

この動画は自分で最後まで仕上げました。人にお願いするというメリットが分からなくなりました。

失敗ケース3:リテイクを諦めた ゲームで使いたい素材の一部を友人に依頼した際、初回で上がってきたものが微妙で依頼を中断したことがあります。この友人は仕事柄リテイクに慣れており、ダメだったら言ってくださいと言われるのですが、ここがダメだって言うの私はしんどいのと、ジャンルについて詳しくないので「こうしてほしい」を伝えることが難しく、冒頭で書いたように「自分として伝えられることは全部伝えた」と思ってしまうため、できなかったらいいですと諦めてしまうので先に続きませんでした。

また「知り合い」であるのもよくない方に働きました。お金を支払うという前提でも顔見知りであるせいかお客さんとして扱ってもらえない。例えば「イメージに近い参考作品/動画を挙げて欲しい」と言われるのですが、向こうの方が詳しいジャンルのはずなのに何故か私が探さなければならない。他にも、たびたび業界用語で話され、私は分からないので聞き返して、ということもよくあり、素材の出来以前に気持ちよく受け答えできなかったのもこたえました。

経験上、友人と一緒に仕事をすると疎遠になるきっかけを作ることもあります。当たり前ですが友人関係が良好だからといって仕事も同じようにできるとは限らないですね。

失敗ケース4:個人情報を教える教えない 変わったケースです。ネットで見つけたいい感じの方にお願いしようと連絡したのですが、まず手付金が必要だという話をされて驚いてしまい、心配なら守秘義務契約書を交わすのでどうかと提案したのですが、住所を教えるのを躊躇されてしまい、さらに驚いて事情をうかがってみると「以前受けた仕事で納品以降音沙汰がなく、調べたところ住所等も偽物だった」というご経験からとのこと。私も偽物だと疑われた、ということではないと思うのですが、なんというか序盤で土がついてしまい「今後も信用してもらうのが難しそうだ」感があったため、依頼の代わりにサイトにアップされていたご本人の有料音源をDLしてこちらで編集し採用しました。

私が知らなかっただけで個人対個人だと手付金の話が出るのは割とあることのようなので、良い勉強になりました。

失敗ケース5:失敗について説明がなかった プログラムの外注でも失敗したことがあります。とあるバグが出て原因がこちらにあると指摘されたため、言われるままバイトさんと一緒に数時間かけてチェックしたものの直らず、改めてこちらが触っていない先方のデータでチェックすると似た現象が再現されたため指摘したところ、原因の説明や謝罪もなく「直しました」とデータが送られてきたことがあります。作業してもらった分のお金を払って、中断してもらうようお願いしました。

動画の失敗ケースでもお金を払っていますが、これは後でトラブルになるのを避けるためと「無償でやった/やらされた」という事例を作らないためです。

「こうすれば巧くいく」正解はわからない

上記のとおり、頼んだ人や状況も様々だったので「ネットで見つけた人はダメ」といった失敗の定型セオリーはありません。ただ「そこまで私がやらないといけないの?」と私自身が相手にがっかりしてダメにすることが多いようです。その上で、反省点を挙げておきます。

・期待し過ぎない

・がっつり頼まない(まず軽めに頼んでダメそうならやめる)

・諦めて既製品に頼るほうがよい場合が多い

私の場合特に「期待し過ぎない」が大切で、お金を払うんだから、納期を十分とるから大丈夫というものではない。何をしてもダメなときはダメ。

ただ経験上、先方がものすごく年下の場合はこちらが監督する立場になるため「プロなんだからちゃんとしてもらえる」といった考え方を持たずに済むので巧くいくこともあるようです。逆に、私が「先方がプロだ」と勝手に思い込んでいる場合は期待値が高過ぎて失敗しています。ただこれだけ失敗してくると、なんとなくこの人には頼んだらあかんっぽいなというのは少し分かるようになってきた……かも知れません。現場からは以上です。

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