ドラマ日記『未来への10カウント』(第2話)&『やんごとなき一族』(初回)

生きる希望を失った、元高校ボクシング4冠の桐沢祥吾(木村拓哉さん)が、高校ボクシング部のコーチに就任したことで、徐々に熱を取り戻す、青春スポーツ・エンターテイメント『未来への10カウント』の第2話。

公開スパーリングで、ボクシング部の部長・伊庭海斗(髙橋海人さん)に怪我を負わせてしまった祥吾。校長の大場麻琴(内田有紀さん)からコーチ辞任を迫られた桐沢を守ろうと、ボクシング部顧問の折原葵(満島ひかりさん)と伊庭は、全力で麻琴と交渉するが…⁉

なんとか祥吾を辞めさせたい校長は、「部活動は教師でなければ指導できない」という古い校則を引っ張りだしますが、実は祥吾は教員免許を持っていて、8年の実務経験があったことが判明という、まさかの設定。さらに、亡くなった妻役が波瑠さんなんて、どんだけの豪華キャスト。

DV父に悩む部員・あかり役の山田杏奈さんのボクシングの本気ぶりが見事。満島さんも二話目にしてテンション上げてきて、『ごめんね青春!』感が出てきました(教頭役の生瀬勝久さんや波瑠さんが出ているのでなおさら)。さらに面白くなってきました。

庶民出身の佐都(土屋太鳳さん)が、上流社会一族出身の健太(松下洸平さん)と結婚。理不尽な一族のしきたりや、複雑な親族関係に翻弄されながらも、夫とともに立ち向かっていく『やんごとなき一族』の初回。

佐都は、母の良恵(石野真子さん)と下町の大衆食堂を切り盛りする女性。ある日、佐都は交際してきた健太にプロポーズされ、それを受け入れる。佐都が健太の実家へあいさつに行くことになった日、1台の高級リムジンが店の前に現れる。なんと健太は、莫大な資産を有する一族の御曹司だった。

初回はほぼ原作通り。深山家の広大な敷地の豪邸は、栃木県のメイフラワーゴルフクラブだそう、なるほどそう言われてみれば、ゴルフ場感。作品の第一印象は、文春の記事のとおり。これ土屋さんのはまり役では!?朝ドラ『まれ』と実写化映画ヒロインの呪縛から、完全に脱した印象。

土屋太鳳、恐ろしい子……!どんな逆風が吹いても、泣きながら真正面を見て正論を言いそうな優等生感。そして日本女子体育大学仕込みの運動神経と体力。この二つが螺旋を描いて、ブワーッと発散していくような生命力は不思議なギラギラを放っている。

初回から深山家の女性たちのバトルあり、長男の妻役・松本若菜さんの豹変ありと、かつての昼ドラ風なドロドロ感。「夜の営みはご容赦を」など、時代錯誤という見立てもあるでしょうが、フィクションとして見れば十分楽しめる作品。


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