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映画ノート

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気になる新作や思い出の映画についての覚え書きです。
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#近藤喜文

年度末ですが…日本映画3本

3月31日は「ミミにイチバン」の語呂合わせで「オーケストラの日」。例の感染症の影響で、苦境のオケですが、映画の中でも様々な危機と共に描かれてきました。そんな中からひとつだけ、『あまちゃん』でブレイク前夜の有村架純さん主演『リトル・マエストラ』(2013年)を挙げておきます。 過疎が進む港町にあるアマチュア・オーケストラの老指揮者・吉川が急死し、急きょ孫娘の女子高生・美咲(有村さん)が指揮を務めることに。だが、実は美咲にはある秘密があった…。 映画といえば、3月31日生まれ

ハッピーエンドのその先は…実写映画『耳をすませば』

今年の秋ドラマは、暗い社会状況もあってか、『35歳の少女』や『姉ちゃんの恋人』など、ハッピーエンドが多かったという指摘があります。基本、連ドラは、バッドエンドの方が少ないとは思いますが、やや強引だったり、現実味が薄かったりしたせいでしょうか。 「その後、お姫様と王子様は幸せに暮らしました。めでたし、めでたし」という昔話の類は、一応「結婚」を持ってハッピーエンドと定義しているわけですが、現実世界ではその後も山あり谷あり。バッドエンドに終わることも少なくないわけで。 結局のと

ブックカードと映画『耳をすませば』

図書館での貸し出しが、現在のようにバーコード&コンピューターで簡単に行われる以前は、本の背表紙裏に備えてあるブックカードと自分の図書カードに、名前などを手書きで書いて、窓口に提出するやり方(ニューアーク方式)が一般的でした。 個人情報保護が重視される現在からすると論外でしょうが、友人の名前を見つけて「こんな本を読んでるなんて意外」と新たな発見をしたり、まだ誰も借りてない真新しいブックカードだと「1番乗りだ!」とちょっと嬉しくなったったものです。 このブックカードの存在が物