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映画ノート

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気になる新作や思い出の映画についての覚え書きです。
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2021年4月の記事一覧

『ローマの休日』の本当の意味とは

先日のNHKのバラエティー番組『日本人のおなまえ』は、「映画タイトル!大ヒットの法則」というテーマで、名作『ローマの休日』(1954年日本公開)が取り上げられていました。 原題の「Roman Holiday」は、「他人を犠牲にして得る娯楽・利益」という慣用句で、古代ローマにおける奴隷たち同士の剣闘を、ローマの民衆たちが見世物として楽しんでいた史実に由来するとか。 作品とはまるでイメージが違うそんなタイトルの背景には、脚本を担当したダルトン・トランボが、米国で吹き荒れた「赤

デーティングより告白!?恋愛映画3選

恋愛のスタートが「告白」というのは、万国共通というわけではなく。欧米などでは「デーティング」と呼ばれる、友達以上恋人未満な“お試し期間(SEX含む)”を経て、恋人関係へと移行するようです。 司馬遼太郎さんの名作『竜馬がゆく』には、坂本竜馬が帰郷した際、町娘に夜這いに行くシーンがあります。明治以前には広く行われていた夜這いという風習。男女関係における性の在り方として、本能に即した自由と合理性があったようにも思いますが、残念ながら現在では廃れてしまいました。 一方、現代日本の

「遺言」がキーワードの映画3選

4月15日は「遺言の日」。「良(4)い、遺言(15)」の語呂合わせで決まったそうです。遺言をあまり残さないといわれる日本人。法務省の調査では、75歳以上で自筆証書遺言を作成したことがある人は6.4%、公正証書遺言を作成したことがある人は5.0%だそうです。 遺産相続を巡る、遺族たちの骨肉の争いを避けるためにも、遺言を作成するのがベターではありますが、逆にその遺言が元でトラブルが生まれることもままあることで、映画やドラマの格好の材料ともなります。 有名なところでは、横溝正史

吉田拓郎から三浦春馬まで「出演映画・ドラマ」

長嶋茂雄さんがプロ野球デビューし(1958年)、台湾の蒋介石が亡くなり(1975年)、 森喜朗総理大臣が誕生した(2000年)4月5日。この日に生まれた人たちの出演映画・ドラマを挙げていきます。 まずは、プロ野球選手からタレントに転身し、最も成功を収めた板東英二さん。ドラマ『金曜日の妻たちへII』(1984年)や映画『父』(1988年)など、俳優としても大活躍。ここでは、チョイ役ながら、『あ・うん』(1989年)に続いて、高倉健さんと共演した『鉄道員(ぽっぽや』(1999年

意外に穴場!?「図書館キス」映画3選

4月2日は「図書館開設記念日」。 1872年のこの日、日本初の近代的図書館「書籍館」が設立されたことに由来します。また、同日は「国際子どもの本の日」でもあります。 話は脱線しますが、ファーストキスの場所はどこ?という某アンケートによれば、上から順に、家・公園・学校・ホテル・海・イベント・飲食店・山・会社・映画館とあります(全制覇)。学校ですと、放課後の教室・部室・体育館倉庫・屋上、そして図書室あたりでしょうか。 人影まばらな図書館の書棚の陰、皆が静かに本を読んでいるのを横