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第7回 黒神岩はたのかんさぁ⁉︎

こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。
今回は阿久根地区波留にある【黒神岩】をフシギ発見。

黒神岩


阿久根には古来から伝わる「阿久根七不思議」がありまして、この黒神岩もその一つです。(他の七不思議については順次ご紹介します🧐)

この場所は市街地に近く海岸からは少し離れているにも関わらず、岩の割れ目や根元からはかつて数多くの磯の貝殻が出土したんだそう。
石灰岩でできたこの岩は今から3億年から4億年前に繁殖したサンゴや甲殻類、貝類の死骸が積もって地層を作ったものらしく地殻変動で地層の一部が押し上げられて地表にあらわれていると“阿久根の自然”に書かれています。

公園にある案内板

“阿久根のむかしばなし”という本にはさらに興味深い内容が。
大昔はこの一帯は深い海でしたが高松川からの流れが運ぶ土砂で次第に陸地化され農地として利用されるようになったそうです。特に黒神岩周辺は稲作に適していて毎年豊作に恵まれ、農民たちは次第にこの奇妙な真っ黒の岩を大黒神(いわゆる大黒さま)と結びつけて豊作の神だと考えるようになり、のちに「黒神岩」と呼ばれるようになったのだそう。
かつては大黒祭りが行われていたと記述があり、大黒祭りとは田の神の祭りということ。つまり黒神岩は「たのかんさぁ」ということ⁉︎(急にテンション↗︎↗︎)
そしてその大黒祭りの儀式がなかなか独特だったのでこちらもご紹介します。文章だけだと伝わりにくそうなのでイラストにしてみました。(あくまでイメージです)

大黒祭りの想像図

十一月の丑の日。その年に収穫した新餅米で餅をつき牛の舌の形に切った3枚の餅を新藁で編んだ苞(つと)に包み、端に縄をつけ三つの岩の中心になる大岩に結びつけます。
そして夕闇が迫るころ儀式は始まる…
地主の祭主はしめ縄や新餅を供えられた大岩に神酒を供えると夕闇のなか牛の鳴き声である「モー、モー、モー」と三声唱え、岩の周りを3回周りこの儀式は終わりを迎えます。
お供物はその日のうちに片づけられ、黒神岩には大しめ縄が飾られるそうです。
残念ながらこの儀式は現在は行われていないそうです。見てみたかった!
今でもしめ縄は飾られていて名残りは感じます。

しめ縄が飾られています
後ろにはこの〜木なんの木♩のような木

☝️詳細地図はこちら
阿久根駅から徒歩13分ほどの場所にあるのでお散歩がてら行ってみてください。3億年前のパワーを感じられるかも知れません🪨✨

次回は鶴川内地区米次の【小木原三楽茶園跡】をフシギ発見🕵️

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