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第10回 鍋石発見!地元の人も意外と知らない隠れスポット

こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。
阿久根市には鍋石という集落があるのですが、この地名はまさに鍋の形をした石があることからつけられています。

阿久根七不思議のひとつ「石船(いわふね)伝説」を調べていると、この「鍋石」が登場します。

丹後の国の田上隠岐守が戦争に敗れ船に乗り薩摩に堕ち延びてきた時のこと。
現在の黒之瀬戸あたり、その中でも最も潮の流れが早いところで船の梶が折れてしまい流れ着いた海岸でそのまま岩となったものだと伝えられているのが「石船」その船に積んであった大鍋が流され漂着し石となったものが今回の題材「鍋石」

七不思議として石船が紹介されているのですが、石船は潮流の変化で砂に埋没してしまい現在見ることができません。なら鍋石を見てみたい。鍋石はどこ〜?と調べても詳しい場所を説明しているものがほとんど無いのです。紹介するなら場所も教えて欲しい!どうしても見てみたい!どこにあるんだ鍋石!

そんなこんなで鍋石探し。

ひとまず鍋石集落にあるのは分かっている。
聞き込み調査をしながら「この辺りだと思う」と言われた場所に行ってみる。
あっちかなこっちかなと歩き回ったり草やぶの中に入り込んだり。
見つけきれず断念して帰ること2回。
気づいたことは地元の人でも行ったことがない、詳しく知らないという人が割と多いこと。
それならなお、ちゃんと場所を特定してここですよ!と伝えたい。

さらに聞き込みを重ねようやく有力な情報を入手。
再度足を運ぶこと3回目。なんせ何の表示も看板もない場所、概ね分かっていてもピンポイントで見つけることの難易度の高さ。
すると一部草払いされたところを発見!気になるキニナル〜

部分的に草払いされた道なき道
先まで進み鬱蒼とした中に見えるアレは!
やった、やったよ〜〜〜(涙)

樹々に囲まれて意外と神秘的!ちゃんと鍋蓋付き!
そして伝わるでしょうか、割と大きい!
単体だと分かりづらいと思うので私のサイズと比較してみました。
(恥ずかしいので後ろ姿で)

なんか小人っぽい

いや〜ようやく辿り着いた時にはもう感無量。この達成感。
鍋石の後ろはおれんじ鉄道の線路が通っていて正面は広々した田んぼが広がっています。
なかなか普段は足を踏み入れない場所だからこそ神秘性がありパワースポット感も増して、これを地元の人が知らないのはもったいない!是非一度は訪れてみてほしい。

のどかな風景が広がる

さらに石船伝説にちなんだ地名は鍋石以外にもいくつかあって、梶が折れた場所が「梶折鼻(かじおればな)」、この船の帆柱が折れて石となっていると言われたところは「帆木(ほのき)」、船の帆が流れ着いた小さな山は「持帆山(じほやま)」、船に乗っていた大鍋のつるが沈んだところは釣田から転化して「筒田(つつだ)」となり、兵糧として積まれていた餅が漂着したところは餅から転化して「餅井(もちい)」という。
さらには同じく船に乗っていた釜が流れ着いたところを「釜牟田(かまむた)」、そのフタが流れ着いたところを「釜蓋(かまんふた)」と呼ぶようになったそうです。

伝説は真実か創り話か信ぴょう性の程は分かりませんが、住んでいる土地の歴史や由来を辿ってみるのも面白いですよね。

鍋石周辺は他にも見どころがたくさんあったので次回も引き続きこのあたりにスポットをあててご紹介したいと思います。


☝️鍋石の詳細地図はこちら

次回は【鍋石に来たらここも見て おすすめ散策スポット】をフシギ発見🕵️‍♀️

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