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「フリーランスって結局なんやねん」退職9ヶ月目のフリーランス体験談

初めまして。こんばんわ。
今日は絶対にいつか書こうと思っていた「フリーランス」の話を書こうと思う。おそらく、とてもとても長いnoteになるので、気になるところだけつまみながら読んでもらえると嬉しい。

このnoteは上場企業で社内賞を最速で受賞した私が、会社を辞めてフリーランスになった9ヶ月の体験談である。
きっと、同じように大手企業に勤めている、フリーランスや副業に興味を持っている層に刺さる内容だと思う。

そして、あくまで私個人の見解なので、参考程度にしていただけるとありがたい。

「会社辞めて、フリーランスになろうと思ってて」

この9ヶ月。数えきれない「フリーランス化宣言」を聞いてきた。そして、その中で本当にフリーランスになったのは0人である。(あくびが知る限り。)

大抵、みんな目を輝かせながら同じことを言ってくる

・もう会社辞めようと思ってて。
・フリーランスになって人間関係と時間にとらわれない生活をしたい。
・ずっとやってみたかったことに挑戦したい。
・まずは副業で月5万ぐらい欲しいんよね。

なぜ、みんなフリーランスにならないのか。それは、いざ現実となると怖くて仕方ないからである。

フリーランスの恐怖

何が怖いかはいくらでもリスト化できる。ただ、これがいかに怖いかを知っているのは、本当に辞めようとリアルな想定をした人だけだ。

・毎月の固定収入がなくなったらどうしよう
・保険金の手続きとかわからないな
・困った時誰に相談したらいいんや
・そもそもそこまでしてやりたいことなんか?
→今のままでも良くないか

フリーランスはいいところばかり目につく。
好きな時間に働けて、自分のスキルで生きていける。数ヶ月の勉強で、一生分のスキルが手に入って、会社員の平均収入を超える。

なるほど。上手いこと言っているし、全て嘘ではない。

じゃあ、自分の人生を賭けてその道に進むのかと言われたら、そんな非論理的なことをほとんどの人はしないのである。

フリーランスは「稼げる」は嘘なのか。結論、嘘ではない。中抜きも存在しないし、価格交渉も自分次第だ。ただ、会社員を超える収入を得るまでの道のりがとんでもなく過酷で、わざわざ飛び出す必要がない。

ここまで前提を話したところで、このnoteで言いたいことを話しておく。
私は、フリーランスほど自分に合った生き方を作れる方法はないと思っている。ただ、向いている人向いていない人が存在する。

向いていない人をフリーランスの世界に引きずり込む気はない。ただ、「大変だ」と言って手放すのも惜しい生き方なのである。

私は9ヶ月で感じたフリーランスの全てをここに残す。これが誰かの人生が変わるきっかけになると嬉しい。

会社員でも、副業でも、フリーランスでもいい。
自分らしい生き方を、自分自身で選んで過ごして欲しい。

そんなnoteである。

フリーランスになって知った。リアルな生活。

①どこからお金をもらって生きているのか

結論。フリーランスといっても個別案件だけで生きている人を私はあまりみたことがない。みんな大抵、業務委託として1-2社に所属し、固定収入をもらっている。

私自身も、1つ一般社団法人と4-5箇所のお得意様から安定した収入をいただいて生きている。全て個別・毎回違う人と働いているなんてことはあまりない。

「それじゃ、会社員と同じじゃないか」
「同じなのに保険金とか自分でしないといけないの?」

フリーランスになりたての頃、すごく思っていた。毎日起きて定例MTGに出て、同じ人たちと働いている。これじゃ、会社員と同じ生活じゃないか。
私なりに、2つ大きな違いを感じている。

1つ目。「好きな仕事だけできる」
業務委託は、業務ごとの契約だ。だから、苦手な分野・苦手な人と仕事をしないという選択肢を取ることができる。もちろん自己判断である。一度契約してしまえば、どんなに嫌だと思ってもやばい案件でも業務を全うしなければならない。だが、それは社会人として当たり前のことなのではないだろうか。
数ヶ月いろんな仕事の提案をいただいたり、実際に契約を結んでみると何がやばくて何がやばくないのか、だいたいわかってくる。

2つ目。「何をして働くか、朝決められる。」
少し極端な言い方をすると、朝起きて今日働くか、休みにするか決められる。「出勤ボタン」が存在しない。これがフリーランスだと思う。誰も「いつこれをやれ」と指示してこない。今日働けば、明日の自分が自由になって、今日サボれば明日の自分の首をしめる。全てが自己責任だけれど、全て自分で決められる。
数ヶ月フリーランスをしてみると、自分が働きやすい仕事量や打ち合わせの時間がわかってくる。

起きて、毎週同じ人と仕事している。そこだけみると会社員と変わりないが、自分が働きやすい形にカスタマイズできるのがフリーランスである。

②スケジュール管理はどうしているのか

フリーランスにとって、スケジュール管理とタスク管理は死活問題だと思う。リマインドをしてくれる人もダブルチェックしてくれる人も存在しないのである。1本打ち合わせを忘れたら、タスクの納期を逃したら。自分の食べていくお金がなくなるのである。

「すみません…!昨日お伝え忘れてたのですが」が通用するのは、明日もそこに席がある会社員の特権である。フリーランスはその1つのミスが命取りになる。だから常に気を張っているし、常に複数のプロジェクトで抜け漏れがないかドキドキしている。

実際、私は1日に2時間近くスケジュール帳とタスク表を見ているらしい。この日にこれをやって、この打ち合わせの後ここに移動して。そんな自分のマネジメントが一番の仕事なのかもしれない。そして、これが面倒でフリーランスにならないという人も多いと思う。

③12時まで寝れるは本当なのか

これは、間違いなく事実である。ちなみに私の平均的な睡眠時間は「3:00-11:00」である。この話をしたら会社員の方々から「たくさん寝れていいね」なんて声が聞こえてきそうだ。たくさん寝ていることは事実なので反論はしない。

じゃあ、11:00に起きる生活が楽かと言われたら、別問題である。なぜか。フリーランスに休みはないからである。11:00まで寝ているが1日の8割近く仕事をしているし、土日なんてものはない。これはよく聞く話ではないだろうか。

フリーランスになりたての頃は、1つの単価が安い。そのため、働いても働いてもお金が足りない。少し軌道に乗り出してみても、他にやりたいことやスキルアップのためにやるべきことは山のようにある。タスク表が0になったことはこの9ヶ月間1度もない。

そんな起きてる時間の8割が仕事の生活or「出勤ボタン」によってメリハリがある生活。どっちが働きやすいかはその人次第である。

④契約とか年金とかってどうしていいかわからない

9ヶ月、数々契約も結んだし見積書・請求書・領収書も発行した。インボイスも契約して。年金も健康保険も税金も自分で調べて自分で対応してきた。が。いまだにわからないことばかりだ。

まずは、契約の話をするが。この契約書がフリーランスにとっては命なのである。賢い取引先は山ほど存在する。「確かに。この書き方だと追加の仕事も料金内で対応させられるな」なんてうまい言い回しの契約書が山ほどある。先ほども言ったが、契約を結んでしまったら絶対にその業務を遂行しなければならないのだ。1つ間違えるだけで通常の倍の稼働で、半額のお給料なんてことも存在する。

フリーランスを襲う脅威は仕事の契約だけじゃない。私はこの9ヶ月で何度も詐欺や宗教団体の勧誘・不要なサービスの押し売りを受けている。しかもどれも手口がうまい。途中から「うお。またきたぞ」とエンタメ感覚になってきたが、最初の頃よく騙されなかったなと思う。

例えば、フリーランス案件紹介コミュニティ(月額数十万円)・webメディアを装おって取材をし、宗教勧誘・特定ツールを買い切りで購入しなければならない案件など。手口は様々だし、悪い人たちばかりでもないが。不要なお金を支払わされそうな危機は何度もあった。

こういういろんな手口も孤独なフリーランスは情報収集もできない・孤独ゆえに依存してしまうなど引っかかりやすい切り口になっているのだ。フリーランスは自分のことを守れるのは自分だけである。

そんな中、なぜフリーランスを続けるのか

ここまで聞くと「フリーランスを諦める人の気持ちがわかった」「なんでそんなに大変なのに続けるのか」と思われる方も多いだろう。フリーランスになって一番聞かれる質問もこれである。
私はフリーランスを続ける理由が4つある。

①「意地」と「宣言」

リアルな話をすると、私がフリーランスを続けられている理由は「意地」である。一度「会社辞めて自分の力で生きて、やりたいことやるんだ!」って周囲全ての人に宣言した。さらに覚悟を決めるために会社員時代の収入の50%もする家に引っ越してしまった。この手前、数ヶ月で「やめる」というのは私のプライドが許さないのである。

②平日のランチ帰りが最高

平日、たまにお出掛けをしてランチを食べたりする。用事が終わった昼過ぎ。家に帰ってもいいし、どこかに出かけてもいい、仕事をしてもいい。そんな自由な生活がたまらなく気持ちがいい。会社員時代に9時間拘束されたオフィスを出た時の感覚が数ヶ月ずっと続いているような印象だ。

③人生かけて挑戦したいことがある

そろそろ真面目な理由を言おうと思う。大部分を占めているのはこの感情だ。20代のうちに成し遂げたいことがある。会社員時代は明確になっていなかったが、今わたしはonStageという自分の全てを注いだコミュニティで東京ドームというとてつもなく大きい舞台を目指している。これを好きな時に好きなだけできるのはフリーランスという生き方のおかげである。

④強い自分になりたい

実はこれが一番大きい理由である。私は幼い頃から1人で何もできない子だった。すぐに泣くし、1人でどこにも行けない。契約なんてできないし、自分でなんの判断もできない。そんな自分がいやで抜け出したかった。
会社で守られながら生きるのもいいが、それじゃ私は一生「1人で何もできない・決められない弱い自分」だと思った。
抜け出したくて、変わりたくて、こんな荒療治をしている。

つまりまとめると、なりたい自分になるための荒療治なのである。

フリーランスになりたいあなたへ

なぜ会社を辞めたいのか。

少し厳しい話をする。何か嫌なことがあって会社を辞めたいあなたへ。あなたは何が不満で会社を辞めたいのだろうか。人間関係か、仕事内容か、勤務時間か。それはフリーランスになったら解消されると思っているのだろうか。

厳しいことを言うが、その3つはフリーランスになっても改善されない。どこに行っても仕事をやりにくい・邪魔してくる人は一定数存在する。仕事内容も好きなことだけ200%なんてできない。(ある程度ホワイトな)会社員の勤務時間がしんどいのであれば、起きてる8割仕事のフリーランスはしんどいかもしれない。

たかがフリーランス歴9ヶ月の私が言うが、この世に200%不快感のない仕事・職場は存在しない。もし見つけたのなら絶対に離してはならないオアシスだ。
自分が会社に抱えている不快感はなんなのか、どうやったら解決できるのか。会社の外に淡い期待を抱きすぎず、考えてみてほしい。

もちろん。健康が第一なので、メンタルや体調は無理せずが重要だが、生きていくのには一定の踏ん張りが必要なんだなと確信レベルに思っている。自分はどこを踏ん張れてどこを踏ん張れないのか、それを見つけることが非常に重要だ。

会社はいいところだ。

フリーランスの話を散々言って、なんだそれはと思うかもしれないが、これも間違いない。会社という仕組みは素晴らしい。一定以上のパフォーマンスを出せば、サポートやチームがある中で仕事に打ち込め、安定した収入を得ることができる。フリーランスよりも圧倒的に、規模の大きい仕事もできる。

最近あった先輩が「会社員が一番幸せだから、みんな会社員になるんだよ。雇われるんだよ」と言っていた。考え方はいろいろあるが、一理あると思った。平均的な人間が耐えられる負荷の仕事で、生活を保証される環境。それが会社なのではないかと思う。

それでも、フリーランスを目指してみたいと思う欲求

私は、自分の力で生きられている人がカッコよく見える。フリーランスや独立を考える人も同じではないだろうか。ただ、それを自分の人生で味わうかどうかは別問題だ。

フリーランスにならないという決断をした友人たち。あなたたちの判断は正しい。論理的で、至極真っ当だ。会社に勤められる心身の健康と能力があるのなら、移動でも転職でも他にいくらでも選択肢がある。フリーランスや独立、特殊な会社員なんて危険な道を進む必要はない。

ただ、その茨の道を歩いたら、圧倒的自信や他では手に入れられないオーダーメイドな生活があった。他にもフリーランスを選ぶ人によってどうしても手に入れたいものは違うだろう。きっとみんな、フリーランスの生活でないと手に入らない欲しいものがあってこの道を選んでいるんだと思う。なんともかっこいい人たちだ。

フリーランスになるならば

フリーランスや独立で手に入れたいものがあるならば、やっぱり1度は挑戦してみるべきだと思う。「大変そうだから」で手放すには勿体無い生き方だ。実際、私はフリーランスになって人生で一番生きやすいし伸び伸び生きれている。

ただ、とりあえず半年は覚悟したほうがいい。最初半年の自分への負荷はとんでもないものだった。私は全然大丈夫だと思っていたが、急に耳が聞こえなくなったり、全身に見たことない発疹が出た。知らない土地で、働いても働いても足りない家賃の家、辞めなくてもいい会社をやめた過去の自分。宣言してしまった夢。そんないろんなものに押しつぶされた半年間だった。

それでも、ここまで踏ん張ってよかった。あれを乗り越えた私は2層ぐらい強くなったし、フリーランスとして生きられている自分に過去一番の自信を持っている。そう思えているだけで、私はフリーランスになった価値がある。

半年、半年ぐらい経てば、この生活にも慣れるし、死に物狂いの結果が安定的な仕事につながったり、怪しい契約を見抜く目も養われてくる。だから、半年。半年耐える覚悟で飛び込んでみてほしい。

9ヶ月目が。偉そうに。

偉そうになっがいnoteを書いた。私らしくない文体だった。それぐらい、このフリーランスという生き方は手強いのである。
フリーランス以外の道を選んだ全ての友人へ。別にフリーランスなんていつでもなれるそれぐらいの気持ちで過ごしてみたらいい。

自分の人生は思ってたより簡単にひっくり返されるし、思ったよりも生きていける。フリーランスど素人+貯金ほぼ0の私が9ヶ月で生きていける・夢を追いかけられる時間を手に入れたんだから、かけてみる価値はある。

そんな、恐ろしくもあり、魅力的でもある生き方が
フリーランスだと思う


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