独りの内側

独りの時間が増えるにつれ僕はあの時の深い暗闇を取り戻しつつあった。それは非常に問題のあることだった。
できれば蓋をして僕が生きているうちは外に湧き出てほしくはなかった。どんな感情も全てネガティブになってしまう。
そうやって生きてきた時僕の目の前には常に死がひろがっていた。少しでも足を踏み外せば彼らが僕を飲み込む。時間を掛けてそこから離れたのにまたその淵が見えてきた。
きっと今度は足を踏み外さなくとも彼らは僕を飲み込むだろう。明らかに心が重かった。僕の心は誰かに鷲掴みにされ引っ張られるそんな感じでもあった。抜け出す方法は多分知っている。けど抜け出してはいけないと思った。今度ばかりは彼らと向き合ってなんとかしないといけない。

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