『踊る』新シリーズに『望む大捜査線』捜査会議

『踊る』映画２・３・４、スピンオフ、そして今回の室井慎次２部作を鑑賞して『怒る』大捜査線になってしまった捜査員のみなさま。ご機嫌いかがでしょうか？
私自身、かなり憤っております。
しかし、某宇多〇氏のようにただ作品をコケにしたり誹謗中傷まがいなことは絶対にしたくないので、建設的に来たるべき『踊る』新シリーズへの提案をしたいと、こう思っている次第です。

『踊る』ファンでもねぇ命張ってんだ！

近作の何がダメかって、やっぱり脚本なんですよ。
とにかく酷い。ご都合主義というか、理屈が何もない。
室井さん２部作は『生き続ける者』が一応まだ公開前なので、まずは映画の３と４を振り返ります。正直トラウマ級につまらなかったので思い出したくないですけど。
この２作の脚本を褒める人はいないでしょう。
正直に言うと、観直す時間も惜しいのでほとんど覚えていないんですが、映画館で鑑賞した時は「早く終わらないかな」と思って観ていました。
それくらいつまらなかった。『踊る』の大ファンなのに。
当時は音楽が変わったからとか、和久さんがいないからとか、いろいろ理由を考えましたが、違いました。単純に脚本が雑すぎて面白くなかっただけ。
これは本広監督がどう頑張ったところで面白くなるわけがない。

事件は刑事が解決するんじゃない！
勝手に解決するんだ！

そしてファイナルと銘打った４作目。
冒頭のから揚げ屋さんはなんだか『踊る』っぽくて良かった。
やっぱり青島とすみれさんのコンビは良い。
いつまで中学生みたいな恋愛ごっこしてるんだよと思いながらも、ベタベタしない距離感が良いのだ。
しかし、良かったのはこことオープニング曲だけというお粗末さ。
悪そうなヤツはやっぱり悪いヤツで、事件は勝手に解決する。
青島ぁぁぁ！いつから超能力使えるようになったぁぁぁ！
室井さんが怒鳴っている姿が見えました。
さらには『すみれさんゴースト現象』まで起こしちゃって。
ジャンルの枠を飛び越えたトンデモ映画になってしまった。

君たち（映画２以降）を見ていると自信がなくなる！

もう『踊る』ファンをやめようかな？
というかファイナルだからどの道終わりか。
そんな寂しい気持ちで劇場を後にしたのは私だけではないはずだ。
でもね、本当に面白かったんだよ『踊る』は！
なんなら今見てもTVドラマシリーズから『THE MOVIE 湾岸署史上最悪の３日間』までは最高なんだよ！
そして『踊る』プロジェクト再始動の情報に心は『踊る』も不安が半分以上。

私が全面的に指揮を取る！
上の者にはもう何も言わせない！

って、完全に部外者でただの1ファンなのでね。
勝手に言ってるだけですけど。でも言わせて欲しくなりますよね。
ちょっとここからは『室井慎次』２部作のネタバレをするので、楽しみにしている方は鑑賞後にお目にかかれたら光栄です。

脚本が優秀なら映画も悪くない

はずなんですよ。室井さん！
正直、本広監督はメチャクチャ頑張ってると思うし、あのロケーションを探し出したのは素晴らしい。
『敗れざる者』を観終わった時は「室井さん！続きを早く見せてくれ！」となりましたよ。
面白くなりそうな展開をいっぱい考えましたよ。
例えばね、室井さんが捜査に復帰して、桜（松下洸平）とバディを組む。
事件を追っていたらリクの父親も犯人グループのひとりだったと判明。
さらに獄中出産した日向真奈美の相手もリクの父（つまり杏の父親でもあった）と判明。
やたら好戦的な村の住民が実は日向真奈美信者で室井たちに襲いかかる。
巻き込まれて攫われた好きな女の子を助けに行くタカ。
覚醒した杏が新たなる教祖として君臨する。
命を懸けて杏と対峙する室井さん。果たしてその運命は･･･。
などなど、もういくらでも熱い展開が考えられる。
なのに、どこまで行っても『北の国から』。
『そして父になる』室井さん。
しまいには何故か寒さに強くて帰巣本能バリバリありそうな秋田犬を猛吹雪の中探しに行って死亡･･･。『犬死にせしもの』。
酷いよ、酷すぎるよ。あまりにも酷い幕切れ。
室井さん、そんな風に殺しちゃうの？流れたのは無念の涙。

現場の君たちを信じる

こんな『踊る』に誰がした？
これはもう脚本家以外にない。もう新シリーズは脚本家を変えて欲しい。
無理ですよ、もう。まともな新しい『踊る』は作れない。
作れるとしたら『踊る』のファンだと、真剣に『踊る』愛がある脚本家。
室井さんも、和久さんも、すみれさんも、スリーアミーゴスもいない『踊る』。どうしますか？
普通に考えれば青島が和久さんの立ち位置になって若手を育成する話。
若手刑事には室井２部作から桜か乃木（矢本悠馬）が該当する。タカ（斎藤潤）も警察官になると宣言したけれど、まだ若すぎる。
これはバディものとして王道なものが作れそうだし、今時の若手育成あるあるも盛り込める。
やっぱり『踊る』は現場ものであって欲しい。
室井さんの遺志を継いだ新城さんのその後、青島との絡みも見てみたいし。

私の『踊る』を馬鹿にしないでいただきたい

いろいろ言いましたけど、結局は大好きなんです、今も『踊る』が。
多分、苦言を呈している方のほとんどが愛がある故、厳しい言葉になってしまうのだと思います。
みなさんの捜査報告も聞かせてください。

以上、空き地署からでした。捜査会議終了！

From AleJJandro Hiderowsky