橋本陽介『ナラトロジー入門』まとめ③

今回はだいぶまとめやすい気がしてます!!!同時に、だいぶ長くなる気もしてます。飽きるまでお付き合い下さい。

初期ナラトロジー

前回書いたプロップ、ブレモン、バルトいるじゃないですか、だいたいその3人についてです。それぞれどういう論を展開した人か書いてみますね。

【プロップ】

物語の背後にある"設計図"について書いてます。どういう組み立てで書いてあるんかなあ?みたいな。

で、この人、物語には「機能」があるよーって言いました。「機能」ってのは、物語の筋の展開に直接影響を及ぼす"人物の行為"を指します。

で、プロップはその「機能」を重視するので、登場人物どうしの関係よりも"登場人物がお互いに何をしあうか"を重視します。へぇぇ。

【ブレモン】

この人は、プロップの論を受けて、更にもうちょい考えました。物語の筋を先に進める行動(プロップ風に言うなら機能)には、三段階あるんじゃない?

その三段階がこちら。

①行動が起こる前

②行動が進行中

③行動が集結

フローチャートをイメージしてください。①②③それぞれの段階にいろんな行動の可能性がある中、そのうちのひとつずつを選んで話の筋ができるのです。実現する可能性があった行為についても考慮する点でプロップと異なります。

へえええ。

【バルト】

最後にバルト、この方は物語を「機能」と「指標」によって分析しよう!って言いました。

それぞれ何かと申しますと。

機能…さっきプロップが言うてたのとほぼ同じです。ただし、バルトの場合は、これを人物の行為に限定しません。「時間的展開を含む動的なもの」ですって。

指標…物語の筋に直接影響しないが、人物のキャラクター性や雰囲気、その他諸々の状況を伝える静的なもの。

で!機能は更に2種類あるとか言い出します。「枢軸機能体」と「触媒」です。

枢軸機能体…「核」とも言います。変更すると話の筋が変わるような機能を指します。

触媒…変更しても話の筋は変わらないような機能を指します。


長っ。

とりあえず3人が言ってた感じの事まとめるとこんなんです。たぶん。

次回、この3人について「物語の時間」と「人物」の観点から比較しますね。

では、失敬。