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チャットアプリで童卒を試みた哀れな漢の話

高2の夏、陽キャが部活や恋愛やらで青春を謳歌してる中、俺はガチ出会い厨をしていた。いや、俺も部活してたけどね。なんならキャプテンやってたからね。インキャだったけど。そんなことは置いといて、なぜ僕はこんなことをしているのか。インキャだからです。ブスな漢の子は出会いを求めている。




つーことでとりあえず同い年っぽい奴乱れ打ち。当時は性欲丸出しのサルだったので下ネタに反応しない奴はすぐ切ってた。今考えるととんでもねぇな。そーしてるうちに1人やけに下ネタに反応する女がいる。「げ‥下品な女だ‥」なんてベジータのような反応を一瞬したものの、俺は歓喜していた。まぁそりゃそうだよね。インキャオタクが女に相手にしてもらえるのはネットだけだもんね。とはいえ、相手も出会い厨をしているということはそれはつまり出会い厨だということである。
そうして話をしていると、
・三重県住み
・どうやら中学生らしい
・自称性欲強
大体こんなことが分かった。
特に三つ目は当時の俺でも「サクラ臭すげ〜」と思ったが、俺がやってたのは某PCM○Xや○メールみたいなガチ出会い系じゃなくて、あくまで暇人が好きなことを好きな人とテキトーに話すみたいな感じだっからまぁ大丈夫だろって事で。




で、まぁ当然の流れなんだけど、出会い厨なんだから会おうとするわけね。俺が会おうとする旨を送る前にその子めちゃくちゃ会いたいって感じ出してきてね。「これは会うしかないな」って感じになったわけですね。(既にめちゃくちゃキモいな)
んで9月下旬だったかな、名駅で待ち合わせね、ってことになったんですね。向こうもそういうことがしたいと言ってたんで、合意に達するわけです。




その時点では8月下旬、僕の心は既に躍っていた。大阪に家族旅行で行った時、部活の後輩に土産買ってくるわーって言って、心斎橋のファミマでコン○ームを買ってくるくらい心が躍っていた。
そしてついに迎えた決戦当日。中学生のように財布にコン○ームを忍ばせ名駅へ。その途中、彼女から電話がかかる。
「お母さんが重い病気にかかったから行けない!」

それを聞いた俺は「マジで⁉︎大丈夫なの?無理しなくていいよ!」みたいなこと言った気がする。出会い厨といえども良心はある。人命第一なのはいうまでもない。ってな感じで突然賢者になった。
それから何度も連絡を取り、彼女の母の病気は快方に向かっていることを知った。そうなれば俺の中の賢者は消え、再び出会い厨へ。
「いつ会える?」
次会う予定は12月になった。結構電話とか頻繁にしてたし、会うのはかなりの程度楽しみになっていた(お互いヤリモクという理想的な形だしね)。




んで迎えた当日。例によって名駅へ向かう。
待ち合わせの金時計に到着。LINEがくる。
嫌な予感がした。彼女からだ。
「ごめん!言い忘れてたけど、私秋田に帰る!!」


は???????????????????



理解ができなかった。オメー生まれも育ちも三重県だって言ってただろーがよ。あと俺が名駅着いたタイミングでその連絡してくるってやべーだろとかいろいろ考えてた。俺がすぐ電話するとその女は着拒しやがった。LINEも削除しやがった。俺は今まで遊ばれてた。彼女の目論見はなんだったのか。それも分からない。
俺はハメようとして、ハメられたのである。俺の何がダメだったのか?そこで俺は人生の真理に気づく。

人生は顔が全てである

と。

そして俺は漢文ヤマのヤマを買って一人虚しく帰るのだった。

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