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逆境をチャンスに、豆柴の大群の見事なプロモーションに脱帽

豆柴の大群がメジャーデビューCD発売から4日で東京ドームでソロイベント。そんなニュースを目にして、よくよく考えるとプロモーションとしてすごいなって思ったので少しポイントをまとめようかと思います。

ニュース見出しの作り方の巧みさ

渋谷でリアルかくれんぼ、109にフライング謝罪広告、シングルの中にアルバムデータを隠しトラックで全部入れる。など、毎度のことながらWACK所属グループの奇抜なプロモーションはすごいなと思うばかりなのですが、今回は水曜日のダウンタウンのクロちゃん企画から生まれた豆柴の大群というグループの話。

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東京ドームといえば5.5万人ほどのキャパシティがあり、コンサートが出来るホールとしては日産スタジアムの7万人を除いて最大規模です。アイドルとしてライブをやれるのは坂道、AKB、ももクロなどで、いくらテレビの人気番組発とはいえ、デビューしてすぐのグループがワンマンをやることなんて不可能です。

いや、不可能だと思ってたんです。だからこそ今回のイベント告知はニュースになるわけですね。
東京ドームでライブをやろうと思うと、多くのスタッフや多くの設備を用意するコスト、そしてなにより5.5万人のチケットを売る人気が必要だと考えるのが普通だと思うのですが、東京ドームってもともとは野球場なのでライブイベント利用だけじゃなくて野球場としてレンタルも行っており、しかも野球レンタルってめちゃくちゃ安いんですよね。

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今回のイベントは野球使用じゃないと思うので金額は厳密には不明ですが、通常コンサートを行うレベルのコストが掛かってないと思います。
もちろん、ライブではないので観客を入れるための設備や警備などは不要でしょう。

回りくどくいいましたが、東京ドームでワンマン配信イベントを実施するだけならめちゃくちゃ安いコストで実現できてしまう。このニュース見出しを作ることはアイデア次第で可能だったということですね。

コロナ禍にて、災い転じて福となす

さて、このアイデアがいつでも可能だったかというとそうでもないと思います。御存知の通り現在のコロナ禍においては3密の極みとも言える大箱のライブイベントは実施が難しく。多くのイベントが中止になっています。

実際10月11日はもともとラブライブのライブが予定されていて、中止となっています。

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ラブライブファンには残念なことですが、東京ドームにとってもイベントが中止になってしまうと施設の稼働率がさがる、つまり売上が減ってしまう悲しいことです。ディスカウントしてでも何かしらの利用で埋めたいと思うでしょう。また、通常だと土日の予定は半年先などまで埋まりきってるのが普通だと思います。
それぞれの状況が絡み合った結果、このタイミングでイベントを実施するために東京ドームが抑えられたということだと思います。

コロナで大箱ライブができないという状況を逆手に取っているのが見事ですね。

WACKグループの目標

よく言うWACKグループの目標といえばBiSが達成できなかった武道館ワンマンなのですが、実質BiSHは横浜アリーナをはじめ武道館以上のキャパでライブはできている状態だったり、先日はPEDROの武道館公演も発表されました。

そんなことで既に武道館ぐらいだとインパクトが少し薄れてしまっているなかで、いっそ最大規模のところに行くという振り切り方も流石だなと思いました。

まとめとおわりに

毎回WACKのプロモーションには関心させられます。今回の東京ドームを抑えるにおいてはおそらく結構なスピード感で意思決定をしないといけなかったと思うのですが、それを実現させる意思決定スピードの速さや発想の瞬発力は日頃から渡辺淳之介氏をはじめレーベルの方々が情報収集のアンテナを張り、アイデアを発想する姿勢を持ち続けているからこそ生まれるセンディピティがあると思うので。私も見習って行きたいですね。

日頃からWeb担当者フォーラムなどでマーケティングやエンタメに関するコラムを書いていますのでよろしくおねがいします。
Twitterでも気になった記事や情報をまとめてますのでなにとぞ。

余談ですが私はカエデフェニックス推しです。それでは。


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