見出し画像

共通テスト前日、高3担任として話したこと

 今日は共通テスト前日でした。

 最後のホームルーム、最後の世界史授業があり、4時間目に学年集会をして、明日に備え、生徒は午前で下校しました。

 高等学校に勤めていても、高3担任という役回りは数年に一度しか回ってきません。

 共通テスト前日に、どんな話をしたのかを、記録しておこうと思います。


ホームルームでの話


 いよいよ前日になりました。

 体調管理最優先で過ごしてください。

 今日は帰宅後ゆっくり休んでコンディション整えましょう。

 明日は家を早く出る。

 休日ダイヤなので気を付けること。

 女子の皆さんに注意です。ニュースなどで、共通テストの朝は痴漢が多いことが繰り返し言われています。女性専用車を使う、満員電車をさける、長いコートなど服装を工夫する、など対策をして自分の身を守ってください。被害に合い、嫌な気分で試験を受けることになったら実力を発揮できないかもしれません。そんなことになったら悔しいですし、受験生という大切な自分を自分で守ってあげてください。

 一日目は採点はしない方がいいです。ショックを受けて二日目に影響する人が結構います。採点は、二日目が終わってから、まとめてやりましょう。

 15日、リサーチで会いましょう。健闘を祈ります。

最後の授業 世界史

 
 共通テストのポイントを、サッカーに例えて説明しました。

 すぐに解ける正誤判定問題と、じっくり考えないと解けない共通テスト特有の問題を、縦パスで速攻の場面と、じっくり組み立て慎重に攻める場面になぞらえて、問題の解き方を確認します。
 
 最後は、激励の言葉を伝え、オリジナルの応援ソングを流しました。

 最後に、恒例の、キットカットを配って、終了!

 3年間、楽しく授業できました。ありがとう。

学年集会

 
 担任団の先生方が順番にお話をしました。

私「3つ話を用意しています。3つ話す時間がないからひとつにしよう。君、何番目が聞きたい?」

生徒「1番目」

私「何、一番目だと。仕方ないなあ」

 以下、僕の話です。

 僕が高校3年生でセンター試験を受けたときの話だ。数学の最後の問題が難しくて、途中で行き詰まってしまった。困ったなと思って目を閉じると、どこからともなくヒントが聞こえたんだ。神か、妖精か(会場、笑ってくれる)。とにかくそれで解くことができた。普段から頑張っていたから神様か妖精が助けてくれたのかもな。

 三年後、大学生3年生の僕は家庭教師のアルバイトをしていた。高校3年生の受験生に数学を教えていて、ちょうど三年前の過去問、自分が解いたセンター試験の数学の問題を教えていた時だ。教え子の生徒がちょうど、3年前に僕が行き詰まったのと同じ問題で解けずに行き詰まって悩んでいた。そこで僕は、こういう考え方はどうかなとそれとなくヒントを出した。すると生徒は問題を解くことができた。

 その時、あっ、と思ったんだ。

 あのときの声は、自分自身だった。神でも妖精でもなく、未来の自分がそっと助けに来たに違いない。そう思ったんだ。

 センター試験で行き詰まっていた自分を、未来の自分が助けに来たに違いないと。

 試験は一回勝負。うまく行くかもしれないし、うまく行かないこともあるかもしれない。でも未来の自分は、そんな今の自分を受け入れ、認めてくれる。

 親のためや友人のため、誰かのためじゃなくて、誰のためでもない、未来の自分のために君たちは試験を受けるんだ。未来の自分が、明日明後日の自分を見守っている。

 3年後、5年後、10年後、もっと先に、未来の自分が、今の自分をきっと認めてくれる。そんな未来の自分のために、今、せいいっぱい頑張ろう。

 ついでだから三番目の話もさせてくれ。

 休め、という話だ。

 いつも言っているが、人間は休んでいるときの方が脳は動いている。定期考査の直前の休み時間にプリントや一問一答を一生懸命見ているものがいるが、あれは逆効果。試験前はじっと目と閉じ瞑想するのがよい。その方が脳がスッキリして本番で力を出せる。

 寝ている時にこそ、脳は動いているんだ。記憶を定着させ、整理してくれている。休んでいるときに、脳はコンディションを整えるんだ。脳休ませてあげて。

 受験会場に行って、席に着いたら回りを見てみろ。プリントや参考書を見ている者がいたら、この人は準備不足だなと思え。黙って座っている者がいたら、ああ、この人は準備ができている人だなと思え。

 二番目の話は何だったかな。忘れちゃった。時間がないからここでやめておこう。

 未来の自分のために、堂々と、明日明後日頑張ってきなさい。

 以上

 僕は明日の朝、東大本郷キャンパス会場に応援?に行く予定です。

 明日と明後日の共通テスト、がんばりましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?