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【春休み世界史講座#005】独立戦争の勝利とパリ条約

*前回https://note.com/akshs/n/n620b857dfa70からの続きです。


独立戦争の勝利とパリ条約


セカコ:見事に、アメリカ独立戦争を、第二次英仏百年戦争の第5ラウンドにしてしまいましたね。

先生:1779年、同じブルボン家のスペインが、1780年、ネーデルラント連邦共和国が植民地側に立って参戦しました。フランスからは後日フランス革命で人権宣言を起草し活躍した(15)ラ=ファイエット侯爵、社会主義を主張した(16)サン=シモンら自由主義貴族が、ポーランドからはワシントンの副官として活躍し後日ポーランド分割に反対した(17)コシューシコなど、義勇軍が多数参加しました。

セカコ:わたしの好きなミュージカル『ベルサイユのばら』で、マリー=アントワネットの恋人のフェルゼン伯爵が、アメリカに渡ってしまい、アントワネットが寂しがる場面があるんです。

先生:そうですね。フェルゼンは、実在の人物で、フランスに駐在していたスウェーデンの貴族で軍人、外交官です。史実でもアメリカ独立戦争に従軍しています。漫画やミュージカルで描かれるように、マリー=アントワネットの恋人だったかどうかはわかりませんが、よき理解者であったようです。ミュージカルにその場面があるのは、フランス軍の一員として、アメリカ独立戦争に参加した史実をもとにしていると思います。

セカコ:世界史を勉強すると、ミュージカルがもっと楽しめるようになる気がします。

先生:そうですね。さて、グレートブリテンが実施した海上封鎖に対し、ロシア女帝(18)エカチェリーナ2世が主導して、1780年にプロイセン、スウェーデン、デンマーク、ポルトガルとの間に(19)武装中立同盟を結び、中立国の自由な航行や交戦国の物資積載の自由を主張して、間接的に13植民地を支援しました。

セカコ:エカチェリーナ2世、ナイスアシストです。

先生:そうですね。そして、決着の時が訪れます。1781年、ヴァージニアのヨークタウン港で行われた(20)ヨークタウンの戦いでアメリカ・フランス連合軍はグレートブリテン軍対し決定的勝利をおさめました。

セカコ:年表で確認します。

・1777年:サラトガの戦い
・1781年:ヨークタウンの戦い
・1783年:パリ条約、アメリカ合衆国独立承認

セカコ:1783年の(21)パリ条約で、アメリカ合衆国の独立が主任されていますね。

先生:そうですね。1783年のパリ条約で、グレートブリテン王国はアメリカ合衆国の独立を承認し、1763年のパリ条約でフランスから獲得したミシシッピ以東のルイジアナを合衆国に割譲しました。

セカコの世界史マイノート【ミシシッピ以東のルイジアナの領有権】

フランス
  ↓ 1763年パリ条約
  ↓(七年戦争、フレンチインシアン戦争)
グレートブリテン王国
  ↓1783年パリ条約
  ↓(アメリカ独立戦争)
アメリカ合衆国

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