FABULA ULTIMAを翻訳していく 1

概要

CRPG風に訳すというのを考えていたけどわりと趣味が入ってしまった「FABULA ULTIMA」の翻訳とかの話。
初めて本格的に翻訳してみようというのに本体300ページ以上、スターター50ページぐらいのやつを翻訳しようとしているのは気にしてはいけない。
ちなみに、途中まで本体を翻訳していたが、途中でスターターである「PRESS START」の翻訳を進めている。

FABULA ULTIMAとは?

 JRPG風のイタリアのTRPGである。NEEDGAMESから出版されている作品で、イタリア語と英語のバージョンが存在する「りゅうたま」のルールを下敷きとした海外のTRPG(未訳)である。
 イラストがきれいなルールブックであり、多彩なクラスを組み合わせたPCたちで、ヴィランたちと戦いながら世界を冒険することができる。

 ヴィランとの戦いはこのルールでかなり重要なものとして描かれており、それこそ、JRPG的な世界でヒーローとヴィランが戦い続けるのがこのゲームだと言うほどである。

 ルール全体としては、CRPGを意識した軽量のシステムと、ナラティブ的な要素を組み合わせることで、参加者全員で物語や世界を紡ぎつつ、JRPG風の戦闘とヒーローとヴィランの人間関係を巡るドラマを形成していくことになる。

本格的な訳の前に(やっておきたかったこと)

翻訳コンセプトと表記法の決定

・F.E.A.R.っぽい表記形式(【】とか[]とか)の定義
・正確さよりも少しCRPGや日本のTRPGを意識

用語の表記を決定

・翻訳対照表を作成

特殊な訳語

【技速】【知力】

 これはソードワールドやアリアンロッドが【敏捷】と【器用】を分けていることから、どちらかを使って両方の意味があるとややこしいという気がした上で、良い感じの言葉を思いつかなかったため、【技速】という造語にした。読み方は“わざはやさ”である。ちなみに、「りゅうたま」の流れを汲むという文脈で訳すなら【敏捷】となり、元の単語に多い訳は【器用】である。【知力】に知覚が入っているのも人によっては違和感がありそうだが、ソードワールドで今でも使われているので、【知力】で通している。
「見てわかる」「聞いてわかる」というような中で、「わかる」という部分を強調した言葉でもいいきがする。

魔法

 magicもspellも魔法としている。これは、戦闘中のコマンドで呪文よりも魔法のほうが今のCRPGっぽいと思ったためである。あえて区別が必要そうな場合は、「魔法(magic)」「魔法(spell)」という形で表記している。

ステータスエフェクト

 BSとしている。日本のTRPGではステータスエフェクトよりBSだと思ったためである。

クリーチャー

 キャラクターとしている。クリーチャーは海外のTRPGのイメージ(たぶんダンジョンズ&ドラゴンズの影響)がある。

いろいろ表記

基本的にシリーズ名として、「」としています。
海外のものは正確ではない可能性があります。
「FABULA ULTIMA」Need Games/Rooster Games/Emanuele Galletto
「りゅうたま」岡田 篤宏
「ソードワールド2.5」北沢慶/グループSNE
「アリアンロッドRPG2E改訂版」菊池たけし/F.E.A.R.
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」Wizards of Coast

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