失敗写真の供養方法
数年前から撮り溜めているフィルム写真。決して本格的なものではなく、特別な日にインスタントカメラで撮影するレベルだけど、どんな写真が撮れているか現像するまでわからないワクワク感が好きで続けている。撮影頻度は多くないので、下手すれば半年とか1年の単位で現像に出すのだが、仕上がりの写真を見ながら思い出に浸れる感じもまたいい。
現像した中には、明るさが足りなかったり、光りが漏れていたり、ブレていたりと失敗作の写真もたくさんある。
(撮影者本人ですら一見するだけでは、なにかわからないような写真たち)
とはいえ、このまま人目に触れる機会がないのは勿体ない…ということで、この愛おしい失敗作たちを供養すべく、写真集(ZINE)をつくることに。今回はその過程を紹介しようと思います。
1.印刷データを作成する
デザインはちんぷんかんぷんなので、PCで適当に配置。できる限りの範囲でそれっぽい装飾をつけてみる。
2.印刷する
作成したデータを印刷。わたしはキンコーズと自宅のプリンタを使用。いろんな種類の用紙に印刷したり、別途袋綴じなどのパーツをつくっても楽しい。
3.製本する
今回、色んな用紙を組合わせたり、各ページにパーツを入れたかったので、あえて製本業者には入稿せず、製本はすべて手縫い。(針を何本も折りながら気合で頑張る)
100均のスタンプで表紙タイトルをつけて完成。
今回、いろんな遊びを入れようと、袋綴じをつけたり、製作過程で出た端材(紙や糸の切れ端)を入れた封筒などを綴じ込んでいる。
タイトルは「FUTILITY(フューティリティ)」。日本語で「無益」とか「くだらないもの」という意味らしい。無益でくだらないことこそ人生を豊かにしてくれるはず、という想いを込めて、製作においてもたくさんの「無駄」を施してみた。
もちろん、製本業者に入稿するのもいいし、アイデア次第ではもっと色々遊べると思う。失敗写真の供養としてだけでなく、手に取れる形で写真を残せるのが良い。製作には手間がかかるけど、撮影した写真に向き合う時間を通して、より自分が主体的にひとつの作品づくりに携わっている実感が持てる気がする。
SNSで写真をシェアするのとはまた違った体験ができるので、時間がある方はぜひお試しあれ。