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何を言わないか

私が通っている勉強会の先生からの教え
中でも、私がよく意識しているのが、(意識しても中々うまくいかないのですが…笑)
「何を言うかより、何を言わないか」です。

あれも言おう、これも言おう、と詰め込んでしまう。それなりにいいこと言ってるけど、本来1番伝えたいメッセージが伝わっていない。何も印象が残せてない…そんなことありませんか?
これ言いたいなと思っても、伝えたいメッセージに結び付かない話なのであれば、あえて言わない!!切り捨てが大事!
ということです。


さて、先日道徳の授業で『足袋の季節』という題材を用いました。
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主人公は貧しくて足袋を買うお金もない少年。
大福屋のお婆さんから釣り銭をかすめとり、足袋の代金に当てようとする。
おばあさんの「踏ん張りなさいよ」という言葉が少年の心を揺さぶる。少年は自責の念に駆られる。
その後、お婆さんに償おうと、初月給で買った果物かごを持って訪ねると、既にお婆さんは亡くなっていた。
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というお話です。

この題材をもとに、少年が嘘をついた時の心情や、お婆さんはなぜ「踏ん張りなさいよ」と言ったのか等を考えさせていきます。

ちなみにこの授業、指導要領でいう内容項目は「よりよく生きる喜び」。
・自分の弱さや醜さを克服する気高さ
・人間として誇りを持って生きる喜び
を見出すことがこの授業の目的とされています。


うーん、、結局何を伝えればいいんだ?🤔

伝えたいメッセージが多くて迷いましたが、私からはたった一つ「恩送り」のメッセージだけ生徒に伝えました。
物語の最後に「お婆さんからもらった心を、今度は私が誰かに繋いでいきたい」という主人公のセリフがありました。
お婆さんに恩返しすることはもうできない。でも、お婆さんにしてもらった優しさを他の人にすることはできる。


親にここまで育ててもらったけど、親を産んで育てることはできない。でも、自分が親になった時に子どものために愛を与えることはできる。
先輩からラーメンを奢ってもらった。「ここはいいから、このぶん後輩に奢ってやってな」と言ってもらった。
落としたスマホが家に届いた。拾ってくれた人は不明。今後私も落とし物を見つけたら交番に届けよう。

・・・

道徳の授業では、どんな意見も否定しませんし、正解不正解は無いと思います。
あくまで生徒が主であり、私の考えを押し付けることはしません。
ただ、その授業を通して何を伝えたいのか、自分の軸を定め、「何を言わないか」を意識することは重要であると感じます。

そんな今日の私のエッセーにも、書かなくていいことがあちらこちらに。
逆に先日あった勉強会でのプレゼンは、「言わなすぎ」とご指導いただいたり。
道のりは長い…