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病気の一枚 8

おや?右手が・・・ドラえもん??

6月に入った先週末、朝の家事をもろもろ済ませて、ふと両手のこぶしを見比べてみたら、右手がまるっとむくんでいるのに気がついた。血管が見えづらい。腕も心なしか膨れている感じがする。ヤバくない??

2019年夏、右胸のしこりに激痛がはしり、検査の結果、乳がん、悪性腫瘍と診断されて、11月に右胸全摘とガンが転移していた右脇下のリンパ節切除手術を受けた。そして12月から抗がん剤治療が始まり、5月にやっと抗がん剤治療が終わった。

終わったのだが・・・、ここ数日リンパ切除した右腕を延ばすとツッパリ感もあるし、痛みも感じていた。でも手の変化は見られなかったので、やっぱり運動不足で太ったかなあ、なんてのんきに思っていた。が、

やっぱりむくんでいる・・・。

最後の最後でこの副作用がやってくるとは・・・。ひどい。ひどいじゃないか。おまけに手先のしびれもまだ続いている。おかげで洋服のボタンをはめたり外したりするのが時間がかかってしょうがない。

右脇下のリンパにガンが転移していたので、リンパ切除した。なので、右腕のリンパの流れが悪くなっていた。それについては、リハビリの時に作業療法士さんから、流れをよくするためのマッサージを習っていた。

日記ですら3日続いた試しがないこの私が、リンパマッサージだけは毎日欠かさずしていた。なのに、このむくみはどうしてくれようか・・・。右手がドラえもんの手になったからといって、ポケットからは何も出てこないぞ。せいぜいがんばったところで、「どこにも行けないドア」が出てくるぐらいだぞ~。・・・とか言ってる場合じゃない。病院で診てもらわなきゃ。

久しぶり~!

朝一番で病院に予約を入れて、順番を待ち、診察室に入った時の主治医の先生の第一声がそれだった。抗がん剤治療中は別の先生が診てくれていたので、主治医の先生に会うのは本当に久しぶりだった。うわあ~、先生久しぶり~!

いや、再会にひたってる場合じゃないって。先生!手がドラえもんになってきてる!「あ~、はいはい。じゃあ脱いで脱いで」言われるがままブラウスだけ脱ぐ。そして先生が両腕を触って確認する。

結果から言うと、リンパ切除したあとのドセタキセル療法4回目の後は、ほぼほぼ痛みやしびれ、むくみがあるらしいとのこと。しびれは抗がん剤の影響なので、しばらくしたら消えるはずだが、痛みやむくみは手術の影響もあるので、消えるまで手術から1年ぐらいかかるらしい。

ということは、私のこの症状は今年の秋ぐらいまでかかるということか・・・。むくみが出たということよりも、この状態が秋まで続くということにショックを受けた。「来年の今ごろは、あの痛みは何だったんだろうね~ってなってるから、大丈夫!とにかく保湿とマッサージね」と先生に明るく励まされて病院を出たが、ため息しか出てこなかった。

撮った。

家に帰って、ため息つきながら、庭に水を撒いていたら、球根植物に花が咲いているのが目に入った。いや、数日前から気付いていたのだが、強風にあおられて1メートルぐらい伸びていたその花は、隣のレモングラスの森に倒れてしまっているではないか。

倒れてるなあ・・・今の私の沈んでいる心の中と一緒だなあ・・・いや。そんなこと思っている場合じゃない。救出しなきゃ。とにかくレモングラスの森から花を救出して、家の中に運んだ。

さてと。花瓶はどこにあったかな?ここかな?あったあった。活け花の心得はもちろんまったくないので、自分の感で花を花瓶に挿す。それにしても今年は花との絡みが多いなあ・・・。

少しは、むくみのショックを和らげてもらえたかな?

追伸:病気の一枚は連載モノです。よかったら7もご覧ください。


記事を書くための栄養源にします(^^;)