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切なさが報われる日-「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)」EP7個人的感想-

1話からずっと黒沢の切なさをバシバシ感じていた私。切なさMaxの状態から幸せへと引き上げてくれる、1話にギュギュッと凝縮された30分でした!

ブログを読んでくれているツイ友さんから「あこちんって完全に黒沢目線だよね」と言われたので、今回は黒沢目線、安達目線両方からの私の感想を書いてみます!(いったい私は何に挑戦してるのかわかりませんが笑)

毎週1話のYouTube配信視聴数カウント中。前回11/14時点で207万回再生だったのが、今週は237万回再生になっていました。そしてとうとう公式YouTubeに英語字幕がつきました!WeTVでの英語字幕がついてるのかと思ったんですが内容が違う…。

最新話のEP7はTVerネットもテレ東ニコニコ動画で配信中!全話配信はTSUTAYAプレミアム(有料)にて見ることができます。

↓EP6の感想ブログはこちらから。

安達への想いを断ち切ろうとする黒沢

7話はつげみなパートがなく、黒沢の告白→過去(安達を好きになった経緯)→安達の告白と2人のエピソードだけでした。それが逆に集中が途切れることなく2人の心情に寄り添えて良かったです。

【黒沢サイド】

「俺…お前のことが好きだ」と告白をしたところから始まった7話。側にいるだけで満足していたけれど、近くなればなるほど欲が出てきたと伝える黒沢。「友達とか同僚じゃ嫌だ」とストレートに気持ちを伝え、安達に触れようとします。

頬に触れようとするとまた顔がこわばる安達を見て、結局触れることができない。自分の想いは相手を困らせるということを感じ取ってすっと引き、「今のは忘れて」「次に会うときは今まで通り」と去っていきます。

側にいられるだけで…と思っていた感情は、相手に触れたいと思うまでに昂ってきた。そんな気持ちに気づいて作り笑顔で去っていく黒沢が切ない。ここで私は切な死にしてしまいましたよ…。安達の元から離れて息苦しさから息を大きく吐くシーン…切なくて美しかったです。

【安達サイド】

突然の告白を受けて息をのむ安達。心が読めるので黒沢の気持ちは知っていたわけだけど、あんなに同棲(ではない)を喜んでいた黒沢が思い詰めて告白してくるとは思っていなかったでしょう。

真剣な黒沢の告白を受け戸惑いを隠せない安達は、触れてこようとする黒沢の手を見て思わず目をそらしてしまいます。そんな自分の態度に傷ついた顔をした黒沢が「忘れて」と言って去っていく姿を見ながらも、動き出すことができません。

「引き止めなきゃ…」と喉の奥から絞り出すような声からの「もうわっかんねぇ…」という安達の言葉に、赤楚君の演技の奥深さを感じずにはいられませんでした。きっと安達も黒沢のことが気になっているけど、自分の気持ちははっきりわからない。傷つけてしまった、追いかけて何か言いたい、でも追いかけて何を言ったらいいのかわからないという葛藤が、この安達の口からこぼれた2つの言葉から痛いほど感じられました。先週は黒沢役の町田君の切ない演技に魅了されていましたが、今回は2人ともに演技の凄みを感じ、冒頭の告白シーンでぐっと心をつかまれました。こんなに素晴らしい俳優さん2人が安達と黒沢を演じてくれているという奇跡に感謝…。

黒沢のコンプレックス

安達を忘れようとしている黒沢は、安達と出会ったときのことを思い出します。

昔から自分が外見で得しているということは分かっていた。告白してくる女の子もたくさんいたけど、みんな本当の自分は見てくれずかっこいいからというだけ。「顔だけ」と言われないように、みんなが期待する自分になろうと一生懸命もがいてきた。

「努力しても顔以外のところを評価してもらえない」という苦しさは、人より優れた見た目で生まれてきた人はみんなが持つものなのでしょうか。黒沢は根が優しく人の気持ちもくみ取れる人だから「がっかりされたくない」という思いで人一倍考えてたというのもありそう。

あの会社で飲み会に連れて行かれる場面も、「あぁ…日本の企業だわ…」という感じで身に覚えがあり過ぎて戦慄したし、女性ならああいう声のかけられ方したことあるんじゃないかな。相手が女社長でイケメン好きだから黒沢が指名されたけど、「若い女の子いたら喜ぶから」というだけで連れ出される女性もいっぱいいるよね。チェリまほはラブコメだけど、色んな問題が組み込まれていて考えさせられます。

適当に声を掛けられて連れて行かれる安達は、存在感ゼロのオドオドさが今より5倍増しくらい。ここで安達が連れて行かれるのも、若い男が一人でも多い方が喜ぶだろうという訳の分からない理由からだろうなぁ。

取引先の社長から客先だからということで繰り出されるパワハラとセクハラ。今どき「男なんだから酒飲みなさい」とかアルハラだし。たくさん飲んだ若い男の子に触って「休める所に行かない?」なんてセクハラ以外の何モノでもないし、過剰に反応してしまった黒沢に怒る社長も社長だけど、陰で悪口を言う上司も上司だ。本当に日本の会社の悪い慣習がギュッと詰め込まれた数分間でした…。(最近は減りましたかね…そう願います)

7年前に安達を好きになった理由

社長を怒らせ上司からは「顔だけのくせに」とディスられ、自己嫌悪に陥りながらふらふら家路に着こうとしている黒沢。一部始終を見ていた安達は放っておけなくてずっと黒沢にこっそりついて来ていたんでしょう。倒れそうになった黒沢を抱きとめてベンチに寝かせてあげます。

黒沢が目を覚ましたのを見てひょっこり現れてくる安達が可愛い!最高演出です、監督さんありがとう。自分のカバンを枕にして黒沢を寝かせてあげる安達の優しさも染みます。

つい安達に弱音を吐いてしまった黒沢は、安達から「色々頑張っていたのを知っている」という予想外の言葉をかけられて驚き「何かいいな」と弱い自分を肯定してくれたことで、「初めて心に触れられた気がした」と涙がこみ上げる。安達は魔法が使えるようになる前から人の心を拾い上げるのが上手で、もし心を読めるようになっていなくても元来から人の本質に気づける天才なのではないでしょうか。自己評価は低いけど、人の本質的にいいところを見つけてあげれるって、最高の特技だと思います。「ちょっと寝なよ」ってトントンしてあげる安達が可愛いし(胸トントンって子どもにするみたいですよね)その優しさが身に染みて泣いてしまう黒沢も愛おしい。

そこから黒沢は会社でも安達を目で追ってしまうようになり、地味だけど優しいところ、ふわっと柔らかい雰囲気をまとっていることも好きになります。原作ではこの場面で黒沢が安達のことを「笑うと可愛い」と言うんですが、ドラマでは「笑うとふわっと柔らかい雰囲気になる」となっているんです。原作の黒沢はこれでもかというぐらい安達を「可愛い」と言っているんだけど、ドラマでは「可愛い」って言わないんですよね。自分が顔で判断されていたからか、安達の可愛さには言及しないように徹底しているのかな。(いや、間違いなく安達は可愛いから全然”可愛い”が漏れ出してもいいと思うんですけどね)

ようやく気持ちが通じ合う

【安達サイド】

告白されて「次会うときは今まで通り」と黒沢に言われたことを考える安達は、「今まで通りってなんだ?」と自問自答します。心が読めるようになって黒沢から聞こえてきた声は、自己評価が低い自分のいいところを認めてくれたうえで好きだと思ってくれている真剣な想い。黒沢の言葉が頭から離れず、思わず会社を飛び出してしまいます。

気が付いたら黒沢を探している、黒沢のことを思い出している、自分の心が黒沢でいっぱいになっているということに気づいて、ようやく自分の気持ちがはっきりわかった安達。

安達の告白アンサーも良かったですね!逃げて傷つけたことを謝って、きちんと「好きだ」と言葉にして伝えました。「好きだ」と言うときにちゃんと黒沢の目を見てまっすぐ伝えていたのはグッときましたね!あの間も絶妙過ぎて「くぅ~~~~」って唸っちゃった!

やっぱり安達は心で動く人だから、心が溢れそうになったら相手にきちんと伝えようと動き出します。いいことだけど、後でまた色んな事に気づいて逃げ出さないでね(笑)。

【黒沢サイド】

始まったときからいつか終わりがくると覚悟していた黒沢は、今がそのときだと諦める覚悟をしています。それが諦めようと思っていた相手が走って急に自分の元へ来たんですよ!「何事!?」ってなりますよね。

安達の言葉を真剣に聞き、途中までは「断るためにわざわざ来たんだな」という目で見ている。「俺たち男だし同僚でいた方がいい」と言われて振られる覚悟をした黒沢が「わかってるよ」と自虐的に言った言葉を「いいから聞けって!」と遮られて「あれ?」という顔になっていく様が良かった。ちょっとずつ「もしかして…?」と期待の顔になっていく黒沢に「よしよしよし」と思いながら見ていた私。

安達の告白を受けてすぐ抱きしめに行く黒沢に全世界が「良かったねぇーーーー!!!!」と拍手を送った瞬間。「本当にいいの?」「嫌だって言ってももう離さないけど」「おう」「おうって(笑)」このセリフの応酬に世界が悶絶しましたよねぇ!抱きしめ返した安達の手を感じてさらに強く抱きしめ返す黒沢に、溢れ出す喜びを感じて見ている方もたまりませんでした。

最後の「俺は黒沢の心に触れるために魔法使いになったのかもしれない」って素敵ですね。外見しか見てもらえなった黒沢の心に触れて好きになった安達、そして自己評価が低く自分を認めることができない安達のいいところを見つけて好きになった黒沢。お互いがお互いのコンプレックスを埋めていける最高の組み合わせです。

10月28日が同棲記念日でしょ?その日が六角とのタコパからの「何やってんだ俺…」、10月29日に黒沢からの告白、となると10月30日が「お付き合い記念日」になるんですかね!?

また「好き」で次回に続かなかったのが視聴者の想像を掻き立てていい。無自覚で「これからどうする?」と誘う安達をロックオンしてチャンスは逃さず近づく黒沢に、キス未遂後の「終わった?」黒沢味が感じられて笑いました。「ご飯でも行こう!」で良かったのに「それとも…」って…それともって!!!!黒沢じゃなくても同じこと聞いちゃう(笑)。

色々突っ込み集

こんなトーンの回でもやっちゃいます!

①オドオド安達がちゃんと7年前問題

きちんと時の流れが感じられるほどの、現在以上のオドオドっぷり。そんな安達から「なんかいいな」って微笑まれたらギャップでやられる!

②あんな印象的な出来事を覚えてないの?問題

安達は7年前にあんな印象的なやり取りを黒沢としたのに、あんまり覚えてないのかな…?イケメンで何でもこなすモテofモテとしか思ってなさそうな感じだからちょっと気になりました。このやり取りがあったらちょっとは仲良くなりそうなものなのに、安達は人づきあいが苦手なのと黒沢は好きになって意識し出したからあまり関わらなかったっていうのもあるのかな?と背景を深読みしてしまった…。

③藤崎さんのわかってる顔問題

黒沢のことを考えて心ここにあらずな安達を見て、色々なことを察知してそうな表情の藤崎さん。きっと2人の関係を知ったとしても全力で応援してくれそう。

④きちんと会える問題

いつもドラマで思うんですが、無計画に走り出してきちんと目的の人に会える確率って一体何パーセント?きっちり素敵な橋の上で会えるのがドラマですね。

⑤理性という鉄の鎧を脱いだ黒沢楽しみ問題

今までは終始「安達が望んでいない」と触れようとしなかった黒沢ですが、想いが通じ合ったってことはその理性の鎧が外れてしまうってことですよね!今週までは切な死にでしたが、来週からは萌え死にさせてきますか!?そうですか!?

⑥心の声がまったくなかった問題

抱き合ったときに「そろそろ黒沢の心の声聞こえるか!?」と思って見てたんですが、終始お互いの言葉でだけ気持ちを伝え合っていましたね。だからこそよりこの告白が重いというか…心を読まないで黒沢の気持ちをすくい取って自分の言葉で気持ちを伝える尊さよ…。

次回は”つげみな”回来るか!

YouTubeでアップされている30秒予告の黒沢が浮かれまくってて面白いですね(笑)。背中に花しょってスキップし出しそうなくらいの浮かれっぷり。心の声が聞こえなかった7話とは対照的に心の声がダダもれしてきそうです!

そして話が進みそうなサブカプである”つげみな”。ダンスで挫折しかけている湊を救って距離が縮まるか??

来週はリアタイできそう!!!世界の皆さんと楽しみたいです!

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