見出し画像

TIME

時間の流れはいつも一定でたまに窮屈になることがある。楽しい時間はあっという間に過ぎるのに苦痛な時間は永遠に感じる。永遠など存在しないのに。

時間が物事を解決する。それが私の嫌いな言葉だ。結局は向き合うことを避けてきた結果どちらかの価値観の変化によって物事が解決されたように感じるだけだ。向き合うことから逃げた人間は愚か者だ。

向き合うことから逃げた結果、向き合うことさえできなくなる場合もある。私の場合はそうだった。幸い、向き合いたかった人はまだ存命であるが縁が切れた以上向き合うことすら出来ないのだ。向き合いたいと思えた頃には時すでに遅し、そんな場合すらあるのだ。人の縁は脆い。あっという間に切れるものであり、切れたらもう元通りには到底いかない。だからこそ、時間を巻き戻したいと本気で願う前に向き合う行為は必要不可欠なのだ。友人も恋人も縁が切れれば切なく苦しいもので、過去を悔いても今は何も変わらないのだ。結局は過去の行いが今を生成していく。向き合うために時間が必要なことはわかる。向き合うには覚悟がいるからだ。腹を割って話すには心の準備が必要で、傷つく覚悟も傷つけられる覚悟も備えていなければならないと私個人の意見だがそう思う。

それでも、私は向き合いたいのだ。
過去の過ちを繰り返さないために、未来の私が泣かないように。向き合いたいと思うのは私のエゴで、適当にお互いに妥協点を探ってなんとなくその場をやり過ごすのでは気が済まないのだ。

逃したチャンスが私に与えるものは大きなものなのかもしれない。だからこそ、チャンスを逃さないために、砂時計が全て落ちきってしまう前に、自分の大切な誰かと別れが来る前にちゃんと向き合いたいのだ。向き合った結果、別れが来るとしても私はきっと後悔しない。向き合えた自分を誇らしく思うだろう。たとえそれが自分のエゴであっても。

失った時間は戻らないからこそ、今を精一杯生きる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?