採用の経緯と理由

今年度で初めて新卒を採用した。今回の採用を通して少し考えたことを整理してみたいと思う。

事務所を開設してから数年が経ち、昨年あたりから仕事の数・規模・難易度が目に見えて拡大してきた。心からありがたい一方で、今の人数ではとても責任を持ってやり切れなくなるのは時間の問題だと思っている。事務所を組織化して戦力をアップさせないと、せっかく依頼してもらった仕事をこなせなくなってしまう。
同年代の仲間に即戦力として協力してもらう方法もあるのだけれど(実施、いくつかのプロジェクトはそうしている)、今回は中長期的にAWAのメンバーとして活躍してくれる社員を採用することにした。

幸いにもSDLなど卒業設計イベントの上位入賞者やコンペ受賞者、学外活動を頑張った人など優秀な人がたくさん応募してくれた。応募書類をじっくり読み込んだ上で、忙しい合間を縫って話をしてみたいと思った何人かに事務所まで来てもらった。

面接に来てもらった人たちは優秀な人ばかりで、キャリヤや人間性もそれぞれ魅力的。誰に入所してもらうか相当悩んだ。
何が決め手になったのかを振り返ってみると、以下の3つになると思う。これは僕たちが採用で重視したことであるとともに、事務所として大切にしている価値観のようなものだと思う。

1.AWAであることの必然性

応募して来てくれた人たちに「なぜウチに応募してくれたの?」と聞くと、だいたいが「卒業設計でやったテーマが改修だったから」「前職で住宅の改修を担当したから」といった感じだった。
それだけだと他にも色々な事務所があるよなーと思ってもう少し深掘りしてみると、なんだかあやふやなリアクションで、別にウチじゃなくても良いのでは?と思うこともしばしば。
要はあんまり調べてないのである。とりあえず就職しなきゃいけないから今募集してる事務所の中からそれっぽい所に応募した、みたいな感じだと後になって「やっぱり違う」と辞めていく気がする。
採用にも教育にもコストをかけてすぐ辞められて商売上がったり、みたいな状況だけは避けたいんだよね。

2.中長期的なキャリアプランの相性

応募者のほとんどが20代前半の若者で、30歳ぐらいまでに1人前になりたいと思ってるみたいだった。
スキルを磨いてキャリアや実績を積みたいという気持ちは大歓迎だし、その場にAWAを選んでくれたことも感謝している。
その上で、できることならAWAの将来を担える可能性を持った人と働きたいと今は思っている。事務所が組織化するフェーズになり、これは避けられない。2、3年で仕事を覚えたら次に行きたいですみたいな感じだたちょっと、ね。(そもそもそんな短期間で再生を身につけられないのもあるけど)

3.組織に馴染むか

面接ではスタッフやパートナーにも同席してもらった。彼らがYESと言わなければ、どんなに魅力的な応募者でも採用しないと決めていた。
部下や同僚として一緒にプロジェクトに取り組むのは彼らなのだから、彼らがいちばん一緒に働きたいと思う人を採用すべきだと思った。

ウチは担当性っぽい感じでやっているんだけど、アイディアがジャンプするのはみんなで議論している時が多い。だから、ひとりの担当がいつつも組織・チームでつくることを大切にしている。

という感じで、春に新規社員や社会人アルバイトが入社してくれたんだけれど、下半期も新たな仲間を探す方がいいかも知れない、なんて思ったり。

あ、AWAに限らず「あえて募集はしてないけどウチに来たいならウェルカムだよ〜」という設計事務所は多いと思うので、興味あるとこにはどんどんアプライしてみよう。以外と受け入れてくれるものですよ。

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