ちっちゃい頃からなんかヘン 〜モンテバリバリ編〜

ムスコが2歳の春、幼稚園のいわゆるプレに入った。

そこは幼稚園とはいうものの国の認可ではない、モンテッソーリの「こどもの家」という少人数の保育施設だった。

そこではモンテッソーリ教育に沿ってお仕事(英語だとwork)と呼ばれる課題みたいなものをして、その後は普通の幼稚園のように集団生活の基礎を身につけていく。

たぶんこの子はみんなで何かをやるよりは個別でやりたい事にじっくり取り組んだ方が良いんだろうな、という気がしていたのだ。

入園前に見学をしたんだけど、まだ小さなこどもたちが黙々と小さなナイフでチーズを切ってそれをクラッカーにのせていたり、木製のひらがな表に合わせて小さな車を置いていたり、それを傍で教師が静かに見守っている、その様子を見て「ああ、ムスコにはここだな」と思った。

で、面接を経て無事入園し、週3日通うようになった。

初めの頃はゴマをするお仕事に夢中で(やりたいお仕事はその日に自分で決められる)、毎回のように擦ったゴマを持ち帰ってきていたから、この頃はほうれん草の胡麻和えがよく食卓に上っていた。

そしてだんだんと大好きな文字のお仕事へ移行し、それがあらかた終わると今度は感覚や数(すう)のお仕事へハマっていく。

途中、園が存続できないことになって大変だったのだが、年少までは幼稚園として通って、その後はアフタースクールとして小学校に上がるまで続けられたことは本当に良かったと思う。

特に数に関しては元薬剤師のバリバリ理系な園長先生が毎回みっちり付いてくださっていて、本来は上の年齢でやるようなお仕事もどんどんやらせてもらっていた。後から聞いた話だと、最後の方ではムスコ専用の数の棚を用意してもらえていたんだとか。

そしてある日、その園長先生に衝撃的なひと言をいただく。

「この子は学校に行ったら教師に嫌われるかもしれないわね」

あ、やっぱりそう思います??

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?