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アナウンサー試験と一般企業試験、違いは?

一般企業の就職活動は、まだ本格的ではないですが、放送局の試験はアナウンサーを皮切りに、総合職もぼちぼち始まっています。
これから年末年始を挟み、春先まで試験が続くことになります。

私たちのスクールの受講生の多くはアナウンサー志望でしたが、その中にも、アナウンサー一本に絞る人もいれば、放送局の総合職や一般企業にまで選択肢を広げる人もいます。
正解は分かりませんが、私自身は選択肢を広く持つことを勧めて来ました。

理由はざっくりいうとニつあります。
まず一つ目。
アナウンサー試験は昔も今もやはり難関です。目指せばいつかはなれるというものではないので、どうしても新卒で就職せねばならないという人は、放送局総合職や一般企業も視野に入れざるを得ません。そういう場合は、最初から二刀流でと考えます。

前にも書きましたが、どうしてもアナウンサー志望の人は、アナウンサーを目指すあまり、視野狭窄のようになってしまっています。この事は、私が長い間受講生のカウンセリングをする上で、常に感じ続けていました。
言い換えると、目が自分の方へしか向いていない感じなのです。

でも考えてみると、アナウンサーという仕事は、マスコミという情報発信の場で働くわけですから、目を外へ向けなければならない。社会情勢はもとより、経済、教育、文化、スポーツ、芸能など、多岐にわたる情報を伝えていかねばならない仕事です。
いくら学生とはいえ、自分自身の外見や個性にしか興味が持てない人を、放送局側は採用したがるでしょうか?
(もちろん、確かにルックス至上主義で中身に興味のない放送局もたまにはありましたが笑)
それも昔の話。今は1人何役もこなせる人を採用しようとする地方局が多いような気がします。

つまり、放送局の総合職試験にも挑戦した方が、それだけチャンスが増えるのです。
スクールの卒業生の中にも、総合職で入社後、アナウンサーに転向した人が結構いますよ!

総合職を視野に入れると、当然声や原稿読みにばかり気を取られてはいられなくなります。
放送局ではどんな業務が行われている?
今自分の周囲では何が流行ってる?
ニュースで大きく取り上げられている話題は?
と、知っておきたいことがどんどん増えていくでしょう?

これがとても大切なことだと思うのです。
こうして自分のフィールドを少しずつ広げていきながら、就職活動をする。
そうすると知らず知らずのうちに、何も考えていなかった(と言っては失礼ですが!)学生達が、一歩一歩大人になっていくのです。
結果、面接官の見る目は確実に変わっていきます。
無理にウソをついたり、攻略してやると思わなくても、内定が近づいて来ます。
少なくとも、うちのスクールではそうやって内定に辿り着いた人がたくさんいます!

二つ目。
自分ではアナウンサーになりたいと強く思い、自分に向いている仕事だ、と思っているかもしれませんが、本当にそうかどうかは別の問題です。

これもたくさん見られたケースなのですが、私たちから見ると本当に素敵で人柄も良い人が、ことごとくアナウンサー試験には失敗する。
そうして自信を失っていく。
本当に勿体無いのです。

一般企業の試験も同時に受験することで、大人から見た良さが認められて内定を貰うと、失っていた自信が戻ります。
その後アナウンサー試験を受け続けて、アナウンサーとして社会人となった人もいますし、内定を頂いた大手企業総合職に就職した人もいます。

就職活動をしていると、人はどんどん成長していきます。考えも変わっていきます。私はそれでいいのだと思うのです。
目指していたものだけが全てではないし、闘いに負けたわけでもない。

長くなってしまいましたが、そんな理由から、新卒の就職活動はあまりに選択肢を絞り過ぎずにやってもいいのでは?と思う次第です。

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