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ギリギリまで踏ん張る力

先日卒業生たちが開いてくれた謝恩会。こんな小さなアナウンススクールでたまたま学んだ、たくさんの人達が集ってくれました。学んだ時期も年代も目標も現在の職業も、みんなバラバラなのに、こうして集まって楽しく語り合ってくださった事…こんな感動はありませんでした。

そんな夢のようなひと時を過ごして、たくさんの思い出がまた甦りました。

今は局のアナウンサーとして活躍している卒業生たちも、そこまでの道のりは多種多様です。

大学3年生の冬に入校して、そこからふるさとの強い訛りを大急ぎで矯正し、なんとかニュース原稿が読めるようになると、誰よりも早く局アナウンサーの内定を取った人もいます。
在校6ヶ月!局アナウンサーの合格者としては、多分最速だったのではないでしょうか。
その人はとにもかくにも人柄の勝利!大学生ながら、周りの人への気遣いは、特に本人が気にしなくても十分すぎるくらいだし、人を楽しませるサービス精神も人一倍旺盛。
そんな人は、恐らくそんなに努力しなくてもアナウンサーの切符を掴むのかもしれません。なにしろ、スクールのみんながファンでしたから。
でもそれだけではなく、その人はとにかく努力するのです。

生まれてこのかた故郷から外に出ていないため、訛りは特に強い方でしたので、早朝の高速バスに乗りスクールに来ると、授業への集中力は凄いものがありましたし、授業前後に講師への質問もとてもよくしていたような記憶があります。
短くてもとても濃い時間をスクールで過ごしてくれました。
そして内定を手にした後も、アナウンサーとして働くための努力は休む事なく続けていました。そんな人だからこそ、今もまさに「局の顔」として輝き続けているのだと思います。

一方で、大学1年生の夏からスクールに通い始めて、最終的にアナウンサーとしての採用が決まったのが、大学4年生の3月3日のことだった、という人もいます。
つまり4年近い年月、アナウンススクールの通ってくれていたのです!
タイパを求める最近の大学生には、まず考えられないことだと思います。

ですが、その人の一途な気持ちと真摯な姿勢は、結果としてちゃんと表れて、努力は報われたのです。
私個人としては、自分には決して真似のできないこの頑張りを心からリスペクト
しています。
何より嬉しいのは、その人がずっと放送の現場で、そして変わらない人柄で頑張り続けていることです。

今ではありえないことかもしれませんが、私達のスクールにはこの人ばかりでなく、とても長い間レッスンを受け続ける人達がたくさんいました。
急いで結果を出さなくても、じっくり時間をかけただけとのことはある、そんな人生をたくさん見せてもらっています。

そして、すぐに正解を欲しがる大学生が多くなった今では、もうそんな人はいなくなったのか、と思っていた矢先。つい先日2人の4年生が、ギリギリまで頑張り抜いて夢への第一歩を踏み出してくれました!
心折れそうなこともあったと思いますし、楽な方へ流れようと思ったこともあったと思いますが、頑張り抜いたのです。凄いです!

今の若い人、まだまだ捨てたもんじゃない。と勝手に喜んでいる私達です。(あ、若い人達、それは誤解だ!と怒っているかもしれませんね笑)
彼らはきっとこれからも辛いことがあっても粘り強く人生を切り開くことと思います。

おめでとう!そして最後まで頑張ってくれてありがとう!

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